徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

VAAC: Volcanic Ash Advisory Center

 インドネシア・ジャワ島中部のジョクジャカルタ付近で発生した地震は、5000人を超える尊い命が奪われる大災害となりました。

地震列島である本邦でもこのところ地震が頻発しており、とても他人事とは思えません。

ジャワ島中部地震に伴って、震源に近いムラピ(Merapi)山の火山活動が活発化しているそうです。

火山活動に伴う火山灰は、ジェット機の一般的な巡航高度である上空1万mにも達することも珍しくありません。

火山灰の中に飛行機が突っ込むと、エンジン停止をはじめとする運航に重篤な支障をきたす事態に発展しかねません。

今から振り返ると20年以上前になってしまいますが、同じインドネシア・ジャワ島西部のグルングン火山が噴火した際のことです。夜間、クアラルンプールからパースへ向かっていた英国航空の Boeing747 が上空3万9千フィートで火山灰に突っ込み4基あるエンジンの全てが停止。当該機は滑空状態で高度を2万フィート以上ロスし、運航乗務員の懸命の操作により上空1万フィート近くで何とか停止したエンジンの再始動に次々と成功し、再始動後安定していた3発のエンジンでジャカルタに緊急着陸した事例があります。火山灰の中を降下したため、コックピットの風防はすりガラスのようになってしまい、かろうじて視界が確保された僅かな隙間から Visual Reference を得て降りるという危機的状況でした。

また、1989年12月に、アラスカのリダウト火山が噴火した際には、KLMの Boeing747-400 がやはり火山灰吸入により4基の全エンジン停止。こちらも乗員の冷静でエアマンシップに満ちた処置により危機一髪でアンカレッジに緊急着陸した事例があります。

このように、火山灰がエンジンに吸い込まれてると、エンジン燃焼室からの高温な排出ガスにより溶解、火山灰粘性の高いガラス状になりタービン・ブレードなどに付着、エンジン停止(タービンが回らなくなりコンプレッサ・ストールする)を引き起こしたり、前述したような風防ガラスに細かな傷をつくり前方視界を妨げたり、その他のも重要な航法計器(例えば速度計のピトー管をつまらせ速度計が役に立たなくなる;速度計の故障は極めて危険)に障害を与える可能性もあり、航空機の安全運航の阻害要因となり得る大変危険なものです。

ICAO: International Civil Aviation Organization (国際民間航空機関)では、世界各地域に VAAC: Volcanic Ash Advisory Center (火山灰情報センター)を配し、火山灰の飛散状況について情報を提供し、航空機の安全運航を支えています。

ムラピ(Merapi)火山の活動状況について、オーストラリアのダーウィンにあるVAACから発行された最新の情報は以下のようなものです(日本時間の5月30日午後6時45分)。
IDD41290
VOLCANIC ASH ADVISORY
ISSUED:  20060530/0945Z
VAAC:  DARWIN 

VOLCANO:  Merapi  0603-25=
LOCATION:  S0732 E11026
AREA:  Java
SUMMIT ELEVATION:  2947M/9668FT

ADVISORY NUMBER:  2006/50
INFORMATION SOURCE:  CVGHM, MTSAT-1R
AVIATION COLOUR CODE:  RED
ERUPTION DETAILS:  LOW LEVEL EMISSIONS CONTINUE. 

OBS ASH DATE/TIME:  30/0930Z
OBS ASH CLOUD:  


FCST ASH CLD +6HR:  30/1530Z
 
FCST ASH CLD +12HR:  30/2130Z
 
FCST ASH CLD +18HR:  31/0330Z
 

NEXT ADVISORY:  NO LATER THAN 20060531/0930Z
REMARKS:  CVGHM ADVISE ASH PLUME TO 1000M IN RECENT DAYS AND A
MAJOR ERUPTION REMAINS POSSIBLE. PRECAUTIONARY ADVISORIES WILL BE
ISSUED 24 HOURLY WHILE ACTIVITY REMAINS AT THIS LEVEL.
この情報観測にも我が国の運輸多目的衛星、MTSAT-1R が観測に一役かっているのですね。

ジャカ・デン、オセアニア線は暫らくは要注意でしょう。


ジャワ島中部の火山、大噴火の恐れ=「地震が引き金」と専門家ら警告 (AFP=時事) - goo ニュース
Photo(時事通信)【ジャカルタ30日】5400人以上の犠牲者を出したインドネシア・ジャワ島中部地震の震源に近いムラピ山の火山活動が地震後、活発化しており、専門家らは大噴火につながる可能性があると警告した。(写真は29日、溶岩流が発生したムラピ山)

インドネシア国立火山学研究所の専門家は30日、「近くで起きた地震が火山の『スイッチ』を入れる可能性は大きい」と指摘。別の専門家も「ジャワ島南方のインド洋海底で出遭う2つの地殻プレートのうちの1つがジャワ島の下部に潜り込むことによって地震が起きたが、これは同時に火山の内部の高圧マグマを押し上げる恐れが強い」と語った。

地震が起きた27日以降、ムラピ山では溶岩流や火砕流の発生頻度が高まっている。

ムラピ山の噴火が始まった後、政府は周辺住民約2万4000人を避難させていたが、先週火山活動が一時収まったため、大半が自宅に戻ったという。こうした中で大噴火が発生すれば、一帯に壊滅的な被害を及ぼし、救援活動が極度に困難になりかねないとの懸念が出ている。〔AFP=時事〕

2006年 5月30日 (火) 21:54
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続・きょうも来るかな?

 携帯電話がブルブルと振動して、AMEMNDDED TAF-S が来ました。
AMD RJTT TAF-S
     300741Z 300715 12012KT 7000 FEW030 SCT030
     TEMPO 0811 4000 TSRA FEW020 BKN030 FEW030CB
     BECMG 1112 03012KT

先程、前投稿の【追記】で弱気な発言をしてしまったけれど、ここに来て....小生のお天気センサーに軍配が??。

昼、脳裏に映ったインスピレーション・レーダーは当たるかどうか。

仮に来ても5月20日程凄く長続きはしないと思いますが。いや、思いたい。


【20:30追記】

局地的には雷雨があったようですが、羽田に限れば以下の通り雨は無し。

RJTT 301100Z 09013KT 8000 NSC 21/18 Q1009
RJTT 301030Z 10009KT CAVOK 21/18 Q1008 RMK A2978
RJTT 301000Z 16010KT 9999 FEW030 SCT100 21/15 Q1008 RMK 1CU030 3AC100 A2977
RJTT 300930Z 14007KT 9999 FEW030CB SCT070 21/15 Q1008 RMK 1CB030 3AC070 A2977 CB 20KM NE MOV E
RJTT 300900Z 15008KT 9999 FEW030CB 22/15 Q1007 RMK 1CB030 A2974 CB 25KM NW-N MOV E
RJTT 300830Z 14009KT 9999 FEW025 22/16 Q1006 RMK 1CU025 A2973
RJTT 300800Z 14009KT 9999 FEW025 SCT/// 23/17 Q1006
RJTT 300730Z 13008KT 9000 FEW020 BKN/// 23/16 Q1006
RJTT 300700Z 13011KT 7000 FEW020 SCT/// 23/18 Q1006 RMK 1CU020 A2971
RJTT 300630Z 10012KT 8000 FEW025 SCT030 24/19 Q1006 RMK 1CU025 3CU030 A2971
RJTT 300600Z 12009KT 9000 FEW020 SCT/// 25/19 Q1006
RJTT 300530Z 10007KT 9000 FEW020 BKN/// 24/18 Q1006 RMK 1CU020 A2972

