心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

ぼくの推薦文 「ハインツ・コフート その生涯と自己心理学」

2011-06-29 08:01:16 | 
推薦文を求められたので、次のような小文を送った。

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神戸甲南大シンポの指定討論者としてお会いしたC.B.Strozer氏は、銀色の長髪を靡かせる長身の、人なつっこく話す方だった。彼が19年費やして、重厚に資料を積み上げてコフートの生涯だけでなく、自己心理学の展開を理論の背景となる事例の検討を含めて継時的に紹介したのが本書である。精神分析学の前に歴史学を学んだという彼の手法が生きているのかもしれない。
私は今、陸前高田市こころのケアチームで震災被害者にかかわって3か月、多数の深いトラウマを持つ人々への支援に、コフートが重視した「共感」や、「自己対象」になる支えなどの有効性を確認している。
翻訳者たちが苦心されたのであろう、訳文は見事な日本語になっている。
本書は、読者のコフート理解を一層、深めることと確信する。

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