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クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

蛍が出てくる小説・12『暁けの蛍』(朝松健)

2020-08-31 | 本と雑誌

「ホタル」を、

はるか昔の時代と ドッキング

させれば、

 そこに 現れるのは、「幻想の世界」


という イメージを、

なんとか

ぼんやり・形にしようと がんばったのが


 あさまつけん(朝松健)の

『暁けの蛍』です。


こちら、

「室町幻想小説」と うたった

物語の

主人公は、

 ぜあみ(世阿弥)と  一休(宗純)

という

室町二大スター

 この二人が、淀川のさんばし(桟橋)

たまたま出会い

世を てっ(徹)して 

互いの半生を 語るうち

とつぜん

あらわれた、あやしい船に のせられて

48年に一度しか 

出現しない、

「海上の遊郭・暁蛍楼(ぎょうけいろう)」

へと

連れていかれる・・



という、、



ちょっときくと、ナニソレ な、せってい(設定)


ですが・・



「荒唐無稽な、トンデモ小説」

なんかでは なく

作者の、

時間をかけて しらべたであろう

入念の こんせき(痕跡)が

ずいしょ(随所)に見られ、


勉強になる

マジメな作品で あるらしい


(しん(親)友・チット いわく

 世阿弥と一休って、それぞれ北山文化と

東山文化の 大きな担い手だから、

なんとな~く

異なる時代に生きているような 

気が

しちゃうんだけど・・

世阿弥・30歳くらいの時に 

一休は 生まれているんだよね


そして、、

世阿弥を寵愛していた

足利義満の御前で、

小坊主の一休は、

『屏風の中の虎を捕縛する🐅』

という

とんちを 披露している


二人が 同じ時代に生きていたのは、すごいことだわ


 しかも、世阿弥は 全盛

を きわめたのち

転落して

晩年は 島流し・・


一休も、 

天皇のご落胤に 生まれながら

晩年は

風狂の人と化す・・



これほど

波乱にみちた・二大スターの 

ニアミスに 目をつけた

作者の気持ちは、痛いほど、わかるわ





うなって いました



 歴史に くわしくない、いっぱん(一般)の

読者が 

どこまで楽しめるかは 

わかりません・・


 また・・、ラスト40ページ

くらいの

「幻想話」

だそく(蛇足)だって

チットが 言っていました・・。


でも


 ぜあみ世阿弥)が、バサラ大名「佐々木道誉」に 

見いだされる・シーン

一休が「建仁寺」を出て・修行するシーン

「出色の出来栄えだった




と、

うちの歴女(チット)は 

ほめて おりますので・・



<オススメ度:まあまあ> に、しときます


(次回はラスト 麻耶雄嵩のミステリー小説『螢』を レビューします


コメント (6)
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