雷雲は空港の北側を通り抜けました。

つまり、予報を修正したものの、結果的には朝からの予報精度が高かったと言えるでしょう。

極論かもしれませんが、TAF は Flight Plan 作成時にどれだけ燃料を搭載するか、で気にするものなので、一時的に(お天気が)悪くなる方向に修正したとしても、実際に運航に支障を与えるような気象現象に遭遇しなければ、安全が阻害されることはないので(ただし、余計に搭載した燃料の分、燃費効率は悪くなりミクロで見た運航コストは上昇しますが....)結果オーライでしょう。

流石、羽田の予報官、恐るべし。

一方、成田の METAR をみると

RJAA 301100Z 06009KT 8000 -SHRA FEW012 BKN015 FEW020CB BKN100 19/16 Q1009 TEMPO BKN008 BKN020 FEW020CB RMK 1CU012 5CU015 1CB020 7AC100 A2982 CB NW MOV E
RJAA 301030Z 05006KT 020V080 8000 FEW012 BKN015 FEW020CB BKN/// 19/16 Q1009 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB RMK 1CU012 5CU015 1CB020 A2981 CB 15KM W MOV E
RJAA 301000Z 12006KT 070V180 8000 FEW015 BKN018 FEW020CB BKN/// 19/16 Q1009 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB RMK 1CU015 6CU018 1CB020 A2980 CB 25KM W MOV E
RJAA 300930Z 13007KT 070V210 9000 FEW020 SCT090 BKN/// 20/16 Q1008 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB RMK 1CU020 3AC090 A2979
RJAA 300900Z 13007KT 9999 FEW020 BKN/// 20/16 Q1008 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB
RJAA 300830Z 12009KT 070V160 9999 FEW020 BKN/// 21/16 Q1007 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB RMK 1CU020 A2975
RJAA 300800Z 13008KT 9999 FEW020 BKN/// 22/16 Q1007 TEMPO 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB
RJAA 300730Z 11009KT 9999 FEW020 FEW030CB 22/16 Q1006 NOSIG RMK 1CU020 1CB030 A2973 CB 40KM W MOV E
RJAA 300700Z 13008KT 090V160 9999 FEW020 SCT/// 23/17 Q1006 NOSIG RMK 1CU020 A2973
RJAA 300630Z 11008KT 060V130 9999 FEW030 BKN/// 24/16 Q1006 NOSIG RMK 1CU030 A2973
RJAA 300600Z 12009KT 9999 FEW030 BKN/// 24/15 Q1006 NOSIG RMK 1CU030 A2972

となっており、これまた TAF-L, TAF-S はいい感じで予報を出していたと言えるでしょう。

成田の予報官も、流石、恐るべし。

いずれにせよ、“餅は餅屋”ですね。

お天気は難し~いっ!!
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きょうも来るかな?

 goo 天気を見ると、
全国概況
日本の上空を寒気を伴った気圧の谷が通過するため、大気の状態は不安定です。北海道は雨が降りやすく、太平洋側では雨量が多くなりそうです。東北や北陸は雲が多く、一時的に雨の降る所があるでしょう。関東甲信は昼過ぎから雨で、雷を伴い激しい雨になる恐れがあります。東海から九州は大体晴れますが、夕立があるかもしれません。沖縄は曇りや雨の梅雨空が続く見込みです。
(30日9時発表)
との記述があり、窓の外に目をやると、目の覚めるような青空ではないものの北回帰線に近づきつつある太陽からの陽射しが地面を照らし、夏日になる様相です。

TAF をみてみると、羽田は
RJTT TAF-S
     292100Z 292106 33004KT 8000 FEW030
     TEMPO 2124 4000 BR
     BECMG 0103 12007KT
RJTT TAF-L
     292100Z 300624 16010KT 9000 FEW015 SCT030
      TEMPO 0609 3500 SHRA
      BECMG 1215 02008KT
      BECMG 2124 14006KT
と午後3~6時〔日本時間〕に SHRA を予報しているだけですが、成田は
RJAA TAF-S
     292116Z 292106 03006KT 9999 FEW030
     TEMPO 2123 1600 BR BKN002
     BECMG 0305 12008KT
RJAA TAF-L
     292100Z 300624 12008KT 9999 SCT030
      TEMPO 0912 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB
      BECMG 1214 04006KT
      TEMPO 1821 4000 BR
と午後6~9時〔日本時間〕に TSRA を予報しています。

