紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

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今宵はフランス名曲集…仏的ジャズ、ヴィッキ・ベネットが歌う「ア・パリ」

2007-05-16 23:37:00 | ジャズ・ヴォーカル
今日はシャンソン風の味付け満載のジャズ・ヴォーカリスト、「ヴィッキ・ベネット」が歌う「ア・パリ」を紹介します。

ジャケットを見て頂くと分かりますが、中々の美人であり、シャンソンの名曲満載ですが、曲を良く知らずに買えば所謂「ジャケ買い」の類に入るでしょう。
しかし、彼女の声は写真の雰囲気とは大分違い、お色気タップリのハスキーヴォイスではありませんし、セクシーな歌い方でも有りません。

彼女はフランス人ですから、勿論フランス語に堪能であり、どちらかと言うと英語も仏語訛りが入っていますが、全曲非常に真面目な歌い方をしており、好感が持てます。
それでは詳細の説明をしましょう。

アルバムタイトル…「ア・パリ」

パーソネル…ヴィッキ・ベネット(vo)
      ニック・ペリト・オーケストラ

1960年3月2日~4日録音

曲目…1.パリ・カナイユ、2.ユー・ドント・ノウ・パリー、3.パリの空の下、4.ホワイ・ドゥ・ユー・パス・ミー・バイ、5.ザ・ラスト・タイム・アイ・ソー・パリ、6.ラ・パリジェンヌ、7.ア・パリ、8.ホエン・ザ・ワールド・ワズ・ヤング、9.ザ・プア・ピープル・オブ・パリ、10.オン・ザ・シャンゼリゼ、11.アイ・ウィッシュ・ユー・ラヴ、12.パダム…パダム

演奏(曲)について…一言で言って、彼女はジャズ歌手と言うよりも、クラシカルな歌い方に近いフレンチポップス歌手であろう。

全12曲の内、お薦め曲はどちらかと言うと、奇数曲に集中している。
ただ、このアルバムの中でもしもベストソングを選ぶとすると、8曲目「ホエン~」がナンバー1の名唱に思う。
この曲はオリジナルは盲目の女流詩人「アンジェール・ヴァニエ」の作詞に、「フィリップ・ジェラール」が作曲したシャンソンで、「エディット・ピアフ」が歌い1951年にACCディスク大賞を受賞した、名曲・名唱です。
ヴィッキはピアフ程の名歌手では無いにせよ、非常に真面目に丁寧に歌っており、感情移入も、仏語&英語、両語の歌い廻しもとても魅力的で味わい深いです。
次いで11曲目の「アイ~」がチョット及ばずの次点の評価でしょう。
この曲は結ばれぬ恋を歌った歌なのですが、ここでも8曲目と同様に、彼女の真面目で丁寧な歌い方に好感がもてます。
どちらかと言うと声自体に魅力があるタイプの歌手ではなく、先ほど言ったように声質の色香もジャケット写真と違って?あまり有りません。
ですので、この曲の様に「スロー・テンポ」の曲で、繊細に歌った方が、ほんのりとした色香が出て、聴き手に「ときめき」を感じさせるのでしょう。

それ以外では、名曲で仏語で歌うだけで素敵な3曲目「パリの~」は個人的に大好きな曲なので、絶対にはずせません。
5曲目「ザ・ラスト~」は前半が仏語、後半が英語で歌われていて、彼女の実力が充分に発揮された1曲です。
タイトル曲「ア・パリ」はかつて「イヴ・モンタン」が歌って大ヒットした名曲で彼女の仏語で語るように歌うシャンソンは魅力たっぷり。
そしてラストの「パダム…」も仏語で過ぎ去った恋の思い出を歌った名唱が心に響く。

今夜は女流歌手の歌うシャンソンに癒されてはいかが?


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