Q33 外陰疾患で細胞診が有用なのはどれか。
a)外陰白斑症
b)外陰萎縮症
c)外陰異形成
d)○ 外陰Paget病
e)急性外陰潰瘍
解答:d
d) 細胞像は比較的特徴的で、大型の広い細胞質をもつ異型細胞がシート状の小集団として出現する。核は偏在し、細顆粒状で、肥大した核小体が認められる。ときに細胞封入像や細胞質内メラニン顆粒が認められる。
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Q409 次のうち誤っているものはどれか。
a) ○尖形コンジローマはヒトパピローマウイルスの感染によって発症する
b) ×尖形コンジローマは発癌性ウイルス感染である
c) ○尖形コンジローマは悪性腫瘍ではない
d) ○尖形コンジローマはポドフィリンに良好な感受性がある
e) ○尖形コンジローマは男性パートナーの亀頭に感染することがある。
解答:b
尖形コンジローマの発症には、HPV 6型、11型が関与するとされる。発生、発育には宿主側の免疫状態も強く関与するとされ、免疫の低下している妊娠中や移植手術後、担癌、糖尿病の患者では病変が発症しやすく増悪する傾向がある。
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Q412 腟癌について次の記述で誤っているものを1つ選べ。
a)×腟癌が外子宮口まで及ぶ場合は病変の大きな方を原発とする
b)○腟癌の好発部位は腟の上部1/3である
c)○腟の上部1/3に発生した癌の所属リンパ節は骨盤内リンパ節である
d)○腟悪性腫瘍では扁平上皮癌が多い
e)○腟の上1/3に発生した癌では手術療法も考慮できる
解答:a
a)分類の前提として、腟病変が子宮腟部を侵しかつ外子宮口に及ぶものは子宮頚癌に、外陰を侵すものは外陰癌にそれぞれ分類される。
c)所属リンパ節
腟の上部2/3の場合:骨盤リンパ節
腟の下部1/3の場合:鼠径リンパ節
d)組織型別頻度では、扁平上皮癌が多い(85%)。
e)Ⅰ期で手術療法を選択する場合には、上部1/3の症例では骨盤リンパ節郭清を含めた広汎子宮全摘術(+腟全摘術)を施行するのが一般的である。
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Q413 外陰癌について次の記述で誤っているものを一つ選べ。
a)○外陰癌のほとんどは扁平上皮癌である
b)○Ⅰa期の癌であれば治療は根治的外陰部分切除のみでよい
c)○Ⅰb期であっても病変が正中部に存在する場合には両側の鼠径リンパ節郭清が望ましい
d)×類基底細胞型の扁平上皮癌の大部分でHPV6型が検出される
e) ○両側の鼠径リンパ節に転移のある症例はⅣ期に分類される
解答:d
a)外陰悪性腫瘍の86.2%は扁平上皮癌である。
b)Ⅰa期:外陰または会陰に限局した最大径2cm以下の腫瘍で、間質浸潤の深さが1mm以下のもの。Ⅰa期では鼠径リンパ節転移はないと考えられ、最低1cm以上病変から離れて切除する根治的外陰部分切除のみでよいと考えられる。
c)Ⅰb期:外陰または会陰に限局した最大径2cm以下の腫瘍で、間質浸潤の深さが1mmを超えるもの。Ⅰb期では根治的外陰部分切除術、病変側の鼠径リンパ節郭清術を基本とする。ただし、病変が正中から1cm以内の場合や、郭清した片側のリンパ節転移が陽性だった場合には両側の郭清を施行する。
d)類基底細胞型、湿疣型はHPV16型との関連が指摘されている。
e)Ⅳa期:腫瘍が次のいずれかに浸潤するもの。上部尿管、膀胱粘膜、直腸粘膜、骨盤骨および/または両側の所属リンパ節転移があるもの。
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Q414 次の記述で誤っているものを一つ選べ。
a)○悪性黒色腫はリンパ節転移を起こしやすい
b)○悪性黒色腫では確定診断のため、術前に生検することがある
c)×悪性黒色腫では免疫染色でCEAが陽性となり有用である
d)○Paget病では主訴として、外陰掻痒感、疼痛が多い
e)○Paget病の手術にあたっては術前に腫瘍周囲の多数の生検が望ましい
解答:c
b)確定診断には可能な限り病変部の全摘が勧められる。なお現在ではその後のすみやかな手術が可能であれば生検は禁忌とはされていない。
c)悪性黒色腫:免疫染色でS-100、NSE、HMB-45などが陽性。
Paget細胞:免疫染色でCEA、EMA、低分子ケラチンが陽性。
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Q415 次の記述で誤っているものを一つ選べ。
a)○VAINは多中心性に発生することが多い
b)○VAINの診断にはSchillerテストは有用である
c)○VINの発生とHPVとの関連が指摘されている
d)×Bowen様丘疹症は単純外陰切除術が必要である
e)○VIN3ではCO2レーザーによる蒸散も可能である
解答:d
a)VAINの好発部位は膣の上1/3であるが多中心性に発生することが多い。CINやVINと互いにしばしば合併して存在するが、その発生率は子宮頸部、外陰に比して低い。
b)VAINの診断には、ルゴール液を用いた上での観察(Schillerテスト)も病変の発見に有用である。
c)VINの50~80%にHPVが検出される。
d)Bowen様丘疹症Bowenoid papulosis:若年者に好発する色素沈着を伴った丘疹である。Bowen病と同様の組織像を示すにもかかわらず自然消退することが知られている。HPV16型が関与しているとされる。進行する例もあるともいわれていることから臨床的にはVIN3として取り扱う。
e)VIN3では外科的切除が基本である。病変が限局している場合には広い局所切除とし、多発性で病変が広範囲に及ぶ場合には単純外陰切除術が確実な方法である。多発性の病変に対してはCO2レーザーによる蒸散も有効とされているが、美容面では優れているものの確定診断がつかず、浸潤癌の除外など治療前の診断を慎重にすべきである。
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Q416 尖形コンジローマについての次の記述で誤っているものを一つ選べ。
a)○HPV 6型の感染が関係している
b)○組織診断上、koilocytosisは特徴的な所見の一つである
c)×内科的治療としてコルチコステロイドの外用が有効である
d)○外科的治療としてCO2レーザーによる蒸散も有効である
e)○妊娠中は増悪しやすい
解答:c
a)HPV 6型、11型が関与するとされる。
b)組織学的所見では有棘細胞層の肥厚、表層細胞の角化、錯角化などを認める。表層上皮細胞のkoilocyte(細胞の核周囲が広く、空洞状に抜けて見える)は特徴的である。
c)尖形コンジローマの内科的治療法としては、ポドフィリン、5-FU軟膏、ブレオマイシン軟膏などがある。
e)発生、発育には宿主側の免疫状態も強く関与するとされ、免疫の低下している妊娠中や移植手術後、担癌、糖尿病の患者では病変が発症しやすく増悪する傾向がある。