これから、日中の気温の上昇具合や卓越風などにより予報は修正されるかもしれません。

十日前の5月20日には、東京近郊で激しい雷雨に見舞われました。

きょうは携帯電話がブルブルと(定時に加え) TAF の AMD を伝えてきそうです。

こういうときは、TAF だけでなく METAR Sequence に注意を払うことも重要ですね。

RJTT 300800Z 14009KT 9999 FEW025 SCT/// 23/17 Q1006
RJTT 300730Z 13008KT 9000 FEW020 BKN/// 23/16 Q1006
RJTT 300700Z 13011KT 7000 FEW020 SCT/// 23/18 Q1006 RMK 1CU020 A2971
RJTT 300630Z 10012KT 8000 FEW025 SCT030 24/19 Q1006 RMK 1CU025 3CU030 A2971
RJTT 300600Z 12009KT 9000 FEW020 SCT/// 25/19 Q1006
RJTT 300530Z 10007KT 9000 FEW020 BKN/// 24/18 Q1006 RMK 1CU020 A2972
RJTT 300500Z 09006KT 9000 FEW020 24/18 Q1006 RMK 1CU020 A2972
RJTT 300430Z 09007KT 9000 FEW020 24/18 Q1006 RMK 1CU020 A2972
RJTT 300400Z 09006KT 9000 FEW020 24/17 Q1006 RMK 1CU020 A2973
RJTT 300330Z 09006KT 9000 FEW020 23/18 Q1007 RMK 1CU020 A2974
RJTT 300300Z 12006KT 9000 FEW020 SCT/// 23/18 Q1007 RMK 1CU020 A2974
RJTT 300230Z 11006KT 8000 FEW020 SCT/// 23/17 Q1007
RJTT 300200Z 10004KT 8000 FEW020 SCT/// 22/17 Q1007
RJTT 300130Z 10007KT 8000 FEW020 22/18 Q1007 RMK 2CU020 A2975
RJTT 300100Z 06007KT 7000 FEW020 22/17 Q1007 RMK 2CU020 A2975
RJTT 300030Z 03007KT 6000 FEW020 SCT150 21/16 Q1007 RMK 2CU020 4AC150 A2976
RJTT 300015Z 03008KT 5000 BR FEW020 BKN150 21/16 Q1007 RMK 1CU020 6AC150 A2975
RJTT 300000Z 03007KT 4500 BR NSC 22/17 Q1007
RJTT 292330Z 02006KT 4500 BR NSC 21/17 Q1007
RJTT 292300Z 01008KT 4800 BR FEW040 BKN170 20/16 Q1007 RMK 1SC040 7AC170 A2975
RJTT 292230Z 01006KT 350V050 4800 BR NSC 20/16 Q1007 RMK 7AC150 A2974
RJTT 292200Z 34006KT 4500 BR NSC 20/16 Q1007
RJTT 292130Z 35007KT 4500 BR NSC 19/16 Q1006
RJTT 292100Z 34005KT 4500 BR NSC 19/16 Q1006 RMK 7AC150 A2971



【13:02追記】 METAR 追加

先程外に出ましたが、けっこう暑いです。アスファルト面の温度は30℃を超えているようです。
空を見渡し、目をつぶって360度ぐるりと回り脳裏に映ったインスピレーション・レーダーにはマゼンタ~レッドが....。
一応、覚悟しておこう。

羽田の予報官は、
RJTT TAF-S
     300300Z 300312 12008KT 8000 FEW020 SCT030
     BECMG 0507 18014KT
     TEMPO 0609 3500 SHRA
RJTT TAF-L
     300300Z 301206 02006KT 9999 FEW030
      BECMG 2124 14006KT
と相変わらず強気?ですが、成田は
RJAA TAF-S
     300300Z 300312 12008KT 9999 FEW030
     TEMPO 0912 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB
RJAA TAF-L
     300300Z 301206 04008KT 9999 FEW030
      TEMPO 1821 4000 BR
      BECMG 2224 17010KT
と TAF-S に TSRA を引き継ぎましたね。



【15:46追記】 METAR 追加

流石“餅は餅屋”。羽田の予報官は朝から「こんなもんだろう」とお見通しだったということか....。
まだどうなるかは解かりませんが、午後3時〔日本時間〕に発表した TAF-S では、SHRA を取り下げましたね。
吉と出るか凶と出るか…さっき屋上で空を見上げたら、きょうは「吉」と出そうな感じ。
RJTT TAF-S
     300600Z 300615 12010KT 9000 FEW020 SCT030
     BECMG 1214 03010KT
RJTT TAF-L
     300300Z 301206 02006KT 9999 FEW030
      BECMG 2124 14006KT
逆に成田の TAF-S は相変わらず強気?
RJAA TAF-S
     300600Z 300615 12008KT 9999 SCT030
     TEMPO 0912 3000 TSRA BR BKN008 BKN020 SCT020CB
     BECMG 1113 04008KT
RJAA TAF-L
     300300Z 301206 04008KT 9999 FEW030
      TEMPO 1821 4000 BR
      BECMG 2224 17010KT
お天気は難し~いっ!


【17:25追記】 METAR 追加

遂に羽田の予報官が TAF-S を修正、AMD が出ました。
RJTT TAF-S300741Z
     300715 12012KT 7000 FEW020 SCT030 
      TEMPO 0811 4000 TSRA FEW020 BKN030 FEW030CB 
      BECMG 1112 03010KT
午後5~8時〔日本時間〕に TSRA が出ました。

5時の METAR を見ると平穏そのものなのに....。お天気は難し~いっ!
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NOTAM ( ITEM-E: FIREWORKS )

 沖縄、奄美地方に続き、九州南部も梅雨入りしたそうで、この週末の空模様をみても梅雨前線が居座り始めたようです。

※蛇足ですが、今年の梅雨入りと梅雨明けの速報値は(昨年と平年も含めて)気象庁の サイト で発表されていますので、日々のニュースや気象情報と共に参考にすると良いでしょう。

梅雨が来るということは、その先には夏が待っているということで、やや時期尚早ではありますが“花火”の情報を NOTAM: NOtice To AirMen から探してみました。

この時節に花火と言えば、ディズニーの名曲にのって多数の花火が夜空に乱れ咲く「 東京ディズニーリゾート:ディズニーマジック・イン・ザ・スカイ 」ではないでしょうか。

当該イベントに関する NOTAM 、例年の事ながら今年も既に発行されています。
262356 RJTIZPZX
(0011/06 NOTAMN
Q)RJJJ/QXXXX//M/AW/000/009/
A)RJTI B)0605011100 C)0605311200
D)1100/1200
E)FIREWORKS WILL BE CONDUCTED AS FLW,
1.PLACE : 353751N1395305E AND 353744N1395243E
          (TOKYO-DISNEY-LAND,URAYASU CITY IN CHIBA PREF)
2.SHOTS : 235 SHOTS/EVERY DAY
F)GND G)820FT/AGL)
英数字の羅列で、1.PLACE, 2.SHOTS の所ぐらいしか解らんぞ、との不満解消のために、簡単ではありますが各項の翻訳を....。

このNOTAMがノータム事務所で受け付けられたのは26日23時56分(日本時間の27日08時56分)
このNOTAMの作成所記号はRJTIZPZX(東京ヘリポートの事務所)
NOTAM番号は0011/06
取扱区分は、航空機運航者が直ちに注意すべきノータム
Q)航空交通管理センター(ATMC)/主題なし//その他の取り扱い区分/飛行場・ナビゲーションウォーニング/高さは000百フィートから/009百フィートの範囲/で
A)NOTAMの内容に関する飛行場はRJTI(東京ヘリポート)
B)NOTAMの開始日時は06年05月01日1100世界標準時(日本時間20:00)
C)NOTAMの有効期限は06年05月31日1200世界標準時(日本時間21:00)
D)スケジュールは1100世界標準時(日本時間20:00)から1200世界標準時(日本時間21:00)
E)花火が以下の通り打ち上げられる予定
1 場所:北緯35度37分51秒東経139度53分05秒および北緯35度37分44秒東経139度52分43秒
 (千葉県浦安市の東京ディズニーランド)
2 打上げ本数: 一日235本
F)活動の下限は地上 G)活動の上限は地上820フィート(約250m)

