心理学オヤジの、アサでもヒルでもヨルダン日誌 (ヒマラヤ日誌、改め)

開発途上国で生きる人々や被災した人々に真に役立つ支援と愉快なエコライフに渾身投入と息抜きとを繰り返す独立開業心理士のメモ

高野山奥の院

2007-01-29 23:01:19 | 
2回目のオバ見舞いでした。
食欲が出てきて、あれこれ食べたいと言い出せるようになっていて、うれしかったです。
ただベッドから一人では体を起こせないほどの廃用状態ではあるんですが・・・

クルマを走らせて、希望のイカ刺・寿司を探して、さいわい、入院先が海に面した町にあるので、文句のないクオリティのものを入手して届けることができました。

こういう変化に安心したので、30年来の友人夫婦を訪ねました。
近くの寺院や、公園を散歩し、
子育てがまもなく終了する背景から、近い将来が話題になり、1泊して、
ついには高野山まで足を延ばしました・・・

高野山は雲上の宗教都市ですね・・・
空海は、さぞかし桁違いの政治力も持っていたのだろうと思います。

いつか、熊野古道も歩いてみたいと思っています・・・

後楽園ホールで生プロレス

2007-01-26 00:45:24 | いろいろ
CIMA、ドン・フジイ、BxBハルク、マグニチュード岸和田・・・って、わかる人いますか?
Dragon Gateの所属、ウルティモ・ドラゴンの、もと闘龍門ですね・・・

ほかに、ZERO・1 MAXから、KAIENTAI DOJOから、そして老舗の新日本からの登場もありました。
最近の団体の多さについていくのはたいへん・・・
きょうは、後楽園ホールで午後6時半から10時前まで、たっぷり・・・生プロレスでした・・・

闘龍門は、メキシコに渡って創りだした、いわば見せるプロレス。
明らかに台本があり、見せ場を作り、観客を魅了する計算がある・・・
タイトルマッチでもない限り、ガチンコはない・・・!

プロレスは、
鍛え抜かれた肉体を使って見せる、興奮と感動の芸術・・・
そして、攻撃衝動や強くありたいことなどの代理的充足・・・
最近はそうでもない、H系とか、音楽系、美系などにも広がりを見せているが・・・
そういえば、障害者プロレスっていうのもありますよね。

明日土曜も後楽園興行なので、闘い抜く試合はちょっと、少なかったかな・・・
と言いながら、ひさびさの生を十分楽しみました!

********
ぼくは今晩からまた伯母を訪ねます・・・
次のブログ更新は29日の予定です。


剣が見えた

2007-01-22 23:25:56 | 日本で・・・
1回目の転院支援から戻りました・・・

半年振りに会った85才伯母は、やせ細ってベッドの中でしたが、落ち着いていました。
老年期うつ、という把握も得て、抗うつ剤が著効のようでした。
さすがN病院!
夫との死別・居住している部屋の移動・夫の所有物の喪失などは・・・さぞかし辛いストレッサーだったのでしょう・・・

1日目に予告をして、入院に必要なものを準備し、2日目朝から昼までかかって退院手続き、そしてタクシーで移動して入院、不足しているものを用意し、転院を済ませました。
お礼を言ってくれたのが、しみじみ・・・うれしい!
半年前には、怒鳴りまくられてたから・・・

時間の都合をつけて、墓地へも行ってきました。
剣岳が遠くに浮かんでいました・・・

今週末に2回目の支援、不足している手続きを完了させに行ってきます!

