無知の涙

おじさんの独り言

台風のバカヤロウ(完結)

2007年09月15日 | 軽井沢メモリー

「ハッ」

僕は目を覚ましました。一瞬、自分が何処に居るのか判りませんでした。隣の部屋で寝ている所長を見て、自分が軽井沢の別荘地で宿泊しているコトを思い出しました。

軽い頭痛。夕べは早いピッチで飲みすぎたから少し二日酔いの症状を感じました。携帯を開いてみると午前3:00でした。

もう生活リズムがメチャクチャです。

まだ眠れそうです。再び布団に横たわり、天井を眺めました。


「知らない、天井だ」

 

・・・こんな余計なコトばっかりしているから、ダラダラと終わらないのである。

 

次に目を覚ますと、6:00でした。所長の姿はもうありませんでした。

僕は無性にコーヒーが飲みたくなったので、自動販売機まで行くことにしました。やはり軽井沢の朝は何とも言えない爽やかな雰囲気があります。途中でハチに襲われながらコーヒーGET。戻ってる途中で所長から着信。

「おう、メシできたぞ」

確かカレーとか言ってたよな。所長っていつも朝からカレー食べてんのかな・・・・。スゴイ人だ・・・。もう60過ぎてる人が朝からカレー食べてんのって初めて見るよな・・。

畏怖の念を感じつつプレハブへ。

挨拶しながらプレハブへ入ると、所長がデミグラスソースの缶を握り締めて固まってます。

写真:デミグラスソース

「カレーと間違えた」


やっぱな!


やっぱな!っていうか、間違えるか?

昨夜、「明日の朝はカレーな」と言われた時に、少し不振に思ったのです。カレーに結びつくような食材が、一つも買い物袋に入ってなかったから。

まぁ、特にカレーが食べたかったワケでも無いのです。それに味さえ気にしなければカレーライスなのです

ハヤシライスを食べ終えて、所長と打ち合わせ。

道端の掃除は、昨日ダンプでガンガン運んだので、あと少し残ってるくらいです。その残りを片付けて帰ろうということになりました。

あぁ・・ようやく「帰る」というフレーズが出てきました。

そうと決まれば、帰る時間を一刻でも早く縮めるべきです。

作業衣に着替えようとするが、またしても乾いてない。

乾いていない、とかいう次元では無いのです。昨日のまんま、です。そう、

「壊れたハートは あの日のまま」状態です。

軽井沢に住んでる方は、洗濯ってどうしてるんだろう・・・・と不思議に思いながらズブ濡れの作業衣に着替えると、軽井沢の爽やかな朝はすっかり消えていました。。寒い。

そして淡々と作業を進めていく僕と所長。ついにエンドラインまで来ました。

が、道が続いているのです。奥に入っていくと、もう一軒別荘があるのです。

全くの手付かずで。

「どうする?」と所長。

「これと同じくらいの敷地を片付けるのに、4人で一日半かかってます」

「じゃ、今日も・・・」

シャラーップ!!!

おだまり。

もう限界なのです。手伝うのはいいが、本来の仕事をしている人たちから見れば、僕たちのしていることは、仕事とは関係のないことをして遊んでいるだけにしか見えないのです。週末だったから許されていたかもしれませんが、平日はそうはいかないのです。これ以上は無理なのです。

完全に失敗でした。このバトル漫画的な仕事の進め方が一番良くないのです。ようやく敵を倒したと思ったら、今度は更なる強敵が現れる、といったことの繰り返し。

最初に全ての範囲を把握しておくべきだったのです。最初に全体の仕事量を把握しておけば、もっとやり方もあったのです。

全ての仕事量に対して、我々の滞在可能な時間を考えれば、自ずと任務完遂するのに必要な人間の数が導き出されるのです。応援を呼ぶなり、地元で業者を手配するなり、対処ができるのです。

仕方ないので、ブロワで飛ばせないような枝を集めて終了。

15:00過ぎの新幹線に乗って、ようやく東京に帰ってきました。

久しぶりに帰ってきた東京は、とても暑かったです。

せっかく頑張って帰って来たのに、夜半過ぎから急に熱を出してしまい、結局のところ月曜日は休んでしまいましたとさ・・・・。 おしまい。