と読み取ります。

開設当初から当ブログにお付き合いいただいている方の中には、
 「あっ、このオヤジ、手抜きしやがったな!」
とお怒りの方もいらっしゃるかも...。素晴らしい記憶力で敬服いたします。

実は昨年も6月2日に“ NOTAM (ノータム) ”とのタイトルで投稿をしておりまして、本日の投稿はその二番煎じだと言われても返す言葉もございません。

でも去年のそれとは、微細な部分が異なっていますからお許し下さい。

ん?打ち上げ本数は昨年と変わらず「一日235本」ですね。

(東京ディズニーリゾートは)値上げするらしいですが、

 東京ディズニーリゾートのチケット料金、9月から値上げ (朝日新聞) - goo ニュース

値上げは9月1日からなそうなので、それまでは打ち上げ本数も前年比を維持ということで...。

季節柄、羽田は VORDME-C Approach Rwy 16L の比率が増しますし、午後8時から9時にかけて羽田に到着する便に搭乗する機会のあるときは、右窓側をリクエスト(事前座席指定)されてみるのも一興かと。
Rwy 16L または Rwy 22 in use で、東京ディズニーリゾートの花火が見えればラッキーかな。

※1:Weight and Balance の関係で、必ずしも全てのお客様のご希望に添えない場合があります。
※2:お客様の座席番号は Weight and Balance を考慮して指定されています。勝手にお席を移ると飛行機の重心位置が変化し、飛行の安全に支障をきたす場合もありますので、お席を移動される場合は必ず客室乗務員にお声をおかけ下さい。
※3:離着陸時は、特に飛行機の重心位置が許容範囲内にあることが重要ですので、必ず指定されたお席にご着席の上、座席ベルトを腰の低い位置でしっかりとお締め下さい。
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JAL407/26MAY NRTFRA FLT INFO

 サッカー・ワールドカップ ドイツ大会に臨む日本チームが搭乗した日本航空407便 Boeing777-300ER (JA732J) は、シベリア越えの ETOPS 運航を無事経て、現地時間の午後6時08分、フランクフルトのマイン国際空港に到着しました。

成田を出発したのが、定刻より8分遅れの25日午後1時08で、到着も定刻より8分遅れとなりましたので、ブロック・タイムは12時間丁度でした。

成田離陸後、シベリア上空を巡航時、当該機 FMC: Flight Management Computer の RTE page -> PROGRESS PAGE 1/2 DEST EDDF に示された ETA: Estimate Time of Arrival は 0357Z (ドイツ時間では午後5時57分)だったようなのですが、マイン国際空港到着時は到着機で混雑する時間帯故、Radar Vector で少々引っ張られたのでしょうか、思惑よりは少し遅れたようです。

ジーコ・ジャパンが着陸したであろうころのフランクフルト・マイン国際空港のお天気は雨、気温は16℃でした。

 EDDF 261620Z 21015KT 9999 RA FEW003 BKN012 BKN021 16/15 Q1016 NOSIG
 EDDF 261550Z 22017KT 5000 RA FEW003 SCT007 BKN012 16/15 Q1016 NOSIG

風向風速、お天気から考えて、FRANKFURT/MAIN は [FMS] CAT I/II ILS Rwy 25R (もしかしたら 25L )だったと思われます。
JA732J First Class New Skysleeper SOLO
定期便での移動であったとは言え、成田出発時の SPOT は第2ターミナル(南)出国審査場から二番目に近いA62(Pushback を考えるとA61よりは押出しやすい)。フランクフルト・マイン国際空港到着時は、TERMINAL 2 の SPOT は入国審査~それ以降の動線が有利な D1。

※[参考]フランクフルト・マイン国際空港のターミナル・マップは こちら

スポット割りは(報道陣等の混乱を避けるためでしょうが)VIP待遇だったようです。

高原選手は JAL NEW SKYSLEEPER SOLO でご移動とは羨ましい。

深部静脈血栓症(俗に言う“エコノミークラス症候群”)は搭乗するクラスには関係ないと言われているのですが....。


<サッカーW杯>日本代表がドイツ到着、拠点のボンへ(毎日新聞) - Yahoo! ニュース
【フランクフルト篠原成行】サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会に出場する日本代表は26日(日本時間27日未明)、ドイツ・フランクフルトに到着した。同日中に大会期間中の拠点となるボンに移り、27日から練習を開始する。
 今後、30日に開催国のドイツ(レバークーゼン)と、6月4日にマルタ(デュッセルドルフ)と国際親善試合を行い、初戦の6月12日、オーストラリア戦(カイザースラウテルン)に向けて備える。
 成田空港を出発する際、「(優勝を)狙いますよ」と宣言したジーコ監督。17日から福島・Jヴィレッジで敢行したハードトレーニングも、「(決勝までの)1カ月間を戦い抜ける体力をつけるため」と話してきた。ドイツ入り後は、本番に向けてチーム戦術の熟成や連係を深めるトレーニングが重点的に行われる見通し。常々公言してきた「世界を驚かせる」ための、最終調整へと臨む。
 〇…チームが搭乗したのは、日本代表のキャッチフレーズ、「SAMURAI BLUE 2006」と大書された日航機。選手にはビジネスクラスの席が用意されたが、FW高原(ハンブルガーSV)だけは、ファーストクラスでの移動。02年日韓大会の直前にエコノミークラス症候群(肺塞栓(そくせん)症候群)を発症したことが考慮された。機内での食事には、「勝つ」に引っ掛けたカツ丼などが振る舞われたという。

(毎日新聞) - 5月27日3時4分更新
サッカー日本代表、ドイツに到着 (読売新聞) - goo ニュース
【フランクフルト(独)=助川武弘】サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会に臨む日本代表チームは26日、フランクフルトに到着した。
 ジーコ監督はじめ選手23人らは、関係者用ターミナルに到着した旅客機からバスに乗り換え、大会中の拠点となるボンに向けて移動。

 日本代表は27日午前から練習を開始、30日に行われる開催国ドイツとの国際親善試合に向けて調整する。

2006年 5月27日 (土) 01:25
日本代表がドイツに出発 ボンで最終調整 (共同通信) - goo ニュース
サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会に臨む日本代表は26日午後1時すぎ、成田空港からドイツに出発した。ジーコ監督と中田英寿(ボルトン)ら選手23人はそろいのグレーのスーツに身を包み、空港では約300人のファンの大歓声とカメラのフラッシュを浴びながら搭乗ゲートに向かった。

フランクフルトに同日午後6時(日本時間27日午前1時)に到着する予定。W杯期間中のキャンプ地となるボンで最終調整に入る。

W杯は6月9日に開幕する。3大会連続3度目の出場となる日本は中田英や中村俊輔(セルティック)を中心に、まずは2大会連続のベスト16以上となる決勝トーナメント進出を目指す。

