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ミゲル・コット対アントニオ・マルガリート(2008/07/27)

2008-07-27 13:45:19 | ボクシング
WBAウェルター級タイトルマッチ

ウェルター級の頂点を決める注目の大一番。WBA王者ミゲル・コット選手(Miguel Angel Cotto)にアントニオ・マルガリート選手(Antonio Margarito)が挑むファン待望のビッグマッチは、お互いの力を出し合う大熱戦の末にマルガリート選手が劇的な11回TKOで勝利しています。(体格比較)


マルガリート選手の驚異的なスタミナ、打たれ強さが最終的にコット選手の戦力を飲み込んでしまった、そんな試合でした。
初回からガンガン行くと思ったマルガリート選手ですが、ちょっと緊張しているのかのようにも見えた立ち上がり。
逆にコット選手はスピードのあるシャープなジャブ、左フックをビシビシ踏み込んで決め、マルガリ選手に対して真っ向からスピードで対抗する素晴らしいスタートでした。
初回半ばすぎからマルガリ選手のいつも通りのトルネード攻撃が始まりますが、コット選手はロープに詰まりながらもシャープで正確なパンチを決めまくります。
マルガリ選手の嵐のような攻撃を巧みに殺す防御技術の高さ、正確で強いカウンターブローなどで試合前半戦はコット選手がペースを握っていました。

しかしマルガリート選手のタフさは異常でした。2回からずーっとプレスをかけまくり手を出し続ける体力。コット選手の見た目にも強いパンチをまともに浴びてもケロっとしている鉄のアゴ。この体力の差がじわりじわりとコット選手を追い詰めていきました。
ペースが変わったのが6回の後半。マルガリート選手の攻撃がコット選手のガードの脇や間を破るシーンが少しづつ増えていきます。続く7回にはマルガリ選手の左アッパーが連続で入りその後のコンビネーションでこの試合初めてコット選手が明らかな失速を見せます。
8回からは足を使いロープを背にする展開を回避し、マルガリ選手のプレスをかわそうと試みたコット選手。しかし何発空振りしようともしつこく手を出し前進を続けるマルガリ選手のプレスに最後は掴まってしまいました。
10回終盤にガードの脇を破る左フックを決められて効いてしまったコット選手。
この回はゴングに救われましたが、被弾のダメージと30分間に渡ってマルガリ選手のプレスに晒され続けたコット選手の体力の消耗は限界まで来ていました。
続く11回、マルガリ選手の連打から逃れるかのように自ら片膝を付くダウンを喫したコット選手。立ち上がり試合再開に応じますが、戦う意思に身体がついていかない感じで、ほどなく再びしゃがみこんでしまった場面でコーナーがギブアップして試合は終了しています。

危惧していたローブローも無く、両者の持ち味をぶつけ合う熱戦に興奮させられました。コット選手が最後は完全に残り戦力ゼロな感じになってストップされたシーンでは、パッキャオ-モラレス2のストップシーンが重なりました。(主審が同じケニー・ベイレス氏だってのもあるのかな?)

素晴らしい試合でした。

マルガリート選手は37勝(27KO)5敗。コット選手は32勝(26KO)1敗。

Miguel Cotto-Antonio Margarito: CompuBox Punch Stats



ボクシング ミゲール・コット vs アントニオ・マルガリート 1/3

ボクシング ミゲール・コット vs アントニオ・マルガリート 2/3

ボクシング ミゲール・コット vs アントニオ・マルガリート 3/3



It's a classic:Margarito KOs Cotto in 11!
Margarito Breaks Cotto's Will, Gains Boxing's Respect
ROUND-BY-ROUND: MARGARITO VS. COTTO
デラホーヤはマルガリートを避けパッキャオ戦に向かう、との記事Oscar De La Hoya To Avoid Margarito, Turns To Pacquiao
Margarito, Cotto, give boxing fans one to remember
Cotto's path to stardom blown away by Tijuana Tornado
Round-by-round coverage
Miguel Cotto: "I Will Return, It Was Margarito's Night"
Cotto vs. Margarito: The Post-War Report Card
ポール・ウイリアムス選手がマルガリ選手に再戦をアピールしているとの記事Paul Williams Wants Antonio Margarito To "Bring it On!"
マルガリ選手の次の相手はジュダー選手かモズリー選手?Margarito's Next Fight To Be Zab Judah or Shane Mosley?
写真
Margarito defeats Cotto
マルガリート 11ラウンドTKOでWBA世界ウェルター級新王者に
Margarito stops Cotto to win welterweight title
'The Battle' a classic war!
Photos: Miguel Cotto vs. Antonio Margarito in Las Vegas
Margarito TKO 11 Cotto Photo Gallery
MAIN EVENT: 12 ROUNDS FOR THE WBA WELTERWEIGHT TITLE ANTONIO MARGARITO WON BY 11th ROUND TKO OVER PREVIOUSLY UNBEATEN CHAMPION MIGUEL COTTO
MARGARITO KO'S COTTO IN 11TH

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16 コメント

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Unknown (徳川家康)
2008-07-27 13:59:24
これは、今年のベストバウト決定か?・・・イャー感動しました。ど根性男、マルガリートは不器用だけど、持ち味をいかんなく発揮(悪く言えばそれしかない)しましたね。コットは根負け、屈したと言う感じです。
これで、メイウェザーの復活、デラ・ホーヤも回避?…の可能性が高い気がします。
しかし、スーパースター街道を突っ走しっていたコットが負けたのは、むなしいと言うか…悲しさ、実力社会の厳しさを感じました・・
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Unknown (ss)
2008-07-27 14:56:46
これでメイウェザー復帰は遠のきましたね。
これでウェルター級最強の座を手にしたマルガリートですが、嫌がられるでしょうねぇ。
マヨルガあたりとの試合見てみたい気もします。その前にウィリアムスへのリベンジかな?

