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クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

蛍が出てくる小説・9『螢草』(葉室麟)

2020-08-27 | 本と雑誌

 時代小説には、ホタル(蛍)が 似合います

 

今から・数百年前の

日本を描いた・お話の中では、

 

さまざまな ホタルが

江戸・京坂に 

飛び交っていますが・・

 


ここは一つ

 

 はむろりん(葉室麟)

の 名作

『螢草』を、

取り上げてみとう・存じます

 


(BS時代劇でもドラマ化されたので、知ってる方、多いかも・・)




主人公は、武家の娘・なな(菜々)

っていう

女の子

 


お父さんが

「藩の悪いやつ」に 

はめられて 切腹し

 

お母さんも 死んじゃった

かわいそうな 16さい(歳)

で、

よその家で ほうこう(奉公)しています



でも

 

この 

ほうこう(奉公)先の 若夫婦が

とても ステキな人たち

だったので・・

 

菜々は

幸せな日々を 送っていました

 


しかし、、


 ステキな「奉公先の旦那さま

が、

菜々のお父さんをはめた

「悪いやつ

はめられてしまい

 

奥さまも 病死、、

 

二人に かわり、

子どもの 面どう(倒)を

みることになった菜々

は、

 

父と 旦那さまの カタキを討つため、

細うで(腕)で がんばる



という・・


 「忠義孝行」を 地で行くように

見えて

その実、

青いつぼみのようなラブストーリー」

が 

かくされた、お話です

 



 

 お読みに なった方は、

同かん(感)してくださる

思いますが、、


主人公・菜々の、

けなげ(健気)さ

明るさ

上回る・印しょう(象)を のこすのが、

 

「奥さま」です

 


 若く、美しく、秋草のように

はかなげな 品のある

奥さま

は、

10代の ポキポキした・菜々 

に、

 

やわらかい言葉で

さまざまなことを 教えます



 「 月草の 仮なる命に

ある人を

いかに知りてか 後も逢はむと言ふ 」

 



月草とは

「露草」のことで

俳句の世界では「螢草」と いうのですが・・


この『万葉集』の歌を ひいて、

 

奥さまは こんなことを言います

 


「菜々には、まだ早いかもしれませんが、ひとは相手への想いが深くなるにつれて、別れる時の辛さが深くなり、悲しみが増すそうです。

ひとは、皆、儚い命を限られて生きているのですから、いま、このひとときを大切に思わねばなりません」

 



 「おなごは命を守るのが

役目なのです。」

を 

はじめとする、

奥さま名言集 に ふれるだけでも、

 

読む価値が 

見いだせる本

 

と、


親友チットは だん(断)言しています

 

 

でしたが・・

 

 「 ねえ・・、クリン 確かに『螢草』は 

名作だけど、、

 

この本は、

「蛍」じゃなくて、

ほたるぐさ(蛍草)だよ



 蛍は、、一匹も 出てこないんだよ

 

 

チットが、重大なことを 告げてきました

 



 「蛍が出てくる小説特集」で

紹介していたのに

 

 

 

 

(しくじりました・・ 次回は気をとりなおして、蛍が出てくる古典を ご紹介します。。

 

 

 

<おすすめ度:けっこう>

 

コメント (10)
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