チームは24日に終了した福島・Jヴィレッジでの国内最終合宿で、体力強化の厳しいメニューをこなした。ボンでは27日から練習を開始し、戦術面を徹底させる予定だ。30日には開催国のドイツ、6月4日にはマルタと国際親善試合を行い、実戦感覚を高めて本番に備える。

日本はW杯1次リーグF組でオーストラリア(6月12日・カイザースラウテルン)クロアチア(18日・ニュルンベルク)ブラジル(22日・ドルトムント)の順に対戦する。決勝トーナメントには上位2チームが進出する

2006年 5月26日 (金) 13:38
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「異例」でなくて「当然」にならなければ

 JCAB(国土交通省航空局)、良い方向への体質改善も行われているようで結構なことです。

是非ともこのような航空機メーカやそのメーカを管轄する国の当局に積極的に建議を行える体勢を確立していただきたいです。

本来であれば、事故調査委員会に相当する組織がこのような活動を頻繁に・積極的に行うべきなのでしょうが、何せ我が国の鉄道航空事故調査委員会は、国土交通省の傘下にあるので、まあそれは仕方ありますまい。

“トラブルは安全面では深刻な内容ではなく”とか“利用者の不満の解消を図る必要があると判断した”と本気で考えているのであれば、それは国民や航空の現場を馬鹿にしているというもの。

トラブルが多発していて、部品品質や製造ミスがその度に発覚しているのですから、「空の安全を守る」という観点からの発想でなければ。

 “このような不安全要素を抱えている航空機を我が国のオペレータに運航させることはできないし、我が国の空を飛行することは認められない”
くらいの事を言ってもおかしくないでしょう。Transport Canada や NAV CANADA は真剣に取り合ってくれますよ。

もともとコミュータ機として良い機体なのだから、より安全で高品質な機体を提供できるようにフィードバックを働きかけるのは、当該機種に耐空証明を与えている所轄官庁として当然のことですよね。

こういうことが“異例だ”ではなくて“当然のこととして頻繁に”行われるようになると、JCABも世界の空の安全に貢献している、とだんだん認められてくることでしょう。

航空機産業で高品質のパーツを提供できる先進国として認められるだけでなく、航空の安全についても積極的に取り組んで有益な建議を次々と出してくれる国として認められるようになってもらいたいものです。一納税者としても....。


カナダ政府にボンバル機の改善要請 国交省 (朝日新聞) - goo ニュース
大阪(伊丹)、名古屋などと地方空港との中短距離路線を飛ぶボンバルディア社(カナダ)製の新型双発プロペラ旅客機にトラブルが相次いでいることから、国土交通省の担当者がカナダを訪れて航空当局や同社に改善を求めていることが、分かった。特定機種の障害をめぐって国交省が製造国側に要請するのは異例だ。

 トラブルは安全面では深刻な内容ではなく、国内で運航している航空各社がボンバル社と連携して解決に取り組んでいる。国交省としても相手国への要請によって、品質改善と欠航や遅れによる利用者の不満の解消を図る必要があると判断した。

 同省担当者は4月下旬、トロントのボンバル社でカナダ運輸当局、同社と協議した。日本国内の運航各社もオブザーバーとして参加した。国交省は、障害の状況や欠航による利用者の反応などを説明したうえで、製造国の運輸当局として、会社側に適切な対策を取らせるように指導・監督を求めた。カナダ当局は協力する姿勢を示し、ボンバル社も適切に対応したい、と応じたという。

 ボンバルディアDHC8―400シリーズは、00年以降世界中で100機余が納入されている。日本航空グループの日本エアコミューター(JAC)が8機、全日空グループのエアーニッポンネットワークなど2社が11機を運航している。

 これまでに両グループで、航空機の障害による引き返しや行き先変更などのケースが52件発生。運航便数が増えたこともあり、昨年から目立つようになった。

 昇降舵(だ)やドアの不具合が表示されたり、脚が格納されなかったり、空調、速度計の不具合など様々。昨年6月には大阪発高知行きで、上昇中に客室から白煙が出て緊急着陸したこともあった。同じ路線で同じ日に続いて障害が起きるなど、相次ぐ欠航や遅れに利用者から不満が出ている。

 JACは「(新しい機体に見られる)初期故障」、全日空は「機体ごとに製造ミスや部品そのものの弱さなど原因が違う」と分析。ともにボンバル社の技術者を日本に常駐させ、点検の徹底やすみやかな対応を図っている。全日空はトロントの同社工場にも技術者を派遣している。

2006年 5月25日 (木) 06:18
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(懲りずに)PF, PNF

 再度、PF: Pilot Flying, PNF: Pilot Not Flying のことです。

ほとんどの場合、操縦席に座る二人は機長( Captain )と副操縦士( Co-Pilot または First Officer )になるのですが、機長のライセンスを持つ(会社からも機長として発令されている)二人が操縦席に着くことも少なくはありません。

乗務時間が一定の基準を超える長距離路線の場合、Cockpit Crew はマルチプル、またはダブル編成で運航されます。

最近主流のハイテク二名乗務機(今では航空機関士が乗務する三名乗務機の方が珍しくなりつつありますからね)では;
 ☆マルチ編成
  機長×2+副操縦士(または機長)×1=計3名
 ☆ダブル編成
  (機長+副操縦士(または機長))×2=計4名
で ship を目的地まで運びます。

離着陸を除くある時点では、常に(マルチの場合)1名・(ダブルの場合)2名が休息に入っている訳で、例えば、機長×2+副操縦士×1のマルチ編成の場合、副操縦士が rest (休息)に入っている時間帯は、操縦席には機長が二人座っていることになります。

このように、機長が二名以上で運航される場合(編成を問いません)でも必ず一人しかアサインされないものがあります。

それは PIC: Pilot In Command、そのフライトの統括最高責任者です。

マルチ,ダブルの編成では少なくとも機長が二人は乗務します。でも PIC は一人だけです。もう一人の機長は SIC: Second In Command となり、PIC が休息中など、その職務についていない時に PIC の代行を担う第二の責任者です。

二名以上の機長のうちどちらが PIC をつとめるかは、基本的にはセニョリティ( seniority )により決められますが、場合によっては路線資格、路線慣熟経験などにより、必ずしも seniority 通りにならないこともあります。

操縦席に座っている二人が、「機長・副操縦士」「機長・機長」の組み合わせであっても、必ずどちらかが PF であり他方が PNF です。
双方共に「俺が PF だ」などと醜い操縦桿争いは決して起こりません。
事前にどちらが PF となるかはちゃんと決めて乗務につきます。

