埼玉県秩父・長瀞「小さなホテル セラヴィ」の管理人(オーナー)が綴る、日々のあれこれ。
小さなホテルセラヴィの「時を愛でるよもやま話」
始めの一歩の椅子
セラヴィにヘンな椅子があります。
ノミでくりぬかれた座椅子部分は不器用そうに重く
そこに流木のきゃしゃな足が
まるで生えて来たようにくっついてます。
今にも歩き出しそうに一歩踏み出した足は
まさしく、何かの生き物・・虫のようです。
とても人間のお尻など乗せてくれそうもなさそうな生き物です。
それでも、不安定そうに見える椅子に座り、驚かされます。
素晴らしい安定感と心に沁みる包容力。
「なんだぁこれでいいんだ。」
なんて、ためらった自分を思い返します。
製作者はここへ置くことを最後まで渋りました。
「この椅子は外に置きっぱなしにして
散歩のおじいちゃんが座り、
雨風にさらされ、虫の寝床となり
自然に返るのが一番!」と言うけれど。
今はまだ、果てて行くこの椅子を見てる気持ちにはなれないので
強引に、ここに置かせて貰ってます。
ましては、このようなメモまでつけちゃったから、
「商業ベースのせて、臭い芝居は止めろ!」とか喚いてました。
感動は大切な人と、分かち合いたくなります。
私の大好きな人が作った椅子ですから余計に想いが増すのでしょう。
でも、今は、ちょっぴり自然に返してあげたい気もしている管理人です。
いつか私がこの椅子虫の本心を聞けた時、自然に帰す事にしました。
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