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Unknown (管理人)
2008-07-27 15:33:36
>徳川家康さん
地味な存在だったマルガリ選手がやっと脚光を浴びる時が来た感じですね。
ただメイ選手が無傷のまま去ってしまった今の状況でマルガリ選手がウェルター最強だ、とはスッキリ言い切れない感じなのがなんとも、、、
マルガリ選手のようなスタイルの選手がトップに立つってのは嬉しくもありますが。

>ssさん
ウイリアムス選手との再戦、スーパーウェルター級王座に復帰したサントス選手との再戦。ベルト選手との統一戦など見てみたいですが、ちょっと地味かな・・
こうなるとやはりメイ選手との試合が見たくなります。
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Unknown (プクー)
2008-07-27 15:38:37
たしかにモラレスVSパッキャオ戦に似てますね。もうこいつには敵わないという感じで精魂尽きた感じです。どんなに打っても打ち返してくるし守っても守りきれないほど攻めてくる・・・体力負けでしょうね。マルガリートに敵うのが体格で劣らず危険なパンチャーのウィリアムズやサントスのような選手だというのがよくわかる気がします。コットのボクシング、体格では超えることができない壁のような気がしました。
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Unknown (管理人)
2008-07-27 17:16:37
>プクーさん
体格を生かす戦いがマルガリ選手の強みの一つですからね。
今日の試合を見ていて、戦い方次第ではコット選手にも勝機はあったと私は感じたのですが、結果この負け方で終わってしまった以上次やっても同じ事になりそう。
この意味でも両者にとって大きな勝利、大きな敗北だったと思います。
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Unknown (徳川家康)
2008-07-27 17:35:02
マルガリートはパブリックに似てますね・・・管理人さんのおっしゃる様に、こうなったら対メイウェザーを見たくなります。ファンやメディアの期待が凄く高まれば無いとは言えませんよね。メイウェザーもリスペクトしているレナードが復帰してハグラーに勝った様に、マルガリートに勝てば(戦ったとしてもマルガリートがダウンするのは想像出来ない?)ファンも納得のレジェンドに成れるでしょうね。
しかし、今日のマルガリートの無尽蔵ぶりと、かなり被弾しても動じないボディーとメンタル面は、まるでスリラーかと思ってしまいましたw
コットが少しお気の毒ですけど…歴戦の強者とばかり対戦して来ているし、十分かっこイイと思います..
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Unknown (サモアン)
2008-07-27 22:46:49
マルガリのタフネスは化けモン級でしたね。
不器用も突き詰めればスターを食う。

「気持ちで闘います!!」
と言う選手はこれくらいやって欲しいです。
ってそりゃキビシイか・・・

今後のウェルター級はどうなるんでしょうね?
ベルトがもう少しゴツくなってマルガリのような大柄ウェルター選手にパワー負けしなくなれば面白くなりそうです。
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Unknown (管理人)
2008-07-28 17:29:09
>徳川家康さん
確かに被弾の多さ、パンチを食えば食うほどより闘志が沸いてくる感じなんかはパブリク選手と似ているかもですね。
ただパブリク選手は度々効いた場面を見せていますが、マルガリ選手のそんな場面はちょっと記憶にありません。

>サモアンさん
まさに化け物でしたね。化け物に終始追いまくられたコット選手の肉体的精神的重圧は相当なものだったと思います。

今回の結果を受けて、さあこれからどうなる? と考えるといまいちパッとした相手が見当たらない感じもしてメイ選手の存在感の大きさを再認識していたりもします。
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Unknown (松虫)
2008-07-28 21:58:25
いやあ、ものすごい試合でした!
予想通りの試合展開でしたが、すごい内容でした!

とにかくマルガリ選手の異様なタフネス!
コット選手もこのまま逃げ切れるかと思わせてくれましたが、
最後捕まってしまいました・・・

もうこのままデラホーヤ選手と試合してもらいたいです!相手がいない!
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Unknown (管理人)
2008-07-28 22:25:07
>松虫さん
好カード中の好カードでこの内容。たまりません。
退屈で死にそうな試合も多いボクシングですが、たまにこういうのがあるからやめられないんすよねぇw

デラもパックとやるとか言ってないでマルガリに特攻して壮絶に散って男を上げて欲しいです。
スタイル的にデラ選手なら力の落ちた今でも結構やれそうな気もしますし・・?
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