旧友

2007-01-17 21:18:32 | 日本で・・・
きょうの東京は、曇りときどき冷雨でした・・・

グループホームにいる旧友を訪ねました。
昨年は自宅を訪ねたけど留守で、転居先がわからず会えなかったので、2年ぶりになります・・・
構音はけっこうよくなってきていて、集中していれば、8割は聞き取れるかな。足のマヒには、週1回はPTを受けているらしい。
本人の希望で、15分ほど先の寿司屋へ車椅子を押して行って来ました。ビール、コップ1杯と、冷酒を1合半、寿司を10個ほどつまんで、「楽しかった」と喜んでくれてよかった・・・

伯母の元へ行く日はまだ未定。
Telして、検査は今週で終わり、来週には転院OKとわかり、転院先と日を調整中。「ベッドから離して、できるだけ動くように・・・」という話。やっぱり認知症以外には、たいした病気はなかったんだ・・・

あすは、コーティングが取れてしまったので、熱帯で必須のサングラスを新しく作り直す予定・・・


日本での、まず2日間

2007-01-16 18:56:09 | 日本で・・・
ひさびさの日本です・・・半年ぶり・・・
東京は、冬特有の快晴です・・・が、陽射しは熱帯やネパールに比べると、やわらかい・・・です!

思ったほど寒くは感じないのは、ストーブのせいかな・・・
カトマンズは、東京より、気温は低くないのに寒く感じる・・・
基本的に暖房はなく、厚着だけが対策だから・・・

一夜目はさっそく、伯母のケアを巡って3人の兄姉弟会議でした。
電話で、妹やイトコの話も聞きました・・・
確定診断→介護認定→転院→荷物の整理
この方向で、ぼくはどこまで進められるでしょうか・・・

さて、ここ2日間の日本食、食事内容です!
海鮮どんぶり
スキヤキ
さつま揚げ
さしみ(ブリ・イカ)
日本酒
鍋焼きうどん
牛乳
小粒納豆
焼肉やのランチセット
回転寿司
食べすぎ?だろうか・・・

たのしみにしてたオモニによるアカスリも、済ませました・・・
近くの本屋で、雑誌・新書などを数点・・・

街に、お店に、ゴミがなさ過ぎる・・・まったく・・・ない!
清潔すぎて、無機質な・機械的な・冷たい印象を受けています・・・

The Evidence-based Practice

2007-01-11 00:49:36 | 
Stout,C.E. & Hayes,R.A.2005,The Evidence Based Practice - methods,models,and tools for mental health professionals , Wiley

国際協力分野に入って以降、実証的心理学あるいは行動科学の方法の意味を再確認しています。

地域治療・重い精神疾患・精神薬治療・心理社会リハビリテーション・薬物依存・児童や思春期への対応、などの分野での、客観的な効果測定を視野に入れながらプロジェクトを進めるハウツウ本です。

再就職準備にも役立ちそうです・・・


6ヶ月VISA獲得、そして一時帰国

2007-01-10 19:52:17 | ネパールでの生活
いくつかの努力をして、きょう6ヶ月VISAを獲得しました・・・!

まだ開校していなくて、建物は施錠されているビシュワバシャ・キャンパス中庭で、待つこと1時間、
会計担当のキラン氏を見つけ、
イミグレを提出する推薦状としての、学生名簿コピーを受け取り、
向かいのイミグレで申請書を書き、3部コピーし、
パスポートコピー・銀行残高・学費265ドルの領収書コピーを提出し、
イミグレ代表のサインを受け、
会計に6か月分240ドルとマルチプル60ドルの計300ドル分21270ルピーを支払い、
そして、パスポートにVISAのシールを貰いました・・・

以上に待たされ、待たされ、10時半から1時頃までかかりました・・・

これで7月までのネパール滞在が可能になりました!一安心・・・

さて、予定を少し早めて14日日曜からひさびさの一時帰国をすることにしました。
年明けに入院した伯母のケアの件、
多文化精神医学会参加、
温泉とスキー、
就職面接、
そして国家資格化への関与、
などなどありますが、少しはゆっくりして、日本を楽しみたいです・・・

ネパールへ戻るのは3月初旬?の予定です。

ネパールのしょうがい児者とケアの状況から学ぶ(2)

