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ナツノの日常のことを書いています。
しばらくの間コメントお休みさせてくださいね…by ナツノ

12がつのうた

2017-11-21 | 短歌

朝日さす駅へと続く坂道をそれぞれのことそれぞれのひと

 

木枯らしに背中押されて昨年のままのにおいのマフラーを巻く

 幼子が風がいるよと指を指す先の梢がそこだけ揺れる



色あせた薄紫のランドセル制服に袖通す日近く

 

 

 

 


秋のうたろく

2017-10-13 | 短歌

 

◎そのうたを聞けば見知らぬなつかしさ今夜も流し答えを探す

◎包まれて眠る幸福秋の夜二人きりだね月と私と

 



◎先生の言葉暖かく診察後ホットココアのボタンを見ている


◎夏が行く百日紅の花飾り付け信号待ちの青い車に

 




◎秋風に誘われるままはりきって踊る洗濯ぼんやり見てる



◎曇り空止まった記憶手探りで金木犀の香り頼りに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


夏の終わりに五つ

2017-09-05 | 短歌

 手を止めて洗濯物の揺れる音風と一緒に飛んでゆきたい

午前中静かな夏の子供たちひとりふたりと木陰を歩く

通学路今日は遊びに向かう道キラキラお目目夏休みだね

夏の子ら見え隠れする昼下がり焼け付く暑さ平和を祈る

熱孕む風に散る散る百日紅コロコロ夏の日が暮れてゆく

誰もいない熱い風吹く通学路そうか今日から夏休みなんだ

 

 

 

 

 

 


七月の真夏日に

2017-07-12 | 短歌

 

お昼前校庭の子らの歓声が真夏日の街にキラキラ流れる

 

夏空に雲湧き上がり校庭の子らの歓声半夏生咲く

 

 

 なじめない抹茶味今日はなめてみる猛暑逃れる薬のように

 

川沿いの空に大きなシュークリーム暑さに呆け自転車をこぐ

 

 

 

暑さに気を付けてお過ごしくださいませ。

    

 

 

 


紫陽花の季節に四つ

2017-06-02 | 短歌

 

校庭の子らの無邪気な声を背に迫る黒雲早足になる

 

ささやかな安堵を胸にかえりみち揺れて迎える紫陽花の花

 

 

梅雨前の真夏の風にあおられて小学生の私がわらう

 

いそいそとめくるカレンダー紫陽花の花六月を彩り飾る

 

 

 

 


五月にいつつ

2017-05-17 | 短歌

 

のぼりきり空を仰いで思案中 クレマチス風にひらひら揺れて

  

マイナスの幾つかなどはいさぎよく 風の合図ではなびらと散る

 

ぴちぴちとフランネル草順番を 待ちくたびれて初夏花ラッシュ

 

母が居るうす紫の細い肩 緑の陰に五月の庭に

 

母思う五月は長く卯の花が 咲きバラが散り今年も過ぎる

 

 

 

 


春のうたななつ

2017-04-26 | 短歌

 

むべの花遠くから来た風に散り木戸のまわりに記憶ただよう

 

制服の丈合わぬ間にハナミズキ咲く八重桜静かに散りて

 

みているよ花散り今は青葉です何年先も校門前で

 

やえざくら急ぎ散りゆく子供らのランドセルの音お守りにして

 

春風がカレンダーめくり新入生男の子らは群れ登校す

 

八重ざくら散らししめった灰色の風が今年の五月はこぶよ

 

青空にぬける清風あおられて連休来るよと背中押される