日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

ブナは緑と霧の中

2019-08-10 20:38:50 | 旅行記
今回の東北旅行を決めた最大の目的にして、
今年初の長時間運動です。

白神岳は標高1235メートル、登山口から1000メートル以上の標高差を歩きます。
日本初の世界自然遺産に登録されたのは1993年のこと、同時に世界遺産となった屋久島は仕事で通い詰めましたが、
白神山地は訪ねる機会がありませんでした。
それだけに楽しみなのですが、何と言ってもこの地が登録された大きな理由である、ブナを中心とした原生自然が残っていたのは、
あまりに奥深く人の手が入るのを拒んだからだと聞いていたので、
自分の体力が持つかどうかに不安もあります。



歩きはじめこそ緩い森の坂道で、
鬱蒼と茂る木々の間を黙々と歩いて行ったのですが、
すぐに急登が続くようになります。



道半ばともならないところで、すでに最後の水場です。
スポンジのようだと言われるブナが作った大地を通った甘露水を、一口頂き、先を急ぎます。



時折佇む道標が頼りです。



山頂まで6.5キロの道が、普段の距離より長く長く感じます。
途中から雨も降り出して、ゴアのヤッケを着るも、汗は滝の如し。体力はどんどん奪われて、
苦手な低気圧に気力まで持っていかれて、足にも力が入りません。



幻想的なブナの森に笑われているような。
時折下に落ちている、まん丸のブナのドングリに和みも覚えますが、
何より森林限界を越えて、
少し霧が晴れて視界が得られた時の気持ち良さは、
疲れが深いから尚更です。



山頂手前の避難小屋とお手洗いが見えてきました。



山頂まで4時間、10時30分の到着です。



朝ごはんがわりに、お宿で作ってもらったオニギリをいただきます。



昨日秋田駅で買ったバター餅がデザートです。



帰りは楽々、のはずです。



森を眺める余裕も出てきます。
ブナばかりだと思う思っていたら、1000メートルを超えたあたりには、ダケカンバも見つけました。
一方で、降ってくると青森ヒバも。



霧のカーテンをもうすくなって、光のニンフが舞い降ります。



下りは3時間、キツイ下り道に登山靴の中で足が滑り、
指先にマメと内出血ができましたが、
それ以上に膝周りの押さえが効かなくなって、
何度かコケてしまったのが、
長時間の運動に耐える体作りを怠った私と、
高尾山から陣馬まで長距離縦走でトレーニングを積んだ彼女の違いでした。



下山のご褒美は、十二湖駅オリジナルの青池ソフトでさ。



ラムネ味の爽やかな味で、疲れが減りました。



十二湖では、ビジターセンターに顔を出して、何故か北海道から移植したイトウを見物して、
今日の白神詣では終了です。


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