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クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

蛍が出てくる小説・5『蛍』(村上春樹)

2020-08-23 | 本と雑誌

似たり寄ったりじゃない、独特の文体が読みたい

と 

言い出した

しん(親)友・チットが、

本だな(棚)から 

探りあてたのは・・

 

 むらかみはるき(村上春樹)

ホタル小説です。(タイトルはズバリ『蛍』

 


 (ちなみに、ハルキの名作である

『納屋を焼く』と 同じ文庫に所収されているから、

この本、お得です)

 


 たんぺん(短編)『蛍』

主人公は

男子大学生

 

彼は 

高校の時に

仲が良かった友だちに 自殺され、

もやもやしていたところ・・


自分以上に もやもやしていた友だちの恋人

と、

 

もやもやを 抱えたまま

よりそってしまい、


けっきょく(結局)・・

「消化不良の悲しみ」を、

 

 あまり・光らない、弱々しいホタルに

のせて

こくう(虚空)に 飛ばしてみた、、



という・・


これが あらすじの 全部です。。


 わずか・40ページくらい

の 

短い作品ながら、

 

・こんきょ(根拠)のたしかな 苦しみ

・本人には 不確かな、やるせなさ

・スノッブな こどく(孤独)

・甘く「責任感」のうすい恋

 

など・・


「ハルキな要素」が ふんだんに さんけん(散見)される

と 

ともに、

「今ほど技巧はないけど、ハルキの魅力がつまった・30年以上前の文体

見られ、

 

<村上春樹が、なぜ支持されたか

を 

はっきりと、伝えてくれます

英文の翻訳みたいな、オシャレな文体の中

にあるとさ、、

『トランジスタラジオ』や

『クリスマスプレゼントの手編みの手袋』

っていう固有名詞が、

やけに 目新しく光るの

多分、

早稲田の寮の周りの風景を書いているんだけど、、

あの辺、

とくに

目白のあたりの景色って、今も昔も あまり変わらないから、

 

作品の新鮮さを そこねなくて いいね



 

 世間のひょうか(評価)以上に

チットは 

この小説を 気にいっている・もようです

 

 


<おすすめ度:けっこう>

 

 

 

(次回は、大沢在昌の『雪蛍』を レビューします

 

コメント (14)
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