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神戸ゆかりの有名人 その13 故田辺聖子さん

2022年08月16日 05時56分39秒 | 神戸情報

本日は神戸ゆかりの有名人シリーズの第13回で文壇の中心地東京から離れた神戸-阪神間を

拠点に軽妙な文体と人間への優しい眼差しで作品を書き続けた田辺聖子さんを紹介します。

「おせいさん」の愛称で親しまれた田辺聖子さん3年前の6月6日に91歳で亡くなりました。

田辺聖子さんは神戸市兵庫区の荒田町診療所長だった川野純夫(1925-2002)さんと昭和41年

(1966)に結婚し新婚時代は神戸で約10年間、過ごされています。

長年独身だった田辺さんでしたが、38歳の時、文学仲間の川野彰子さん(川野純夫氏の妻)

への追悼文を寄せたことが縁で神戸で医師をしていた川野純夫さんと知り合った。

川野 彰子(かわの しょうこ、1928年〈昭和3年〉 - 1964年〈昭和39年〉9月11日)

は日本の小説家。鹿児島県奄美大島生まれ。立命館大学文学部卒業。

田辺聖子さんは神戸で島京子さんとも交流があった。

1988年当時の夫婦のツーショット写真が下記朝日新聞に掲載されています。

夫婦生活は川野純夫さんが亡くなった2002年まで36年間続いた。

 佐藤愛子さん「独特の観察眼あった」 田辺聖子さん悼む:朝日新聞デジタル (asahi.com)

夫の川野純夫さんが写っている集合写真は下記朝日新聞記事

 宝塚、愛し愛されたおせいさん 田辺聖子さん、幼い頃から縁:朝日新聞デジタル (asahi.com)

上の3枚の写真はNHK総合、8月15日(月)23:00~23:30放送のセイコグラムで紹介の

田辺聖子さん。番組の内容:セイコグラム ~転生したら戦時中の女学生だった件~

「戦時中にもしSNSがあったら……」というコンセプトの下、現代の若手俳優が80年前に転生し、スマホからインスタグラムを通じて戦時下の日本の日常を発信していくシリーズの第2弾。2021年12月放送の『ロッパグラム~転生したら戦時中の喜劇王だった件~』では、満島真之介が喜劇役者の古川ロッパに転生した。

今回、田辺聖子役を俳優の南沙良(20)が演じた

上述の番組で田辺聖子は生涯700冊の本を上滓したと紹介されていました。

上の写真は著書の一部。

田辺聖子さんについてWikipediaなどより略歴を紹介します。

田辺 聖子(たなべ せいこ、本名:田邉 聖子、1928年3月27日 - 2019年6月6日)は、日本の小説家、随筆家。

大阪府大阪市生まれ。淀之水高等女学校を経て樟蔭女子専門学校(現大阪樟蔭女子大学)国文科卒。恋愛小説などを中心に活動し、第50回芥川龍之介賞などの受賞歴がある。2008年に文化勲章を受章した。

生家は大阪市の写真館。ハイカラでモダンな文化の中で生まれ育った文学少女は、太平洋戦争が始まると、大好きだった中原淳一の絵を缶にしまい、熱心な愛国少女になっていく。

1945年の大阪大空襲で自宅が全焼、程なく父親とも死別し、金物問屋に勤めて家計を支えた。

27歳の時、学生や社会人、主婦ら幅広い人たちが小説や詩などを学ぶ大阪文学学校へ入学し研鑽を重ねる。

1957年、女の一生を生き生きとした大阪弁で描いた「花狩(はながり)」が雑誌の懸賞小説に佳作入選してデビュー。64年、放送作家の女性と党員の男性の恋を、女性の男友達の醒(さ)めた視点でつづる「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)」で芥川賞を受賞した。

 その後、鋭い人間観察をユーモアでくるんだ多くの作品を発表。恋愛小説では自立する独身女性、ドラマ化された「姥(うば)ざかり」シリーズでは老後を楽しむ女性ら、時代を先取りする人物を描いた。

 「カモカのおっちゃん」のモデルとして親しまれた夫の故・川野純夫さんとの生活を軽妙につづったシリーズや、社会風刺の利いたユーモラスなエッセーも人気を集めた。「ひねくれ一茶」(93年吉川英治文学賞)、「道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府(すいふ)とその時代」(98年泉鏡花文学賞ほか)など評論・伝記文学でも高い評価を得た。「源氏物語」など王朝文学の翻案にも力を注いだ。

 2006年度朝日賞。94年菊池寛賞、95年紫綬褒章、00年文化功労者、08年文化勲章受章。NHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」(06~07年)では、主人公のモデルとなった。

現在、「芋たこなんきん」がNHKBS3で再放送中であり熱心に視聴しています。

田辺聖子のモデルとなった花岡町子役を2006年当時47歳の藤山直美さんが演じており、

最高齢ヒロインとして話題となりました。中々の役者さんです。

田辺聖子さんの小説に「芋たこ長電話」の作品があります。

上の写真は2022年8月13日に再放送の花岡町子(藤山直美)と徳永健次郎(國村隼)

週刊文春に連載した一連の随筆を「カモカ・シリーズ」(1971年10月-1987年6月)と呼ぶ。

徳永健次郎がカモカのおっちゃんとして描かれています。

最後に昭和41年(1966)、田辺聖子が30代後半の頃に尼崎から神戸へ移り住んだ約10年間の

神戸での生活がどうであったを記述して筆を置きます。

著書の「歳月切符」昭和61年(1986)集英社の一節

「神戸というと港や異人館や元町、ハイカラでモダンなところと想像いたのに、下町

にはそんな匂いも気配もなく、(中略)異人館も港のエキゾチシズムも、どこの話

かいなと思わせるのであった。」

田辺聖子は新開地や湊川商店街の雰囲気がすぐに好きになり衆樂館向いのおでん屋の

常連さんとなっていきます。

4人の食べ盛りの食事などの世話もこの時期大変だったようです。

神戸が舞台の作品として「ダンスと空想」があります。

1976年以降は伊丹市に移住します。

宝塚の大ファンとしても知られ昭和53年(1978)に短編小説「隼別王子の叛乱」が歌劇で

ミュージカル化された。昭和56年(1981)には代表作の一つ「新源氏物語」も上演された。

何か、少女の頃の夢を叶えているような作品であった。

上の写真は戦時中の1942年、淀之水高等女学校の生徒であった田辺聖子さんが仲間と

ともに制作した学芸誌の表紙の絵

出典:NHK総合2022年8月15日放送 セイコグラム

 

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第2回 プロゴルファー古市忠夫さん

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