操縦席の主たる計器は、左席・右席ともに共通でどちらに着座しても PF が可能なようになっています。
その一方で、細かなスイッチ等の基本的配置は左席(機長昇格訓練時を除き機長が座る)に着いたものが PF、右席に着いたものが PNF を行なうことを想定して基本設計がなされています。
Boeing777 Cockpit Center Panel
一例として、ギア・レバーやフラップ・レバーは、"Gear Up", "Gear Down", "Flap 5", "Flap 10" などのオーダーを出すのは PF であり、それに従いレバーを操作するのは PNF となりますので、それらのレバーは二人の中央線よりも右側に位置しています。

たとえ大型機であっても左席と右席との間は前方から Forward Aisle Stand, Control Stand, After Aisle Stand と並ぶ操作卓を挟んだ距離しかありません。よって、どちらに座っていても中央部のスイッチ類にはひょいと手が届く距離であり、PNF (PF) 業務に支障をきたすことはありません。

先の投稿でもさらりと述べましたが、『PF: Pilot Flying とは主として操縦を担当する役割のパイロット、PNF: Pilot Not Flying とは主として PF を補佐する役割を担当するパイロット』であり、その役割分担は出発準備に始まり到着後のシャットダウンに至るまで、それぞれのフェイズで事細かに決められています。

航空機製造メーカが提供する AOM: Aircraft Operation Manual には製造メーカが一般的に推奨する Procedure (操作手順)が記載されています。
が、その機種を運航する航空会社はその Procedure を基に、若干手を加えた各社それぞれオリジナルの AOM を作成し、その Procedure に則って運航している場合もまま見られます。

Boeing777 は Working Together の名のもと、その開発に際して Boeing 社が Working Together に加わった各航空会社と意見交換をし、各部にそれらを活かして開発・設計を行ないました。

そのオペレータの中には、我が国の全日空、日本航空も加わっており、両社の意見も機体設計やオペレーションに反映されました。

が、Working Together のオペレータ全ての意見が完全に一致する筈も無く、個々のオペレータにしてみれば自分達の意見が 100% 反映されている訳ではありません。
よって、各社、Boeing 社のオプション設定を上手く利用したり、Boeing 社の AOM をベースとして、自分達に馴染むカスタムの AOM を作成、それに則ったオペレーションを行なうオペレータも出てくる訳です。

重箱の隅をつつくようで恐縮ですが、その差異の一つとして PF, PNF との用語をどの段階からどの段階まで用いるか、があります。

日本のオペレータ(全日空と日本航空)の Boeing777 Normal Procedure では、操縦席に着席し、Preflight Procedure を開始する段階から、原則として PF, PNF が役割分担の用語として用いられ、その用語を用いて Procedure が進められます。

一方、Boeing 社が提供している AOM では、Before Takeoff Procedure になってはじめて PF, PNF の用語が登場します。

そこに至るまでの、
 -Preflight Procedure
 -Before Start Procedure
 -Engine Start Procedure
 -After Start Procedure
では、Captain, F/O (First Officer) が役割分担を示す用語として用いられています。

Boeing 社の AOM でも、それ以降は PF, PNF の用語が役割分担で用いられるのですが、それも After Landing Procedure まで。
Block IN して Parking Brake を SET する Shutdown Procedure からは、また Captain, F/O が復活します。

同じスター・アライアンスのメンバーだからと言って、ユナイテッド航空(United は確か Boeing 社と同様に Taxiout から PF, PNF で呼称するようになっていたと思います)777の機長と全日空777の機長がコンビを組んだとしましょう。

お互いに777については型式限定資格を持っており、そのオペレーションやシステムについては十分に理解していても、いざコックピット、公平を期すため機材は同じスター・アライアンス・メンバーのシンガポール航空777にしましょうか、の操縦席に座った場合、777を飛ばすことは可能でしょうが、Procedure の細かな部分は互いの会社で異なっていますから、
 「えっ、なんでここでお前さんが "BEFORE START CHECKLIST!!" ってコールするの」
 「 Oh! It's my duty, isn't it. 」
ってな具合にギクシャクしてしまう可能性大であります。

と言うことで、同じ機種の型式限定資格保有者であっても、異なる会社のパイロットの組み合わせでお客様をお乗せしての運航はできません。

ただ、二名のパイロットのうち一名に不測の事態が発生し、しかも悪天候下で機体にもトラブルが発生、などというフィクション映画の世界でしか起こりえないようなことがあったとして、その便にOAL-DH(他社の航空機に便乗して移動する)で当該機種の型式限定資格を持つ他社のパイロットが搭乗していた、なんて場合にはヘルプ要員として力を貸せるのかもしれませんが....、微妙なところですね。


コックピットの二人が何らかのトラブルで二人ともダウン、自動操縦で飛び続ける機体。が行く手を阻む嵐とその先の山岳地帯。果たして250名の乗客の命は…。

なんていうフィクション映画のオチが、

OAL-DHで乗り合わせていたパイロットがCAの異変に気付き、
 「俺たちはこの機種の操縦資格を持つ***のパイロットだ。おたくの便に便乗して移動中だ。俺たちに手伝えることはないか」
と申し出て、“お願いします”とコックピットに案内されたものの、
 「わっ、散らかってるねぇ。ほれ、NDの液晶パネルも指紋だらけだよ」
 「CDUもベタベタだ。でもFMSにはデータ全部入ってるね」
 「燃料も十分あるし、おっ、WX Radar も Auto Tilt Auto Gain じゃない」
 「これなら大丈夫そうだな、水を持ってきておいてもらおうか」

では映画館のお客さんが途中でみんな帰ってしまうでしょうなぁ。
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+TSRA です

 こりゃぁ、凄い。

つい先程までバケツをひっくり返したような雨がオフィスの窓に打ち付けていました。
今は、少し弱まったものの、まだ雷鳴は轟いています。

相変わらずのワンパターンですが、羽田空港の16時〔日本時間〕以降の気象通報式です。

WS RWY34LR34L/0750VP1800U R22/1300VP1800U R34R/0750VP1800U が出ているところを見ると、Landing Runway 34L/R in use のようですね。

