息って
自らの心って書く。

たいせつ
好き

ここから始まって
ここで終わるもの

吐いて吐いて吐いて吐き切る
そこから息が始まる。

苦しいから始まり
苦しいで終わる。
たった一息
一瞬のこと

なのに
一瞬と一瞬の間の
何十年間
ちっとも苦しくない。

忘れてしまうほど
ふつう
当たり前

だから
思い出すの
大切だってこと
こころだってこと


「息」 谷川俊太郎

風が息をしている
耳たぶのそばで
子供らの声をのせ
みずうみを波立たせ
風は息をしている

虫が息をしている
草にすがって
透き通る胎を見せ
青空を目にうつし
虫が息をしてる

星が息をしている
どこか遠くで
限りなく渦巻いて
声もなくまたたいて
星は息をしてる

人が息をしている
一人ぼっちで
苦しみを吐き出して
哀しみを吸いこんで
人は息をしている











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