真鶴からの帰り、途中小田原で下車しました。
小田原の街を散策していると、和菓子屋さんの2階に設えられたギャラリーを見つけ、寄りました。
ここで展示されている器や布製品などをじっくり見ながら、素敵な品揃えに感心しながらも、今の私には取り立てて買いたいものもなく、それでも「ギャルリももぐさ」の日本の色を思い起こさせる使いやすそうな長方形(22~3㌢の正方形を2枚重ねた大きさ)の柔らかく手触りのいい2枚重ねに縫われたガーゼのような綿のナプキンを見つけました。3枚あるうちの2枚を求め、ほかに洗剤なしで食器がきれいに洗えるという「びわこ」の布巾を1枚買いました。3つ合わせても1500円に満たず、1400円と少しでした。
(3枚の綿のナプキンと「びわこ」、それに貰った手帳タイプのカレンダー「掛井五郎」)
友人は「びわこ」と望月通陽氏の「日本てぬぐい」を買ったところ、1500円とちょっとになり、お店のスタッフの方が友人に向かって「1500円以上買われた方にはカレンダーを差し上げています。お好きな方をどうぞ」と2種類のカレンダーを差し出しました。さらにスタッフは目が合った私に向って「1500円以上の方でないと少し足りなくても差し上げられません」と言い切りました。友人は「2人足すと3000円以上になり、それでも無理ですか?」とさりげなく訊いていました。私は「ああそうですか」と、特段気にもせず、友人にはあげるというカレンダーもそんなに深く関心を示さずにレジを済ませるとお店を後にしました。
街での散策を終り、駅中のカフェで一服している時、私が「さっきのカレンダー、ちょっと見せてもらっていいかしら?」というと、友人は「どうぞ、どうぞ」と言いました。
ちらりと見た時のハガキ大の手帳タイプのカレンダーのシックさが気になっていて、見せてもらうと何と「掛井五郎」ではありませんか!
「えッ!!これ、掛井五郎さんの作品で編まれたカレンダーね!」と私が驚くと友人は「私、老眼鏡をかけないとよく見えなくて。それとは知らずにこちらをもらってきたのだけれど」とメガネを取り出しました。
駅からギャラリーも至近距離にあることから、私は意を決して友人に言いました。
「ちょっとここで待っててね。もう一枚「ももぐさ」のナプキン(525円位)を買い足して、このカレンダー貰ってくるからね」と、言い終わるとお店に向かって走りました。
ギャラリーの1階は和菓子屋さんになっていて、店内の階段を上がるとそこがギャラリースペースです。
買い物を済ませ、カレンダーを受け取り、1階に下りて、せっかくだから和菓子も買って帰ろうとレジに行くと、最初は目に入らなかった“掛井五郎のカレンダー”が山積み(私にはそう見えました)されていました。私が買った和菓子は1500円に満たなかったけれど、もうひとつ知人にあげるカレンダーが欲しいと思った私はレジのスタッフに「少し足りないけれど、このカレンダーいただけませんか?」と言うと、そのスタッフは「いいですよ」と事もなげにそのカレンダーを一緒に私に渡してくれました。
あとでよく眺めると、この“掛井五郎カレンダー”にはこのギャラリーの年間展示スケジュールなども記されていて、宣伝にもなるはずなのに。
カフェに戻ると友人が、「おかしいよね、あの人(ギャラリーのスタッフのこと)。商売下手ね。何だか高飛車で感じ悪かったわね。」と、ここで初めて2人が今まで口に出さなかった共通に感じたことを少し話しました。「まあ、決まりには違いないけれどそこにちょっと融通を効かせると違った展開になることもあるのにね」と私。
私も「掛井五郎」でなかったら、どんなものをプレゼントされようが意に介さずだったと思います。レジでお金を払う時も私たちはスマートに支払い、決して「おばさんナイズ」されていなかったはずなのに、スタッフの対応のひとつひとつが刺々しく響き、端々にほんの少しではあるけれど感じさせられた不快感は拭えませんでした。高額なものを買わない一見のお客とみなされたのか、お店の姿勢なのか、この人の特性なのかとしばらく考え続けました。
