ぶらっとJAPAN

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足の向くまま、気の向くまま。プチ放浪の日々。

イタリアボローニャ国際絵本原画展2015 ~兵庫県西宮市~

2015-09-22 23:35:09 | アート

皆様ご無沙汰しております。

ずいぶんと間が空いてしまいました。

気を緩めると日々ってあっという間に過ぎていきますね。取り紛れてばたばたしたり、若干体調を崩したりして、ごにょごにょごにょ。

何はともあれ、当ブログにお越しくださりありがとうございます。

 さて、シルバーウィーク真っ只中の本日、西宮市の大谷記念美術館で開催中のボローニャ国際絵本原画展に行ってきました。世界各地から応募されるという絵本原画のコンクールの展覧会。噂には聞いていましたが、行くのは初めてです。西宮市の大谷記念美術館で27日まで開催中です。

元どなたかのお屋敷だったみたいで、美術館なのにご覧の通り緑に囲まれています。

エントランスロビーから日本庭園がのぞめます。

 世界24ヵ国76作家が入選を果たしたそうですが、その国はブラジル、メキシコから始まり、ヨーロッパにアジア、イランなど多彩でした。最近の絵本はとてもカラフルで、手法も鉛筆や版画といったベーシックなものからデジタルまでとバラエティーに富んでいます。

鮮やかな色が楽しい展覧会のチケット。

 個人的には、南米の鮮やかな色が気に入りました。日本人の感覚ではありえない組み合わせがあったりするので、インパクトは強いです。子供向けだからか動物がメインのものも多く、デフォルメされた彼らが、作家の想像力で生き生きと動き回る様子はとても楽しいです。お国柄が反映されているのも興味深いですね。中国の作家さんの絵には悠久の時を感じさせる壮大な緑の風景が広がっていたり、漢字が登場したり、ヨーロッパの作家さんのものには白い山々(アルプス?)をバックに物語が繰り広げられたり。台湾の作家さんの作品は、どれも温厚で柔和な人柄を感じさせる絵柄でほのぼのしますし、一方で、イランだったかな、中近東の絵本では普通に銃などの武器が登場したりして、どきりとします。

 イタリアやフランスは立派な彫刻とか油絵とかたくさん見てきたんだろうなっていう歴史を感じるし、エンボス加工の紙の作品などがあって、緻密で伝統的な技術に裏打ちされている感じ。ポルトガルの作家さんは土の匂いを感じさせる素朴な作風が素敵だし、スペインの作家さんは鮮やかな色彩の後ろに得も言われぬ哀感がにじみ出ている(そう、まるでフラメンコみたいです)。

 物語というのは、その土地の風土、文化を背負っているものなんだなと改めて思います。そりゃあ、そうですね。五感を持った生身の人間が肌身で感じたことをベースにして生まれてくるわけですから。でも、根っこの部分にはすごく共感できるものがあって、それが不思議であり、面白いところでもあります。

 日本の作家さんはポップなものも多かったです。デジタルでマンガチックな感じ。クールジャパンはやはり人気のようです。その一方で切り絵があったりして、やっぱり『和』の要素というのは残ってます。

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 数の多さで目を引いたのは韓国の作家さんでした。お国自体にパワーが溢れてるのでしょうか。でも発展と同時に負の要素も抱え込んでいるのか、ちょっと「怒り」の存在を感じてしまいました。もちろんファンタジックなものもあったんですけども。

 それにしても、予想以上にデジタルを使った作品が多かったです。デジタル、デジタルね。実は苦手だったりするのですが、でも、デジタルでも予想外に柔らかい色彩とか微妙なニュアンスが出ているものもあって、ここまで進化したかぁ、とは思いました。とはいえ、本音をいえば、手書きの線や切り絵とか、重力を感じさせるもののほうが好みではあります。

最近の展覧会では定番の記念撮影コーナー。

  再三申し上げているように、絵心など全くないのですが、こういうのを見ていると何かを創りたくなってきます。絵本って癒しのパワーがありますよね。うわーキレイ、とかそういう気持ちがエネルギーに変わるのでしょうか。

 まずは塗り絵から(笑)始めてみようかなと思う今日この頃です。

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コメント
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