2007-01-10 00:48:22 | 国際協力・保健/リハ/心理学分野
ちょっと古典的な開発経済学の数字の出し方、国内総生産GDPで、経済的な国の豊かさを、
そして社会経済開発状況を総合的に分析するための、平均予測寿命・識字率と通学年数・購買力からの合成指数である、人間開発指数HDIを、見てみます。
ーUNDP Human Development Report 2005 よりー

ぼくが付き合いのあった国だけ、それも印象的なところのみの、偏見在る考察です。HDI順。

参加型プロジェクトを訪ねたセネガルは、1,648ドル/0.458
NGOで山村保健調査をしたウガンダは、1,457ドル/0.508
今いるネパールは、1,420ドル/0.526
調査を含め数回訪ねたラオスは、1,759ドル/0.545
4年駐在したカンボジアは、2,078ドル/0.571
隣りの大国インドは、2,892ドル/0.602
論文の著者を訪ねた南アフリカは、10,346ドル/0.658
息抜き旅行先だったベトナムは、2,490ドル/0.704
ぼくの昨春までの駐在地、ドミニカ共和国は、6,823ドル/0.749
低所得でもHDIが高いと評判のスリランカは(行ったことがない)、3,778ドル/0.751
もうひとつの大国、中国は、5,003ドル/0.755
アジアのリーダー?タイは、7,595ドル/0.778
最初の派遣地ブラジルは、7,790ドル/0.792
乗り継ぎ地だったパナマは、6,854ドル/0.804
スタディツアーをしたキューバは、GDP不明/0.817
リハビリテーション分野で交流したコスタリカは、9,606ドル/0.838
南米のヨーロッパ、チリは、10,274ドル/0.854
躍進著しい韓国は、17,971ドル/0.901
釣りと山に通ったニュージーランドは、22,582ドル/0.933
精神病院廃止を訪ねたイタリアは、27,119ドル/0.934
留学地の英国は、27,147ドル/0.939
ちなみに日本は、27,967ドル/0.943
どこにも出てくるUSAは、37,967ドル/0.943

*********
まずは、地域ケアは、HDI,また所得と相関してあるように一見、思えます。
タイ・ブラジルあたりが、しょうがい児者ケアを制度化する分かれ目のようで、国が実効性のあるケア制度を作っていくのは、GDPが、7千ないし8千ドルに到達する必要がある、という現実を感じます。

しかし一方で、食料は配給制で物質的には貧しいが、地域保健医療や教育の充実を図り、高いHDIをみせるキューバという例外があり、事実、地域ケア機関の配置や医療水準はなかなかのものでした。
そして、詳しくは知りませんが、スリランカも低所得ながらHDIも保健指数も高い国として知られています。

つまり、おそらく、よきガーバナンスと、目的的な行政があれば、所得は低くても、その社会の地域ケアシステムは作れるということのようなのです。

*********
ネパールに戻すと、
現在、打倒の対象になるような王制が250年間続き、
貧富の差や地域格差への政治的な介入は放置されていた、と言うしかない状況です・・・
そして、利権や汚職が横行・・・

ネパールで活動する国際的なしょうがい児者支援活動は、
政治・統治が育つことを期待しながら、
・持続可能なケアの活動モデルを創り、実際に受益者に効果をあげること、
・ネパール人の中にケアの実践者・指導者を養成すること、
・ネパール社会に役立つ技術を探し出し、相手を選んで教育すること、
・手を広げないで活動地域を限定すること、
・政治へシステム作りの提言を工夫しながら続けること、
などが相手に役立つ支援になりうると考えられます・・・

次は、ネパールに限らず、障害者ケア作りに重要なことです。
・しょうがいを持ちながら社会参加する方向のなかで工夫する
・しょうがいを持つ当事者の気づきや自覚を促進すること、
・関係者と協調して、活動の広がりを工夫すること、

以上が、ぼくの、今なりの考察です・・・

「何も支援のないネパールのしょうがい児者がかわいそうだから・・・やっている」って、りっぱな、介入の動機と思います。
ただ、効果を高めるために、支援の戦術や戦略は、勉強し工夫しなければならないと思います。

