ボローニャ国際絵本原画展の話、続きます。
会場には図録やグッズのほかに、絵本が販売されていました。今回の展覧会とは全く関係のないものもけっこう出ていて、その中で目に付いたのがこれ。
関西弁の翻訳って? と思いながら、ほのぼのとした可愛らしさと言葉のテンポに魅かれて、購入も考つつ同じシリーズの別の絵本と交互にぱらぱらめくっていたんです。そしたら、何度目かに突然、終盤の美しい海底描写に隠された意味に気が付いて、息をのんでしまいました。
えええええっ!?
これって、つまり、そういうことよね・・・。こわすぎる
あああっ、これ以上は言えません。
それにしてもこの翻訳はすばらしいです。関西弁の持つ豊かな肉付きと陽性のリズムが物語の根っこをグッと掴んで引き寄せています。
原題は”This is not my hat”。この”not”が暗示するところを、「ちがうねん」という簡潔な言葉がまた見事に表しているんです。翻訳者は大阪の絵本作家だとか。なるほど~。
興味ある方はぜひ手に取ってごらんください。
とりあえず私は、衝撃のあまり二の足を踏み、購入にはいたりませんでした。だってこわいんだもん・・・