昔住んでいた昭和の家屋は畳が主でした、
窓ガラスは
木枠の中に模様が入ったすりガラスで…
ガラガラとした引き戸でした。
開ければ前に縁側があり、
座布団を干したり、日向ぼっこも出来ました。
庭の隅には八つ手の葉があり、アジサイの葉の上にはかたつむりがいました。
小学校へ行く時にお友達のところに迎えに行くと
やはり八つ手の葉がありました。
電灯は暗く、しずかなものでした。
雨の日は昼から薄暗い事が多いでした。
母の帰りを待つことも多く、心細いこともありました。
ありったけのおもちゃを出してきて
じゅんばんに並べてみたり、絵本を読んだり
カチコチカチコチ、
柱時計の音が少し怖く感じました。
カチコチ、時計の音が
家に向かって歩いてくる、
母のヒールの靴音に聞こえたりもしました。
あめがふるふる あめふる
あそびにいきたし かさはなし…
という歌を口ずさむと
いまでもその頃の
おるすばんの様子がよみがえります。
遠い昔の
雨の日の思い出です…