横風成分が 15kt を超えていて、厳しそう。

RJTT 240930Z 10017KT 9999 TS FEW015 FEW025CB BKN070 18/16 Q1008 RMK 1CU015 1CB025 7AC070 A2978 FBL TS 10KM W-NE MOV E
RJTT 240912Z 10020KT 9999 -TSRA FEW015 FEW025CB BKN060 18/15 Q1007 RMK 1CU015 1CB025 7CU060 A2975 FBL TS 15KM NW-N MOV E
RJTT 240900Z 10019KT 9999 SHRA FEW015 FEW025CB BKN060 18/13 Q1007 RETS
RJTT 240848Z 09016KT 8000 -SHRA FEW015 FEW025CB BKN060 18/16 Q1007 RETS RMK 2CU015 1CB025 7CU060 A2975 CB 15KM SE MOV E AND 20KM NW MOV E
RJTT 240841Z 10014KT 6000 SHRA FEW015 FEW025CB BKN060 18/15 Q1007 RETS RMK 2CU015 1CB025 7CU060 A2975 CB 15KM 10KM SE MOV E
RJTT 240830Z 10013KT 3500 TSRA FEW010 FEW025CB BKN025 18/15 Q1007 WS RWY34L
RJTT 240818Z 11017KT 3500 R34L/0750VP1800U R22/1300VP1800U R34R/0750VP1800U TSRA FEW005 SCT009 FEW025CB BKN035 18/16 Q1007 RMK 1ST005 3CU009 2CB025 6CU035 A2975 FBL TS 5KM E MOV E P/RR
RJTT 240816Z 11017KT 3200 R34L/0350VP1800U R22/1200VP1800U R34R/0700VP1800U TSRA FEW005 SCT009 SCT025CB BKN035 17/15 Q1007 RMK 1ST005 3CU009 4CB025 7CU035 A2975 FBL TS OHD MOV E P/RR
RJTT 240815Z 11018KT 3000 R34L/0350VP1800U R22/0900VP1800U R34R/0650VP1800U TSRA FEW005 SCT009 SCT025CB BKN035 17/15 Q1007 RMK 1ST005 3CU009 4CB025 7CU035 A2974 FBL TS OHD MOV E P/RR
RJTT 240810Z 11019KT 1800 R34L/0350VP1800D R22/0750VP1800U R34R/0650VP1800D +TSRA FEW002 SCT009 BKN025CB BKN030 18/16 Q1007 RMK 2ST002 3CU009 5CB025 7CU030 A2974 MOD TS OHD MOV E
RJTT 240808Z 11009KT 1500 R34L/0350VP1800D R22/0700V1300U R34R/0650VP1800D +TSRA FEW002 SCT009 BKN025CB BKN030 18/17 Q1007 RMK 2ST002 3CU009 5CB025 7CU030 A2974 MOD TS OHD MOV E RI++
RJTT 240807Z 10008KT 1000 R34L/0350VP1800D R22/0700V1200U R34R/0650VP1800D +TSRA FEW002 SCT009 BKN025CB BKN030 18/16 Q1007 RMK 2ST002 3CU009 5CB025 7CU030 A2974 MOD TS OHD MOV E RI++
RJTT 240804Z 11006KT 1000 R34L/0400VP1800D R22/0700V1200N R34R/1000VP1800D +TSRA FEW002 SCT009 BKN025CB BKN030 19/17 Q1007 RMK 2ST002 3CU009 5CB025 7CU030 A2975 MOD TS OHD MOV E P/RR RI++
RJTT 240800Z 03007KT 280V090 1500 R34L/1600VP1800N R22/0700V1200N R34R/P1800N +TSRA BR FEW009 BKN025CB BKN030 18/16 Q1007
RJTT 240746Z 05012KT 4800 TSRA BR SCT025CB BKN030 20/17 Q1006 RMK 3CB025 7CU030 A2971 9999SE-SW FBL TS 5KM N MOV E
RJTT 240730Z 12011KT 9999 -TSRA SCT025CB BKN030 20/17 Q1005 RMK 3CB025 7CU030 A2970 FBL TS OHD MOV E
RJTT 240707Z 12010KT 9999 TS FEW025CB BKN030 BKN080 21/18 Q1005 RMK 1CB025 5CU030 7AC080 A2970 FBL TS 10KM W MOV E
RJTT 240700Z 14009KT 9999 FEW025CB BKN030 BKN080 21/18 Q1005 RETS RMK 1CB025 5CU030 7AC080 A2969 CB 10KM NW MOV E
24MAY2005 1820I
羽田はおさまりつつありますが、この東京都西部に広がる“真っ赤っか”なエコー。

TS 10KM W-NE MOV E ですから、これは心配です。

地上の交通機関に影響が出るかもしれません。

さらに短時間ではあるものの、この雨量ですから、道路の冠水や河川の氾濫が心配されます。

これも都市型災害ですね。


【21:00I 追記】

激しい雨と稲光、雷鳴の中を帰宅しました。
交通機関にも遅れや運転見合わせが出始めているようです。

午後6時半~午後7時〔日本時間〕の間に、羽田空港では前線(地表の前線面)が通過したようです。風が北に回りはじめましたね。

RJTT 241130Z 02016KT 8000 TSRA FEW015 SCT025CB BKN050 16/14 Q1012 RMK 1CU015 3CB025 7CU050 A2990 HVY TS OHD MOV E
RJTT 241100Z 02017KT 6000 -TSRA FEW015 SCT020CB BKN030 17/13 Q1012 RMK 1CU015 3CB020 7CU030 A2990 MOD TS OHD MOV E P/RR
RJTT 241030Z 02019KT 4800 TSRA BKN015 BKN020CB 17/15 Q1011 RMK 5CU015 7CB020 A2986 HVY TS OHD MOV E P/RR
RJTT 241012Z 03022KT 4800 +TSRA BKN015 BKN020CB 17/15 Q1009 RMK 5CU015 7CB020 A2982 HVY TS OHD MOV E
RJTT 241004Z 03018KT 9999 TSRA BKN015 SCT025CB BKN080 18/16 Q1010 RMK 5CU015 3CB025 7AC080 A2983 HVY TS OHD MOV E P/RR
RJTT 241000Z 04017KT 9999 -TSRA BKN015 SCT025CB BKN080 18/15 Q1010 RMK 5CU015 3CB025 7AC080 A2982 MOD TS OHD MOV E P/RR
RJTT 240930Z 10017KT 9999 TS FEW015 FEW025CB BKN070 18/16 Q1008 RMK 1CU015 1CB025 7AC070 A2978 FBL TS 10KM W-NE MOV E
RJTT 240912Z 10020KT 9999 -TSRA FEW015 FEW025CB BKN060 18/15 Q1007 RMK 1CU015 1CB025 7CU060 A2975 FBL TS 15KM NW-N MOV E
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PF, PNF

【投稿内容誤記修正:2006年05月23日19:00I】
 PF: Pilot Flying, PNF: Pilot Not Flying のことです。

旅客機のコックピットにはパイロットが2名座っていて、うち最低1名は機長としての国家資格(「定期運送用操縦士」資格の技能証明)を有しており、2名共に有効な“航空身体検査証明”を有していなければなりません。

操縦席に着席している二人の役割分担は、当該機種の AOM: Aircraft Operation Manual および定期航空運送事業者(要は航空会社)の定める AOM, OM: Operation Manual により厳格に規定されています(航空会社の定める AOM, OM は国土交通大臣が承認し許可を受けたものでなければなりません)。