しかしはたと思い出しました。若い頃の私もこのスタッフの方のように年配者に対して小生意気で思い上がりが強く変な自信にあふれていた時があったのではないかと、急にその当時を思い出し、恥ずかしくなりました。そしてさらに……、きっときっと息子にこのことを話したら、「オカアサン、もう1回行って貰って来るなんて、そんなハズカシイコト、やめてヨ」と言われるに違いありません。やっぱりおばさんか(化)?…かな。
私は思いがけず小さいけれど「ももぐさ」のモノに出会えて、しみじみとこのナプキンを眺めています。モノの価値や満足度は価格では測れないですものね。

ハガキ大の薄手の手帳が若い人の売り場にありました。
可愛らしいいちごの図柄です。バックの中の収まりもよさそう。
勇気を持って、自分の信じる方向を目指しなさい、と、そんな言葉が私の背中を押します。
たくさんの素敵な人たちに囲まれている私。
約束を忘れないように、こまめにメモをとりたいと思います。
友人に連れられて、家具職人・風間さんの主宰する「家具工房アゲハオリジナル」の「座編みカフェ」の見学に行きました。
数ヶ月前から誘われていたのになかなか日程が合わず、今日になってしまいました。
一歩中に入ったとたんに、次回は私も参加したい!!と思ってしまう素敵なムードが漂っていましたがかなり予約が立て込んでいるようです……。「暖かくなったらぜひいらして下さい!」と言われました。
「座編みカフェ」では一日かけて、オリジナルスツールを作るのですが、何とランチとおやつが出されるのです。(下の写真は今日のおやつのメイン・フルーツ)。
私と友人はおやつをごちそうになってしまいました。
友人には聞いていたものの、一度で風間さんのファンになってしまいました。
「座編みカフェ」で作るスツールについて、シロウトの私が、「スツールの他にカフェテーブルのような用途は付けられるのですか?」と訊ねたときの答えは、「機能的にひとつの用途でデザインも含め追及して行った方が飽きの来ない長く使えるものができます」と明快な答えが戻ってきて、私もすぐに納得しました。
今度はおみやげを持って、普段の日に「アゲハ」を訪ねたいと思います。
白磁の器をいただきました。「スープ皿としてもお使いいただけるのではないかと思います」と手紙が入っていました。直径15㌢高さが6㌢ほどのこの器を見たとき、荷解きをしながら「うれしい!」とひとりで叫んでしまいました。
ちょうど欲しかった色、容、用途、手ざわり、肌ざわりすべてを満たしているものをいただいたときはほんとうにうれしいものですね!!
寒くなる季節、ざっくりとあり合わせのもので作った豚汁やポトフがぴったり似合いそうです。夏にはもちろん冷汁もよさそう……。感謝☆
千葉市土気駅で電車を降りて「シイナケンジアトリエ」を訪ねました。
昨夜、知人の吾妻さんから「家具作家の椎名さんが3日間だけオープンアトリエを開いています」とメールが入り、急きょ出かけた次第です。
(12月の展示は明日7日まで。1月も予定されています。詳しくは「シイナケンジアトリエのホームページで作品やお仕事も含めご確認ください。)
作品である家具はもちろん、木の切れ端や、遊び心で作ったという小物なども展示され、どれをみても素敵でした!!
オーダー家具を作るときに、デザイン画を起こした後、かならずそのミニチュアを作るという椎名さんのアトリエには、家具のミニチュアなども窓辺や棚などに飾られ、ガラス窓の先に広がる林の木々もまるで人里離れたカフェを訪れたような佇まいでした。
作家さんのアトリエ訪問は、刺激がたくさんあっていつもワクワクします。
インテリアデザイナーでもある椎名さんの住宅に関するこだわりや作品、お仕事などもゆっくりお話を伺うことができて大満足!!!
そもそもは、インドの布を日本に紹介している吾妻さんのお宅で行われたバザールに伺ったとき、居間に置かれた椎名さんの作品のテーブルとイスを見て関心を持ったのが椎名さんを知るきっかけになりましたが、2年越しでお目にかかりました。椎名さんは「ガイアシンフォニー5番」に出てきた明日香医院の家具デザインもなさっていることがわかりました。少~しずつみんなどこかで繋がっているのですね!!
