横山光輝/野口 賢 『バビル２世 ザ・リターナー １巻 』 （秋田書店）

　これは燃えますよ。「ヤングチャンピオン」の連載を毎回読んでいるんですが、辛抱たまらんで買ってしまいましたー！（笑）

横山光輝さんの原作漫画には、そんなに思い入れが無いんですが、なんといってもアニメ版の面白かったこと！大好きでした。いまでも”最強のエスパー”は、バビル２世だと思ってます。

　当時のアニメ（「トリトン」や「デビルマン」ですね）では、主人公の「超能力者（人外）ゆえの苦悩」というのが物語りの大きな軸となっていて、幼い私の脳みそに、「人より優れた能力を持っていようとも、それゆえに幸福にはなれない」「超人であっても、ただ人と同じように悩み苦しむ」という、哲学のようなものが、しっかりと刻まれました。

バベルの塔という伝説の建造物が、実は人類の英知の及ばない未知の産物であるとか、三つの下僕を従えているとか、敵のヨミも同じバベルの子孫だったとか、もうその設定のなにもかもに、毎週どきどきわくわくしていました。（笑）

そのどきどきわくわくした気持ちが、そのままこの作品を読んでいると蘇ってきます。実は野口賢さんの既存作品をまったく未読なのですが（失礼）私はこの絵は原作を損なっていなくて好きです。

*追記　しまった・・Oh！スーパージャンプ連載中の、冲方丁さん原作/野口さん絵の『サンクチュアリ-THE幕狼異新-』の事を、すっぱり忘れてました（凹）めっちゃ面白い話しらしいのに・・・こんど読もう。

最近は、『新約「巨人の星」花形』や『聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話』、そしてこの作品と、よもやの大作＆名作がリメイク（リ・イマジネーションだっけか？）されて、まずまずの成功を納めているのが嬉しいです。ちなみに、この１巻の巻末には、横山さんの原作漫画のあらすじや絵も、ちょっとだけですが掲載されているんです。お話の面白さに、絵の違いがまったく気にならないのが凄いところですね。あ～、どうぞ無事に、この『バビル２世 ザ・リターナー』が完結してくれますように！