私は、エッセイというものがあまり得意ではないので、敬遠しがちなのです。
作家と作品は別物、と長らく思っていたんですが、梨木さんの本を読んでいるうちに、梨木さんがどのように物事を感じ、作品にしているのか、気になってきたのです。
梨木さんの描く物語は、単なる創作ではなく、にじみ出る作家の信条のようなものを感じます。
それに、こんなことを書くとおこがましいようですが、私となにやら似通っているところもあるのではないかと思ったりもしたりして。
そんなわけで、「村田エフェンディ」を横目で見ながら、「春になったら莓を摘みに」を読み始めました。
本書は、梨木さんの恩師である児童文学者ベティ・モーガン・ボーエンことウェスト夫人を中心にして、彼女の英国滞在の様子や、カナダでの滞在の様子が語られます。
ウェスト夫人は、梨木さんが若かりし学生時代に、
英国留学したとき下宿した家の女主人でもあります。
文中、彼女の現在と、昔の思い出が交錯するので、時系列に迷うこともありますが、そこが魅力となって、物語を読むような気持ちにさせてくれます。
ウェスト夫人やその周りにいるご婦人方の様子をみていますと、万国共通、奥様というのはパワフルだなぁと思いました。
そんなウェスト夫人のエピソードをクスクス笑いながら、その人なりを知るにつけ、なんてすばらしい人なんだろうと感じました。
この人と人の出会い、この感性から、あのような文章、
物語が生まれてくるのかと納得いたしました。
また、文面からは彼女の物語の断片がちりばめられて、とても興味深かったです。
梨木さんに関して、私が知りえる情報は、本の巻末にある著者紹介だけでありました。
普通の作家さんは、それで満足するんですが、どうにも人物像が知りたくなって、この本を手にしたのですが、エッセイ自体が物語のように素敵だし、静かに感動し、考えさせられました。
梨木さんという人は、彼女の物語全般にある雰囲気そのままなんだなぁという印象を持ちました。
次は「ぐるりのこと」に行きますよ~。
春になったら莓を摘みに
作家と作品は別物、と長らく思っていたんですが、梨木さんの本を読んでいるうちに、梨木さんがどのように物事を感じ、作品にしているのか、気になってきたのです。
梨木さんの描く物語は、単なる創作ではなく、にじみ出る作家の信条のようなものを感じます。
それに、こんなことを書くとおこがましいようですが、私となにやら似通っているところもあるのではないかと思ったりもしたりして。
そんなわけで、「村田エフェンディ」を横目で見ながら、「春になったら莓を摘みに」を読み始めました。
本書は、梨木さんの恩師である児童文学者ベティ・モーガン・ボーエンことウェスト夫人を中心にして、彼女の英国滞在の様子や、カナダでの滞在の様子が語られます。
ウェスト夫人は、梨木さんが若かりし学生時代に、
英国留学したとき下宿した家の女主人でもあります。
文中、彼女の現在と、昔の思い出が交錯するので、時系列に迷うこともありますが、そこが魅力となって、物語を読むような気持ちにさせてくれます。
ウェスト夫人やその周りにいるご婦人方の様子をみていますと、万国共通、奥様というのはパワフルだなぁと思いました。
そんなウェスト夫人のエピソードをクスクス笑いながら、その人なりを知るにつけ、なんてすばらしい人なんだろうと感じました。
この人と人の出会い、この感性から、あのような文章、
物語が生まれてくるのかと納得いたしました。
また、文面からは彼女の物語の断片がちりばめられて、とても興味深かったです。
梨木さんに関して、私が知りえる情報は、本の巻末にある著者紹介だけでありました。
普通の作家さんは、それで満足するんですが、どうにも人物像が知りたくなって、この本を手にしたのですが、エッセイ自体が物語のように素敵だし、静かに感動し、考えさせられました。
梨木さんという人は、彼女の物語全般にある雰囲気そのままなんだなぁという印象を持ちました。
次は「ぐるりのこと」に行きますよ~。
春になったら莓を摘みに
くろにゃんこさん、今、梨木ブームなのですね。私もゆるりとブームっぽくはあるのですが、梨木さんのプライベートは知りたいような知りたくないような…。(笑)
でも
>エッセイ自体が物語のように素敵だし
というくろにゃんこさんの言葉に、とても興味が湧いてきてしまいました。
『ぐるりのこと』も含め、どちらかをそのうち読んでみたいなー、と思います。
初めて知ったみたいな書き振りでお恥ずかしいっ。(汗) ごめんなさい!
エッセイを読むとなると、書いた人のプライベートやバックグラウンドを期待してしまいがちですが(私もちょっと期待した)、「春になったら」も「ぐるりのこと」も、どちらもあまりプライベートには踏み込んでいません。
梨木さんの疑問に思うことや、そこから出発する思考を中心とした文章で、作家としての梨木香歩を強く意識させる、そんなエッセイです。
読む順番としては「春になったら」の次に「ぐるりのこと」のほうがいいんじゃないかな。
「ぐるりのこと」は、「春になったら」より深い思考をしているように感じますので。
少し前に読み終えていたのですが、ようやく記事UPいたしました。
奇しくも、梨木さんご自身に興味を持ったのは一緒だったみたいですね。このエッセイ集を読んで、一歩作品に近づけたように思えます。
読んでよかった!(笑)
「ぐるりのこと」はまだ手にしていないんですが、どうしようかな。
思索する梨木さんの内面をストレートに語っていますので、とっつきにくいかもしれません。
山の中の家のことや、愛犬のことも出てきますよ。
ちょっとだけですが。
エッセイなのに物語のように面白いと思います。
面白い内容ばかりではなくて真面目な内容も多いですが……。
他のエッセイも読んでみたいです。
きっと深く考え込むこと間違いなし(ぷれっしゃあ)
「ぐるりのこと」は、「沼地」につながるエッセイですので、読む価値はあると思いますよ。