続く・・・

ネパールのしょうがい児者とケアの状況から学ぶ(1)

2007-01-09 19:30:23 | 国際協力・保健/リハ/心理学分野
まず、
2004年7月JICA-NGOディスク学びの会報告書より

報告者は、Surya Bhakta Prajapati氏;ネパールのNGO「Resource Center for Rehabilitation & Development (RCRD)」の代表。
1985 年に設立された地域社会内での障害者リハビリテーション運動を推進
するネパールのNGO「CBR Organization Bhaktapur」で18年の活動経験がある。

1.「障害を持った人(PWD: person with disability)」の定義
ネパールの法律では、「身体的・視覚的・聴覚的・言語的障害、精神的障害・精神病のために日常的活動を行うことが出来ない者」と規定。
しかし2001 年にWHO が設定した定義は「身体機能または構造に著しい逸脱もしくは損失がある者、または行動や参加に制限がある者」。この定義によれば、血液循環や生殖機能に問題のある者も「障害を持った人」。

2.ネパールの障害者の現状
(障害者人口)
調査 全人口に対する障害者人口の割合
1981 年にネパール政府が実施したサンプル調査 3% WHOの途上国全般における推定値 7〜10%
ネパール政府の基礎初等教育事業(BPEP)の調査 4.5%
2001年にユニセフの支援で国家計画委員会(NPC)が実施した調査 1.63%

例えばアメリカやカナダでの障害者の割合は、人口の12〜15% とされています。これは医療の発達で障害者が長生きできるとか、障害者の定義が広いという理由もある。
反対にネパールでは、障害者の定義が狭いという理由の他、障害を持った子どもが長く生きられない、家族が障害者を外部者の目から隠す、ということも障害者の割合が低い理由といえる。

障害のタイプ 割合
聴覚言語障害者人口 38.5%
身体的障害者人口 34.3%
精神病、てんかん 15.7%
知的障害 5.9%
視覚障害者人口 5.6%
障害者人口 100%
障害の原因 割合
病気によるもの 53.6%
生まれつき 28.9%
事故によるもの 17.6%
障害者人口 100%
(2001年調査結果より)

(障害者と権利)
【生存権】
! 障害者の15.3%しか保健施設を訪問していない。
! 障害児の死亡率は、健常者の4倍(DFIDの途上国調査より)。
! 1,240 名のうち39人しか補助具を供与されていない。
【保護権】
! 家族、地域、組織における差別
! 80%以上が地域社会の社会的会合(結婚式、宗教儀式などを含む)に参加していない。
! 障害をもつ女性の63.7%が結婚は困難と考えている。
【発達権】
! 障害者の68.2%がまったく教育を受けていない。女性障害者では77.7%。
! 14歳以上の障害者人口のうち、何らかの職業的技術を取得している人口は2.9%。77.8%は何ら職を持たず生活を全面的に家族に頼っている。
【参加権】
! 14歳以上の障害者人口のうち、何らかの組織の会員である人口は0.44%。

(ネパールの障害者が抱える主要問題)
! 障害者に対する健常者の意識が低く、偏見がある。間違った因習を信じている。
ある調査によれば、被調査者の50%以上が、障害の原因を前世で犯した罪のため、
神の定め、または他者による呪いのせいだと答えた。
! 障害者問題が、開発事業の主流で議論されていない。
政府関係機関やNGO などがあらゆる分野で多彩な活動を行っているが、それら
の対象者から障害者は排除されている。政治家や開発事業の実践者に障害者がほ
とんどおらず、障害者の声が反映されていない。
! 適切な情報や知識、技術が不足している。
ネパールの障害者に関する情報、調査や出版物が圧倒的に少ない。障害者のため
に働ける技術者の数も少ない。村人は、どこで情報が入手できるのか知らない。
! 適切な政策、戦略、資源が不足している。
障害者に関する法律は存在するが、脆弱でほとんど機能していない。またその存
在すら周知されていない。

