「いっぽ」のつぶやき

健康に福祉にボランティアにと、自分らしい人生を過ごすために、一歩ずつ歩んでいる「いっぽ」のつぶやきです。

養生園の竹熊先生

2007-05-31 06:58:28 | 日記
菊池養生園といえば竹熊宣孝先生が、養生説法をされていることで有名です。
現在は、名誉園長になっておられますが、今でも現役で活躍されています。

30数年前、竹熊先生は熊本大学病院の内科のお医者さんで、臨床検査技師学校で血液学も教えていらっしゃいました。
3学期が始まったとき、先生がしばらく休むということで休講になったんですが、その3週間後、先生が教室に入ってこられた姿を見たとき、みんなが驚きの声をあげました。
それまで恰幅のよかった先生が、すっかり細くなられていたからです。
医者でありながら、肥満体でいろいろな病気を持っておられた先生が一念発起し、絶食してやせられたのです。

その後すぐ、病院を辞められ、4月から養生園の園長となられました。
養生園では、自分の体験から、注射や薬ではなく、病気にならないためには食事が基本ということを実践され、自ら畑を耕し、無農薬、有機栽培で野菜を育て、人々に食の大切さを説かれました。
養生園は五ヶ町村立の公立の診療所で、注射をせず、薬も出さない診療では、当然のことながら収益が上がりません。
各町村の議員さんたちからなる運営委員会では、ちゃんと治療をしない竹熊先生には辞めてもらおうということになりました。
そのとき、それまで先生からいろいろ話を聞いて食の大事さに気がつかされた人たちが立ち上がり、こんな良い先生を辞めさせるなんてとんでもない、と先生を守ってくれたのです。
それから竹熊先生の「医は食なり」の活動が本格的に始まり、先生独特の語り口の養生訓を聴きに、全国から人が集まるようになりました。
地元の人たちの検診の他、人間ドック、脳ドックなどがあるんですが、リフレッシュドックというのもあるんですよ。
「断食」「小食」を行なうことによって、心と身体をリフレッシュさせ、自然治癒力を高め、体質改善も期待できるということです。

人間ドックに行った時にも竹熊先生に会ったのですが、なにやら新聞を持ってうろうろされていました。
後で他の職員の方に伺ったのですが、先生のことが熊日新聞に載っていたのだそうで、帰ってからさっそく見てみました。

≪「医・食・農」の心 海外へ≫というタイトルで、韓国KBSが番組制作のために竹熊先生に密着取材をしているという内容でした。
KBSが2006年に2回、竹熊先生を短く取り上げたんですが、視聴者から反響があったため、今度、医・食・農の一体化による養生を訴える公立菊池養生園の名誉園長竹熊宣孝医師(72)を、一時間枠のドキュメンタリー番組で取り上げることになったそうです。
7月の全国放映に向け取材が進んでいて、22~28日の取材日程で番組制作会社のプロデューサー崔さんと東京在住のコーディネーター琴さんの二人の韓国人が、診察や畑仕事、講演などに密着して竹熊先生の日常を追い続けていたんです。
食生活の乱れは韓国でも問題化していて、「現代人が忘れている医療の本質を、竹熊先生を通して伝えたい」と意気込んでいるそうです。
この後も、6月は親交のあった医師の墓参りのために韓国を訪れる竹熊さんに密着。その後、再び菊池市で追加取材をして編集作業に入る予定です。「もともと韓国は伝統食を大切にする国。自分の考えが少しでも広まればうれしい」という竹熊先生のコメントが載っていました。
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