ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

am/pm。

2006年07月19日 | blog

こんな素敵なロゴでしたっけ?

「am」は午前の、夜明けからお昼前までの色、
「pm」は午後の、宵の口から夜の色。

こんな素敵なロゴでしたっけ。

幕見。

2006年07月19日 | blog
「幕見」で歌舞伎を観てきました。

歌舞伎では、当日並んで、
いちばん遠い桟敷(さじき)席から安く観る、
「幕見」というのがあるのです。
合いの手とか入れるおじさんたちは、
たいてい桟敷の常連なんですね。

なんて知ったふうに書いてますが、歌舞伎、二回目です。

たしかに舞台は遠いですけど、全体が見渡せて、
花道もちょこっと見えるし、これで1500円は、わるくない。
あいにく満席で立ち見でしたが、
一幕だったら、狭い席3階席よりラクかも。

暑いんじゃないかとおもっていたら、
桟敷専用?の、エアコンがありました。
ふつうの家庭用のが2基…うるさかったけど。


そしてハープの音色とともに、幕は開くわけです。



ハープ?お琴じゃなくて??


幕がひらいたセットはまるで、ビビアン・ウエストウッド。
なんじゃこりゃ??

演目は、「海神別荘」。
市川海老蔵/坂東玉三郎。

女形はともかく、男はみんな宝塚というか、
「聖闘士星矢」みたいな衣装ですよ??
なんですか、これは??

予備知識ゼロで観ましたが、
あとでフライヤー(フライヤーでいいのか?)みたら、
美術:天野喜孝。でした。あー、なるほどね。

歌舞伎って、その鍛え抜かれた身体性と、
様式化された(でも正確な)アートワークに魅力があるとおもっていたので、
せりふ主体でうごきが少なく、やたら目を引くえぐい美術で、ちょっと違和感。
椅子が、「ドニー・ダーコ」のメタルなウサギにそっくり…
と書いて、わかるひといるかなぁ。

天野喜孝って、「あのタッチ」で世界ごと「描いている」からいいのであって、
歌舞伎独特の、要素の薄ーい空間のなかにあると、どうもなじまない、ような。

でもさすがに坂東玉三郎は、
この世のものではない存在感でした。もののけ紙一重。
登場シーンでは、その神々しさとなまめかしさに、うぞぞっと鳥肌が。

桟敷は照明席に近いので、じぶんでスポット当ててるような錯覚に。
白く白く、ぱぁぁっと光るんですよ、玉三郎!

海老ちゃん(海老ちゃんでいいのか?)はフツーの演劇でした。
シェイクスピア調。
姿はとにかく絵になります。

桟敷の幕見。
歌舞伎の入門編にはいいです。ね。