3.ネパール政府の政策と事業
障害者関連法規 発布年
障害者保護福祉法 1982、1994
ネパール王国憲法 1990
児童法 1991
教育規則 1992
特別教育政策 1996
地方自治法 1999
障害者サービスに関する国家行動計画 2003

政府からのサ-ビスを受けるためには、障害者は村レベルと郡レベルで登録する必要がある。障害者は保健サービスや教育を無料で受けられる。一定規模以上の企業では、従業員枠の5%は障害者に割り当てなければなりません。障害者が補助具を輸入する場合には、その輸入税は控除される。旅費や交通費には50%の割引がある。
しかし、問題はこれらのことが周知されておらず、また省庁毎に政策が異なる。

障害者へのサービスを実施する政府機関として、以下のものがあります。

(1) 女性児童社会福祉省
障害者へのサービス提供を担う最大の実施機関で、障害者事業に関する政策策定、コーディネーション、実施、モニタリング、評価を行い、年間予算は約600 万ルピー(約900 万円)。NGO に対しても10 万〜20 万ルピー程度の少額助成を行い、村落レベルでの障害者関連活動を支援。80〜100 万ルピーは障害者への補助具支援に割り当てられ、補助具の生産・配布をネパールの5県(region)で行っている。毎年100 名の障害者に対して職業訓練。最近ではCBR(Community Based Rehabilitation)のための少額助成も始めており、1郡あたり6〜8VDCを対象に、全部で10郡に支援。関連省庁、NGO、自助団体など23 名のメンバーからなる国家障害者サービス連携委員会が結成されている。

(2) 教育省
ここでは障害をもつ子どもに対する特別教育プログラムを直接実施しているほか、これらのプログラムを実施するNGOに少額助成金を出している。58郡において特別教育資源教室を開催しており、ここでは障害をもつ子どもが寄宿舎に滞在し初等教育を受けられる。身体的障害をもつ子どもには奨学金制度もある。
4つの郡の12校では「(統合)包含的教育(inclusive education)」がパイロット事業として実施。包含的教育というのは、障害をもつ子どもやアウトカーストの子ども、女子、貧困層の子どもなどが、通常の学校・学級で同じ教育を受けること。そのためには、教職員や事務スタッフ全員が訓練を受ける。この包含的教育の学校は、5年以内に500 校に拡大することを目標。
このほか、郡レベルでの啓発プログラム、調査、教師研修、評価センター設立、特別オリンピックや文化的活動、補助具の配布などを行うことになっている。

(3) 保健省
この省では、障害を持たないよう予防に重点をおいた政策を採っている。例えば、ポリオワクチンやビタミンA配布事業、ヨード欠乏症改善事業など。
障害の度合いを軽減するために、手術の実施や薬品配布も支援。県立病院(Regional Hospital)には障害者に対応できる医師が常駐することになっていますが、実際にはどれだけ機能しているのか把握されていない。

(4) 内務省
内務省では、郡行政長官(CDO)を通して障害者ID カードを配布しており、これまでに15,000人に配布。郡行政長官は郡レベルでの社会福祉の最高責任者だが、実際には社会福祉で彼らが果たしている役割は低い。

(5) 地方開発省
地方自治法の発布により、すべての村役場(VDC)、市役所、郡開発委員会(DDC)は、地域の障害者数を把握し、予算を配分し、社会福祉サービスを提供する役割がある。障害者には、毎月障害者手当て(Rs.175?)が支給。この障害者手当ては郡毎に予算配分が決まっており、予算額に応じて各VDC に配布される人数が確定する。それは全ての障害者をカバーするには不足するため、VDCの推薦を受けた人にのみ支給される。この障害者手当ては、先に説明した障害者ID カード配布よりも先に設立された制度なので、今までは受給にカードの提示は不要でしたが、今後は必要となってくるでしょう。

