ホルトノキ科 ホルトノキ属 ホルトノキ
千葉県以西の本州から四国、九州に分布する常緑の高木です。
太平洋側の温暖な海岸沿いで見られるそうです。
高さは5メートルから10メートル以上の木もあるそうです。
葉は互生、太い幹が立ち上り上部で枝分かれして、葉が枝先に集まる樹形です。
葉は少し細長い卵形、先がとがり、縁には浅く鋸歯があります。
「ヤマモモ」によくにていますが、ヤマモモの葉はとても細いです。
常緑樹なので冬でも葉がついていますが、枝先に新しい葉ができると、古い葉が1枚紅葉してから落葉します。
この紅葉は一年中、1枝の中で1枚づつ紅葉しているのがわかります。
葉の下側で、昨年枝から花枝が数本のびます。
花枝には総状花序に多数の花がさきます。花には緑色の萼5枚が広がります。
花弁は白色で5枚、お茶碗のように下向きに半開きになります、花弁の先は糸状に細かく割れてブラシのように見えます。
雄しべは20本前後、うすい橙色の葯が落ちると花糸は黒くなって落ちます。
花糸が無くなるとあとに橙色の線体ができて、蜜で虫をよぶようです。
雄しべの葯が活発な時期と、蜜で虫を呼ぶ雌しべ期があるようです。
花が終わると緑色で隋円形の果実になります。この果実がオリーブの果実によくにています。
江戸時代の平賀源内が間違えて、オリーブオイルが採れる「ポルトガルの木」と呼んでいたのが「ホルトノキ」になったようです。
里見義頼、義康がこの木を大事にしていたそうで、城山公園や富浦町の岡本城で大木になった木を見ることができます。