BRING UP

①子どもを育てる。養育する。しつける。②問題などを持ち出す。提起する。

娘の茶髪騒動顛末

2009年05月31日 | Weblog
 この半月、娘のキツネ頭に振り回された。
 いきなり娘の頭がキツネになっていた。風呂場で自分でやったらしい。
 私は子どもの茶髪は大嫌いだ。自立して生計を営むなら個人を尊重する。しかし大学に入ったばかりの新入生だ。ふざけるな、茶髪どころかキツネ色だった。光の加減ではゴールドだ。
 入学時成績を評価され1年間の特別待遇になった。親孝行な娘だと思った。中高でやめたと言っていたバレーボールも再開した。これも嬉しかった。しかし…
 いきなりキツネが憑いた。困ったことに仲間内やバレー部の先輩やらが似合うと言ったらしい。真に受けた本人は、私の「本来の姿に戻ってくれ」などという訴えはまったく聞く耳を持たない。「戻せ」「嫌だ」のくり返し。とうとう娘と父は食事が別になった。「断絶か?」悲しかった。
 携帯電話会社から通知が来た。娘の電話代が異常に高額になっているという通知だった。先月も先々月も高額だった。それにも増していた。父の10カ月分合計をもを越したこともあった。父は勝負に出た。「父に従わぬのなら自分で支払え、できぬなら携帯は止める。」「それと髪とは別だ。それに無い」押し問答というやつだった。結局止めた。私もリスクを負うために一緒に止めた。後悔した。勢いってやつだった。娘の命綱のはずだったのだが携帯は。
 無断外泊だ。携帯を止めた週の中ごろだった。帰ってこない。授業の後バレーの練習とは聞いていたが遅い。終電無くなる、無くなった。メールも無い。まったく無い。朝7時まで待った。父は何かあったら出動とスクランブル体制をとっていた。
 私が夜帰宅するとキツネがいた。なにくわぬ顔で。かみさんによるとバレーの練習の後、寄宿舎の仲間の部屋へいき、そのままバタンキュー、気がついたら朝だった。という話だ。父の頭は渦巻いていたというのに「事故か?怪我か?事件か?男か!!!」などと。
 日曜の晩やっと元の色に戻した。しかし、私が聞こえただけでも2時間「黒髪は嫌だ、茶髪のが似合う。」と呪いの声が聞こえていた。「学校休む」そうも聞こえた。月曜行かなかった。「そんなに本来の自分の姿が気に入らないのか。私の娘であるということをも否定するのか」そこまで父の思考は飛躍してしまった。情けなさに包まれた夜だった。
 火曜の夜、帰宅した私にかみさんが言った。
「やっと今日行ったんだけど、学校で『やっぱりあなたは黒い髪が一番似合うね』ってみんなに言われたんだって。そしたらあの子『アタシ、自分のこと、よくわからなかったみたいね。ゴメンナサイ。アハハ』だって。」
 父はあいた口が閉まらなかった。フットサルで蹴られた唇が痛くてまだ閉じられないのだが。
 キツネが去って、黒い洗い髪をドライヤーで乾かしている娘が何者だかわからなかった。多分宇宙人だろう。

 今日、娘は午後から県の社会人のバレーの練習に行った。夜遅く帰ってきた彼女は風呂にも入れないくらいバテていた。あしたは5時起きで学校のバレー部だと言う。
「ナンナンダ、アイツハ。ナンナンダ、オレハ」

 私への携帯電話がつながらないことがあったらその時は、のろしをあげるか伝書鳩を飛ばしてください。

 地球上のすべての人類が、そしてすべての家族が平和であることを、そして我が家が平穏であることを、私は望みます  トホホホ……。

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2 コメント

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その後・・・ (星野(父))
2009-05-31 09:33:10
 お怪我の具合いかがですか? この間体育館でお話しされていた件ですね。自分にも経験がありますがあまり説得力がないので、この間読んだ本を紹介します。すでにお読みの際はご容赦ください。

「夜回り先生の卒業証書―冬来たりなば春遠からじ 」

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回復しました (bring up)
2009-06-02 23:38:39
 怪我はかなり回復しました。唇のほうは明日あたりから七味唐辛子やわさびなども使えそうです。先週まで口笛の音が出ませんでした。たらこ唇が芋唇になってしまったためらしいのですが、やっとヒューヒューと音が出るようになってきました。高音が出るようになればOKでしょう。歯のぐらつきがまだまだ気になるのですがおじやからは脱出しました。ウエイトダウンには効果がありました。お気遣いありがとうございました。
 「夜回り先生の卒業証書」今日仕入れてきました。さっそく読み始めます。ありがとうございました。
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