4.NGOによる事業
(自助組織)
現在ネパールには、障害者の自助団体が150以上。
それぞれ啓発や政策提言、リーダーシップ開発に取り組んでいる。
(非障害者による支援組織)
障害者のための事業を実施している団体は200 以上あり、予防・治療、リハビリテーション活動を行っている。

************
この報告以外に、
JICAは、country profile on PWDs Nepal において、数字や具体的な団体名などを挙げて、把握した現状を示しています。



Murai P. Regmi 1994, The Himalayan Mind

2007-01-09 17:31:54 | 
Murai P. Regmi 1994, The Himalayan Mind - A Nepalese Investigation, NIrala Publications, Jaipur , India

先の南アジア精神医学会議で知り合った、現在トリブバン大学心理学科教授の10年前の、ベルリン自由大学所属時代の著書です。
人格理論、組織行動、心理学研究法が、専門のようです。

セルフ・エスティームと、その通文化的な比較、ネパールでの心理学の歴史、学習プロセスなどのテーマについて、香港大学のDavid Watkins らなどと共同の、実証的な研究が内容です。

日本の研究では、福田1957、1959「児童の樹木画の発達研究」心研から、スコアリング方法が引用されています。
日本語による論文でも、英文による図表の説明や、英文要約って、生きるときがあるんだなあと、感慨を持ちました・・・

ネパール語学校

2007-01-07 15:38:52 | ネパールでの生活
ITC (intercultural training & research centre ltd.)が、
VISA取得目的で籍を置いているトリブバン大学世界言語(ビシュワ・バシャ)キャンパスともうひとつの、
ぼくの通っているネパール語学校です。

トリデビ寺院の向かい側、タメルの入り口にあります。
昔風に言うと、旧イミグレの建物の横を入って、数軒先の左側奥の建物の3Fで、
今風に言うと、ジャワ・カフェの横を入ったところです。

他にも4人程度の教員がいるようで、3つの小部屋が教室です。
時間300ルピー。

テキストはありますが、特に使わず、学習者の要求に応じて、必要な場面の会話や、文法、デバーナーガリ文字など、頻度も希望に合わせます。
今は週3回各1時間のペースで、ぼくはパルバティ先生が担当です。

学習者のネパールでの実際の生活などを手がかりに、ネパール社会や文化の説明などが、よく話題になります。

行ったり行かなかったり、休みながらだけど、足掛け半年くらいの付き合いができているということは、気に入ってるのかな・・・

チトワンは深い霧の中

2007-01-05 23:40:01 | ネパールでの生活
連れ合いが初めてなので、チトワンを案内してきました。

行きのバスは、到着まであと30分というビラトナガルで、交通死亡事故に起因したバンダに遭遇して、2時間は足止めになり、暗くなる直前にホテルに着き、
初日は、国立公園などへのアクテビティには参加できませんでした。

しかし・・・2日目は、
バードウォッチング・タルー族の村訪問・カヌーくだり・ゾウの飼育場、そしてゾウの背に揺られてジャングルのなかをサイなどの野生動物を探す・夜の戦闘的なタルーダンスと、フルコースを堪能しました・・・

驚いたのは、夜と朝の霧の濃さです・・・
クルマは、特に夜は視界は数mしかなく、道路わきのフェンスに沿ってのろのろ走る状態でした・・・

戻ってきてから読んだ新聞によると、
寒波や霧がネパール南部インド国境のテライ地域を襲い、死者もでていることを知りました・・・
でも、同じテライの西部チトワンでは、朝の気温は持参の温度計では15℃はあり、寒波とはいえないかもしれません・・・

前回に滞在したマチャン・リゾートは、国立公園東部に位置し、その中でのアクティビティでした。
ラプティ河を大型トラックで渡渉した対岸にあり、客室には電灯を付けず、灯油ランプとし、自前にゾウを数頭所有し、エコツーリズムの演出が印象的でした・・・

今回はソウラハから西にクルマで10分ほどのサファリ・アドベンチュア・ロッジで、国立公園に隣接していても外部にあって、アクティビティはコミュニティ・フォーレスト内で行われました。
クルマで到着できるし、部屋にはエアコンがあり、タルー村に隣接しています。

今回のほうが、ジャングル内での移動距離は少ないのに、子連れのサイをはじめ、シカ2種、クジャク、野禽、ワニ2種などが次々と見える、野生動物の豊富さを感じました・・・
どうしてなんだろう・・・?

