ハダ 하다
日本語の「する」に当たる,韓国語の中で最も重要な動詞です。
アンニョンハセヨ 안녕하세요
カムサハムニダ 감사합니다
ミアネヨ 미안해요 ……
韓国語学習の最初に出会う単語の一つでしょう。
ハダはまた,「言う」という意味でも使います。
私は犬鍋といいます。 저는 보신탕이라고 합니다.
犬鍋という食べ物は… 보신탕이라고 하는 음식은 …
単独の動詞としてだけでなく,日本語の「する」同様,多くの名詞について動詞を作ります。
感謝する 감사하다
説明する 설명하다
結婚する 결혼하다
漢字語だけでなく,サラン( 사랑 愛),マル( 말 言葉),イル( 일 仕事)などの固有語にもついて,それぞれ
愛する 시랑하다
言う 말하다 (言葉する=言う)
働く 일하다 (仕事する=働く)
などの動詞をつくります。
さらに,ハダは,動詞だけでなく,形容詞も作ります。
有名だ 유명하다
必要だ 필요하다
不安だ 불안하다 ……。
つまり,日本語の形容動詞(な形容詞)の「~だ」の役割も兼ねているわけですね。そう考えると,日本語の「する」より韓国語のハダのほうがずっと活躍範囲が広いといえましょう。
ところで,このハダ用言,韓国人に
「この 필요하다 って、動詞ですか,形容詞ですか?」
と聞くと,
「えっ,ちょっと待って」
と,相当とまどいます。
「たぶん形容詞だと思うけど,辞書引かないとわからない。
でも,どっちでもいいんじゃない?」
まあ,韓国人にとってはどっちでもいいんですけれど,日本人にとっては知っておいたほうが便利。
なぜなら,動詞の場合,現在冠形形が「○○ハヌン 하는 」になるのに対し,形容詞の場合「○○ハン 한 」になる。頭の中で日本語を思い浮かべて即座に韓国語に訳しながらしゃべる場合,動詞か形容詞か知らないと正確にしゃべれない。
逆に言えば,韓国人は現在冠形形を作って,「○○ハヌン」と言えない場合は形容詞,と判定すればいいわけです。
日本語の場合,動詞と形容詞(形容動詞)は基本形があきらかに違う(動詞は〈う段〉の文字で終わるが,形容詞は「~い」,形容動詞は「~だ」)ので,見分けは楽ですが,韓国語の場合,すべて「~ダ 다 」で終わる。しかも,ハダ用言の場合はすべて「~ハダ 하다 」ですから,ちょっと目には区別できない。
コツを知っていないと,ネイティブでも迷うようです。
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