寒くなりましたね。
パチパチと薪の爆ぜる音を聞きながら火に当たる……今ではそんな暮らしがとても贅沢なものとなり、マンション暮らしの私には叶わない夢でもあります。
薪ストーブをお探しの方に、長野県に住むイエルカ・ワインさんの製作する薪ストーブをご紹介したいと思います。
イエルカ家で使っているストーブのうちの一台。「小梅」。
(オーブンなし、19万円、高46 奥行54 幅46)
「家庭画報」にも紹介されました。
イエルカさんと奥さまの悦子さん。イエルカ家の茶の間。
ストーブにはオーブン機能が付いたものもあります。
(オーブン付き 23万円から29万円)
住まいに関する雑誌などにも記事が載りました。
オーブン付き薪ストーブでパイやピザを焼く悦子さん(イエルカ家で)。
(写真は大梅 29万円、高64 奥行78 幅70、内側耐熱煉瓦)。
イエルカさんが美味しいパンを食べたいと、20年くらい前に手作りパン焼き器を作ったのがストーブ作りの原点だとか。モノの機能やデザインは生活や暮らしと密着し、必要に応じてこんな風にして生まれてくるのですね。
ストーブのデザインはとてもシンプルですっきり。どんなお部屋にも馴染みます。
四角い形の、前面に陶板をはめこんだデザイン性の高い作品は一点もので特注になります。
ストーブの上には、お鍋ややかんが置けます。
イエルカさんは陶芸家でもあり、アーティスト・イエルカさんの作るストーブはオシャレ度と実用の両方を備え、用の美にあふれています。
●資料をご希望の方や、お問い合わせはイエルカワインさんまで。
(電話 0265-88-3675 jirka@ina.janis.or.jp 。 )
西荻界隈で夕方から友人と待ち合わせをしていたので、少し早めに家を出て「無相創」に寄りました。
店内を見回すと、隅の方に立てかけられている一枚の「錆びた網」がありました。
値段を訊くと800円だそうで、迷わず買いました。あまりに安かったのでそばに展示してあった「アルミニウムの弁当箱」もいっしょにいただきました。こちらは1000円。小さな箱も大好きなのでついつい。
まだ、使い道は考えていないけれど、網は壁に立てかけて楽しんでいます。
写真の丸い椅子は、ゴミ置き場に出されていて拾ったものです。
そのうちに「ゴミの部屋」作りができるかもしれませんね。
大好きなジャンクアート!!!!!
今日は家の中に持ち込んだモノの方が多かったけれど、まあたまにはいいかな。
私がフリーペーパーを作リ始めた2000年には今ほどデジカメは普及していなくて、値段もとても高かったです。
当時の私はカメラの使い方もわからず、従ってフィルムの装着も苦手で、それまでにほとんど写真など撮ったことがありませんでした。しかし、仕事となれば写真を撮るしかなく、撮った写真を現像に出して写真にしてもらうわけですが、その都度カメラごと写真屋さんに持ち込んでフィルムの出し入れをお願いしていたことなど思い出すと大昔の出来事のように感じます。そのときに私が使っていたカメラは「バカチョンカメラ」です。
そして今日、ライカを2台持っているという知人が1台のライカを売りました。
その人は、パワーポイントなどでも写真を使わざるを得なくなり、ライカを売ってデジカメを買うことにしたのです。カメラやさんでの売買に同行することになった私。
「ライカかぁ~~」と思いながらもライカの価値など全く無知な私です。
「いくらで引き取ってくれるのでしょうね。あまり期待しない方がいいですね」なども知らなければこそ出てくる言葉。
そのライカは10万円でめでたく引き取られることになり、およそ6万円のコンパクトなデジカメを買うという初期の目標をクリアーしました。ずいぶん以前に45万円位で買ったものだそうなので、10万円の引き取り価格が高いか安いか……。時代は容赦なく移り変わっています。
私も今のデジカメが壊れたら、知人が買ったものと同じカメラを買いたいな。

我が家の壁面を飾る「ガラクタアート」の品々。
右の人形は丸の内の広場で行われていた慈善コンサートで売られていたものです。2年くらい前500円で買いました。海外の子供が作ったものだそうで、超カワユイ。
左の3点のうち上下のものは何やら忘れましたが赤と白の画鋲で止めてあります。錆が出てきていい感じ。
真ん中のものは、年賀状で使った切手の大きさのスタンプを額に入れたものです。
どこまでも安上がりに徹しているシロモノです。


クリーニング店を訪ねたときのことでした。
カウンターの女性が伝票を作り、その伝票をクリスタルガラスで作られた立方形のペーパーウエイトで押さえました。その手際のよさとほどよい重さを持ったガラスのペーパーウエイトの美しさに見惚れました。
ペーパーウエイト、いいなあ……。
ギャラリーで芳名帳の上にさりげなく置かれている個性あふれる文鎮を目にしたとき、展示物よりもそちらの方に目が行ってしまい、「これって売りものですか?」と尋ねることもしばしば。
探している時にはなかなか気に入ったものが見つからないのですが、先日訪ねた画廊に作家の方の作品として出されていた真鍮のペーパーウエイトは今もチラチラと目の前に出てきて私の食指をくすぐります。
今日の写真はずいぶん以前に買い求めた陶芸作家の方の作品。
流木で作った木の箱にレモングラスの葉っぱを敷き詰め、その中に陶のたまごがひとつ。このたまごってもしかしたらぺ―パーウエイト???と急にその用途に思い当った次第。
たまごを手にとってみると、「使うのはあなたの自由。決めるのもあなた」と、そんな声が聴こえてきました。
☆今日のうれしい☆
友人がくれた新米を炊いた。収穫の秋。