徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

個人の危機管理がますます要求される時代

 最近やたらと「ウイルスに感染+Winny」による情報流出がニュースになりますね。

この類の情報流出の厄介なところは、
1)その情報を手にしたであろう人を特定できないこと
2)二次流出はインターネットを経由するとは限らず、電子データで二次流出するとも限らないこと
3)流出した情報の詳細について、その内容を明らかにした対策がとりにくいこと
等があげられると思います。

小生の知り合いも、とある情報流出の被害に合い、Eメールで“お詫び”が来たそうです。

“お詫び”を平気で Plain Text のEメールで送りつけるあたりが、また無神経であるのですが....。

今回の流出データは、“空港”という比較的高レベルの保安体勢が常時とられているところのデータであり、ある意味では(流出したことに対する)対応策はとり易い部類になるでしょう。

流失したことで余計な心配を強いられたり、プレッシャーを感じなければならない現場は、それは『やってくれちゃったよなぁ~』でしょうが、それで、保安体勢が強化された、危機意識が高まったとも言えるのですから、個人攻撃は止めましょうね。

それより、同様の事態を再発しないよう、個々人が危機管理をしっかりすることが大切です。

昨今流出したデータには、考えようによっては極めて危険で犯罪に繋がりかねない類のものも多いようです。

第三者の対策を当てにしていると、思わぬ被害が自分に降りかかってくるかもしれません。

これから訪れるであろう春の陽気のように、のほほんと平和ボケ(我が国は国家そのものが平和ボケしてますから)していると、とんだ被害に遭うかもしれません。

他人に疑念を持ったり、疑っったりというのは決して気持ちの良いものではありませんが、ある程度は“個人レベルの危機管理”として、己を守る対応を常日頃から心がけなければなりません。

そんな世の中になってしまいました。

引用記事のうち、某社さんのそれは流出したデータがどのようなものか(それによって何が可能なのか)を少しだけ具体性を持たせて書いていますが、
 『航空機には搭乗券がないと乗り込めないという』
の件は滑稽ですな。


29空港の暗証番号が流出 全日空機長のパソコンから (共同通信) - goo ニュース
 全日空は15日、機長(54)の自宅パソコンからファイル交換ソフトのウィニーを通じ、国内29空港の職員用通路などの暗証番号がインターネット上に流出していたことを明らかにした。

全日空は昨年11月、国土交通省から流出を知らされ暗証番号を変更するなどの対策を取ったが、保安上の観点から公表していなかった。29空港は、羽田、成田、中部、関西など。

全日空によると、11月8日にネット上への流出を確認。社内調査を行い流出経路を特定した後、同月11日までに暗証番号の変更などの対応を終えた。社員には自宅パソコンで重要情報の保管やウィニーの利用をしないよう再徹底し、機長は社内規定に違反したとして厳重注意処分にしたという。

2006年 3月15日 (水) 11:55
全日空機長、空港パスワード流出 ウィニー介し (朝日新聞) - goo ニュース
 全日空は15日、大阪乗員部所属の国内線機長(54)が、国内29空港の保安情報をインターネット上に流出させたことを明らかにした。機長の自宅の私有パソコンが、ウイルスに感染したことが原因で、流出情報を悪用すれば、17空港の保安区域に部外者が立ち入ることが可能だった。全日空は発覚した昨年11月に国土交通省に報告したが、「保安上の観点」を理由に公表を差し控えていた。

 流出したのは、羽田や中部国際、関西、福岡、新千歳など各空港のデータ。各空港の全日空事務所や搭乗口に至る空港施設の電子キーを解除したり、出発ロビーと到着ロビーを行き来する専用エレベーターに乗り込んだりする際に必要なパスワードなどが含まれている。いずれも一般の立ち入りは禁止されている区域だが、航空機には搭乗券がないと乗り込めないという。

 機長はこれらのデータを自宅の私有パソコンに保管していたが、ネット上で不特定多数とデータを交換するソフト「Winny(ウィニー)」がウイルスに感染したために流出したとみられる。

 昨年11月に国土交通省からの連絡で気づき、各空港に通知してパスワードを変更したため、保安上の問題はなかったという。全日空は社内規定で保安情報の持ち出しを禁じており、機長を厳重注意処分にした。

 パスワードは昨年7月時点のデータ。定期的に変更するため、12空港は流出時点で、すでに変更されていた。

 昨年12月には、日本航空の副操縦士がパソコンのウイルス感染が原因で、空港の保安データをネット上に流出させたことが判明している。

2006年 3月15日 (水) 12:19
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