関連情報ですが、続いているサイの違法狩猟に対抗して、マオイストの軍が、森林警備に加わると、きのうの新聞は伝えています・・・

年始からバンダ・・・!

2007-01-02 17:41:46 | ネパールの政治治安状況
今頃は、チトワンに着いて、ゾウの背に乗ってジャングルをユッサユッサ歩いている予定でしたが、
グリーンラインバスは、ポカラ方面でのバンダ(=ネパール式強制道路封鎖ゼネスト)を理由にきょうは運休してしまいました。

聞くところによると、
ツーリストバスに外国人ではないネパール人を乗せる乗せない、というバス会社の権益争いが元日から起こっているからだとか・・・

滞在中のぼくは日程を延期するだけでいいけど、約30人の韓国や欧米の、そのバスを待っていた旅行客はどうするのだろう?
ネパールへ短期間の旅行中の人は、キャンセルするのか・・・?

ポカラからトレッキングに行くのに、バスもタクシーも動かないと、けっこうたいへん!
アンナプルナやジョムソム方面の年末年始のトレッカーは、迷惑だろうなぁ・・・!

バスの待合室にいた4~5歳の男の子が、今日はバスは動かないと言われたときに、大声で泣き出したのが、印象深かった・・・
楽しみにしていたのだろうなっ・・・
こういう想いをさせるのって・・・きっと、客離れにつながってしまうと思う・・・

さて、明日バスが動けば、ぼくたちは2泊でチトワン国立公園の予定です・・・が・・・!

2007年新年明けましておめでとうございます!

2007-01-01 01:53:34 | いろいろ
2007年 新年明けましておめでとうございます!

ネパールは日本からは3時間15分遅れの新年です・・・

知人たち10人が集まって、持ち寄った手作りスローフード日本食をたらふく食べ、紅白を見て、行く年来る年を見て、
ネパールの首都カトマンズのもっともにぎやかな街、タメルにある部屋に戻ってきました。

ニュースや報道番組の「NHKワールド」は多くのところで見ることができますが、
娯楽番組も見ることができる「NHKプレミアム」はネパールでは契約場所は少なく、それで集まったわけです・・・

カンチパトの教育省前でクルマは規制されていていました。
車道は人であふれていて、
若者たちが、ただ集まって、騒ぎを待っているという雰囲気です。
いつものタクシー駐車スペースはバイクが縦2重に駐車しているくらいです。

バイクが出ようとして、歩道を走り、
リキシャも歩道に入ってきます。
それ以外、動く方法はありません・・・
ちょっとしたことで、ワーッと歓声が上がります・・・

2007年、
ぼくの禁煙は、まだまだ右往左往しています・・・完全禁煙したい!
今までの経験を生かせる仕事に就きたい!
日本での心理職の国家資格が誕生して、質のあるサービスの安定的な供給の道を開きたい!
・・・・・・・

さて、写真は、旧王宮ダルバールマルグの1700年頃に建てられたというシバ・パルバティ寺院の窓から顔を出す2人の神です。

シバは、創造神・破壊神・宇宙を震撼させる舞踏者で世界を創造した神で、
パルバティは、シバの配偶者・美の女神です。

こういう世界創造の神々に見守られながら、ネパールで2007年を迎えました・・・

今年もいい年でありますように・・・ブログを訪問してくださるみなさまにも、ぼくにも・・・