国際開発ジャーナル 2007.10月 通巻611
数少ない、国際協力をリポートする月刊誌です。
850円、80ページ内外の薄い雑誌です。
この業界に入って12年、JICA関係で派遣されると、毎月届いています。
ようやく、ここで語られていることが、読み取れる自分になっているように感じている今日この頃です。
2004年に1ページ、NGO記事を書いたことがありますが・・・
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今月号では、国連のミレニアム開発目標MFGsの中間年達成状況記事が印象的でした。
2000年に国連は、2015年までに達成する21世紀の開発目標を8点にしぼって定めました。以下です。
1.極度の貧困と飢餓の撲滅
2.普遍的初等教育の達成
3.ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
4.乳幼児死亡率の削減
5.妊産婦の健康の改善
6.HIV/エイズ、マラリアおよびその他の疾病の蔓延防止
7.持続可能な環境の確保
8.開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
今年2007年は中間の年に当たりますが、次の点は達成される傾向にあるといいます。
・極度の貧困者は、1990年から2004年の間に、1/3から1/5に減少した。
・サブサハラの極度の貧困者は減少し、貧困率は2000年から6ポイント減少した。
・途上国の初等教育就学率は、1991年の80%から2005年に88%に向上した。
・女性の政治参加は、ゆっくり増えている。
・乳幼児死亡率は、世界的に減少傾向にある。
・サブサハラ地域の農業生産、就学率、マラリア予防、保健医療サービスへのアクセスなどは改善。
一方、次の課題が残るとしています。
・サブサハラ地域での妊産婦の死亡率は1/16で、先進国1/3,800に較べて非常に高い。
・エイズによる死者は、離間率が頭打ちになっているにもかかわらず増え続け、2006年に290万人。2005年には、1,500万人のこどもが親を亡くしている。
・所得格差が東アジアで特に顕著。
・199年から2004年の間、貧困層の消費率の低下が劇的。
UN事務総長のハン氏は、「世界のODAが2004年以降、増加を見せていないことが達成を困難にさせている。特に先進国が約束した援助増額を履行するよう」強調している、とあります。
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別ページー高橋基樹「アフリカ援助再構築への提言」-では、
「サブサハラの46カ国中、1995年から2000年と、2000年から2005年のGDPを比較すると、半数の国のみ増加した」との指摘があり、
その理由は「紛争後の、見かけ上の向上」と「中国とインドの需要拡大による、鉱物資源ブーム」としており、
アフリカ全体の持続的な開発と貧困削減にはへのつながりへは疑問を提出しています。
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援助で貧困は解決しない・・・
愛は地球を救わない・・・・・かもしれない!!!