宮尾さんの作品を自分で買った記憶は無く、気づけば実家の本棚にあったのを読んでいたのだから、母が好きだったのかしら?
『一絃の琴』、『鬼龍院花子の生涯』、『序の舞』、『天璋院篤姫』など名作は数ありますが、私の深い所にあるのは『一弦の琴』の最後の一節です。(文章は正確ではありませんが)「主人公やライバルたちが、これほどまでに演奏に精魂を込め、愛憎もなにもかもを昇華させていった一弦の琴だったが、その後廃れて存在すら知る者も少なくなった」という終わりが、ものの哀れや儚さを描いた古典文学の美しさそのもので、記憶に残っています。
さまざまな女性の生涯を次々と書かれて、読むたびに、小娘な私は人の心の弱さや強さ男女の愛憎を、歴史書を読む様に受け取りながら読んでいたように思います。
上に挙げた作品は、映画化やドラマ化されて、それぞれ素晴らしい女優さんの演技と美しい衣装や背景が印象に残っていますが(映画『鬼龍院花子の生涯』の芸者さんたちの華やかさ美しさ&故・夏目 雅子さんの強い美しさは圧巻)やっぱり原作小説そのものが、美しい言葉で綴られていた印象が大きかったです。
宮尾さん、素晴らしい小説をありがとうございました。心からご冥福をお祈りします。
★「読売新聞 / 「鬼龍院花子の生涯」作家の宮尾登美子さん死去」より引用
「鬼龍院花子の生涯」「蔵」など逆境を生き抜く女の一生を描いた作家の宮尾登美子(みやお・とみこ)さんが12月30日午後9時、老衰のため、死去した。88歳だった。告別式は近親者で行った。
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『一絃の琴』、『鬼龍院花子の生涯』、『序の舞』、『天璋院篤姫』など名作は数ありますが、私の深い所にあるのは『一弦の琴』の最後の一節です。(文章は正確ではありませんが)「主人公やライバルたちが、これほどまでに演奏に精魂を込め、愛憎もなにもかもを昇華させていった一弦の琴だったが、その後廃れて存在すら知る者も少なくなった」という終わりが、ものの哀れや儚さを描いた古典文学の美しさそのもので、記憶に残っています。
さまざまな女性の生涯を次々と書かれて、読むたびに、小娘な私は人の心の弱さや強さ男女の愛憎を、歴史書を読む様に受け取りながら読んでいたように思います。
上に挙げた作品は、映画化やドラマ化されて、それぞれ素晴らしい女優さんの演技と美しい衣装や背景が印象に残っていますが(映画『鬼龍院花子の生涯』の芸者さんたちの華やかさ美しさ&故・夏目 雅子さんの強い美しさは圧巻)やっぱり原作小説そのものが、美しい言葉で綴られていた印象が大きかったです。
宮尾さん、素晴らしい小説をありがとうございました。心からご冥福をお祈りします。
★「読売新聞 / 「鬼龍院花子の生涯」作家の宮尾登美子さん死去」より引用
「鬼龍院花子の生涯」「蔵」など逆境を生き抜く女の一生を描いた作家の宮尾登美子(みやお・とみこ)さんが12月30日午後9時、老衰のため、死去した。88歳だった。告別式は近親者で行った。
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