最近は「妊婦にヘアカラー」の検索がとても多くなりましたね。
最近では、とても若くて綺麗なお母さんが多いので、これらの質問が増えるのも当然なのかも知れません。
でも、その大半の方が安全性に何らかの疑いを持っている事も間違いありませんね。
ところで、妊婦さんへのヘアカラーの施術については施術をするサロン側も消費者側も、あくまでも個人の価値観であり禁止を強制するものではありません。
確かに、薬剤の説明書きや薬事法でも注意を促してはいるけれど、法的な拘束などはもちろん無く、あくまでも任意とされています。
しかし、これほどまでに関心が高いのは、危険なのかな?と思いながらも「ヘアカラーしたいな~」って思っている妊婦さんがたくさんいるからだと思いますが、それを選ぶのは、あくまでも本人の意思なので「ダメ」だと決め付ける事はできません。
そこで、今回は最近になって分かってきた事を書いて見たいと思います。
先日、京都大学医学部の発表により樹状細胞が表皮に付着した物質をリンパ節に運ぶ様子が映像化され、公開されました。
その映像によって抗原抗体反応(アレルギー)のシステムがハッキリわかり、単に化学薬品だけの話ではなく、花粉症の発祥にも従来の摂理だけでは説明できなかった事も分かってきました。
それは、今までの鼻の粘膜からだけではなく、顔や手などの外気に触れる表皮からも花粉が吸収され、抗体を作る事を最近になってあるドクターが発表しましたが、そのシステムと同じ事なのです。
つまり、今回の京都大学医学部の発表した樹状細胞の働きは、皮膚に付着したものは微量でも体内(循環器系)への浸入があることが立証されたわけです。
しかし、それは化学薬品だけではなく天然成分である花粉でさへも、皮膚からの吸収(経皮吸収)されてしまいアレルギー反応を起こしてしまうのです(もっとも天然成分も環境汚染により化学薬品以上に怖いものに変化していますが)
それを思うと「当店のヘアカラーは天然成分なので安全です」とか「ノンジアミンなので安全です」などの宣伝トークで妊婦さんにヘアカラーをお勧めすることは、何を持って安全性を謳っているのかと思えてしまいます。
美容師の私が、このような事を言うのは変かも知れませんが「妊娠中は疑わしき物を避けてくださいね」といつも話しています。
それは、大切なわが子への負担を少しでも減らして欲しいと願っているし、その事をお客様に伝えていく事も、私たち美容師の大切な仕事だと思っているからです。
もしも、この記事を読んで妊娠中の方々がヘアカラーを出産後まで控えてくださり、丈夫な赤ちゃんが生まれてくる事の少しでもお役立てたなら嬉しいと思います。