PF: Pilot Flying とは主として操縦を担当する役割のパイロット、PNF: Pilot Not Flying とは主として PF を補佐する役割を担当するパイロットのことを意味します。

さて、機長( Captain )と副操縦士( Co-Pilot または First Officer )が操縦席に着席していた場合、機長=PF,副操縦士=PNFとは限りません。

一定の要件を満たしていれば、副操縦士がPFとして操縦を担当することも許されています。

一定の要件には、
 ●副操縦士がPNFとしての定められて飛行経験を有していること
 ●気象条件が副操縦士がPFとしての操縦経験に応じた基準を満たしていること
 ●etc.
がありますが、

 機長が副操縦士にPF業務を任せられる有資格者である

という要件も忘れてはなりません。

このことは“機長への長くて険しく厳しい道のり”を考えてみるとある程度理解の助けになります。

だれしも、操縦初日から機長になれる訳ではなく、事業用操縦士の国家資格を取得し、社内訓練を経て「副操縦士」としての乗務経験を重ねなければなりません。

そのうち、経験年数、飛行時間、セニョリティ( seniority )等を考慮し、運航乗員部から“機長昇格訓練”投入へのお声がかかります。

極めて乱暴な例えを許していただけるなら、自動車運転免許の「仮免許」を受験・取得し、路上教習に入るような感じです。

「仮免許」で路上教習・路上練習を行なうには、隣に一定の要件を満たす運転免許所有者が同乗していなければなりませんよね。
さらには「仮免許」受験に辿りつくまでには、一般的には教習所で教官の“はんこ”をもらわなければなりません。
この“はんこ”、誰でもポンポンと押してくれる訳ではありませんね。

まあ、極めて大雑把&乱暴に例えると、このような過程に似ています。

“機長昇格訓練”に投入されると、シミュレータだけではなく、実機でも Left Seat (左席)に着いて乗務する訓練も行なわれることになりますが、このとき Right Seat (右席)に着いて乗務する機長にも 一定の要件を満たした有資格者 であることが求められています。

左席と右席とでは、目の前に備えられている主要計器も同一であり、どちらに座っても PF: Pilot Flying 業務はこなせます。

が、(社内チェックも含めて)機長資格を有しないパイロットが PF を行なう場合、そのお相手となる機長さんには;
 ☆非機長有資格者が「右席」で PF 業務を行なう場合
(誤)  「左席」の機長は Left Seat Approved の資格を有していること
(正)  「左席」の機長は Right Seat Approved の資格を有していること
 ☆非機長有資格者が「左席」で PF 業務を行なう場合(機長昇格訓練時)
(誤)  「右席」の機長は Right Seat Approved の資格を有していること
(正)  「右席」の機長は Left Seat Approved の資格を有していること

が求められます。

コンビを組む機長さん(の資格とご機嫌??)次第で PF を任されるかどうかが決まる副操縦士さん。
ハイテクの粋を集めた最新鋭の旅客機の操縦室、実は“徒弟制度”の名残を残す職人さんの職場なのでした。

ちなみに Boeing777 のコックピットには、左席・右席(または CAPT・F/O )のどちらが PF に従事しているかを設定する(おぞましい??)スイッチがあったりして…。

Boeing777 ACMS PF Indication Switch & EICAS EVENT Record Push SW

※1 この装置はオプション扱いで全ての 777 が装備しているとは限りません。
※2 装備しているオペレータや機材によっても装着位置は若干異なります。
※3 これに類似した装置は Boeing747-400 にも装着できます。


記事の間違いをコメントで指摘して下さった「パイロット」さんに感謝いたします。
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ADO25/15MAY Bird Strike

 大空を舞うということでは鳥類は大先輩であり、飛行機などという道具で空に侵入してきた人類の方が迷惑者なのでしょう。

情報が乏しいので、やや多目に引用記事を掲載しました。

当時の気象状況が入手できないのですが、得られた最も古い15日23時30分〔日本時間〕の新千歳空港の気象通報式は以下の通りです。

RJCC 151430Z 16007KT 9999 FEW030 BKN/// 10/06 Q1020 RMK 1CU030 A3013

南風風速約4mで視界良好、雲も積雲系の雲低高度3000フィートが少し。
この状況であれば、Runway 19L を着陸滑走路として運用していたのでしょう。

Bird Strike は
 “滑走路の北約十四キロ、高度約六百メートル”
付近で起こったようです。

キロとかメートルを使われるとピンとこないのですが、高度約2000フィート、滑走路から7.5マイルと換算されます。

となると“着陸直前”という表現はちょっと大袈裟ですね。
(羽田から遥々飛んできたことを考えると“着陸直前”かもしれませんが....)

この段階だと、夜間で騒音に気を遣う時間帯(ADO25便は新千歳の到着予定時刻が20時40分)ですし、内陸に入り込んでぐるりと回りこむ進入方式ですから、Delayed Flap Procedure で Flap は 1 or 5 で Gear Down も未だだったのではないでしょうか。
(Boeing767-300 の Non-Precision Approach では、FAF: Final Approach FIX に向かう時点で GEAR DOWN して FLAP 20、FAF で LANDING FLAP に設定するのが一般的な procedure です)
速度も IAS: Indicated Airspeed (指示対気速度)で180ノット強(時速約330キロ強)は出ていたと思われます。

新千歳空港の VOR DME No.1 Rwy 19L Approach では、FAF は滑走路端から4.7マイル(千歳 VORDME へ向かう磁方位191°の線上9マイルの地点)に位置しており、そこでの高度は900フィートです。

高度2000フィート、7.5マイルというと、磁方位191°へ向けて緩やかに降下しながら左旋回していた頃でしょう。やはり“着陸直前”というには未だ早い段階ですね。

この段階で何かトラブルが発生しても、まだ余裕をもって対処できます。

ぶつかった大先輩のお鳥様には失礼ですが、良いときにぶつかってくれたと言えるでしょう。

飛行機側は旋回中、辺りは暗闇、加えて飛行機側はこの時点で既に WING LANDING LIGHT (翼に備えられた着陸灯) ON だったでしょうから、お鳥様は閃光めがけて突っ込んでくる(?)、Cockpit からは鳥の群れは見えない、で仕方ないですね。

それにしても、パイロンに損傷を与え、エンジン・ポッドにもくぼみが出来ていたとのことですから、ある程度の大きさのある鳥だったと思います。鷲とか鳶でしょうか....。

Bird Strike で危険なのは、やはり離陸時です。

エンジン出力は最大近くですし、そのエンジンにドーンと吸い込まれる事例が少なくありません。離陸時はそれでなくとも緊張するのに、エンジンの轟音に驚いた鳥の群れが一斉に舞い上がり、飛行機めがけてやってきたときには、心臓バクバクです。エンジンに吸い込まれて、エンジン側(ファンブレードとか)が損傷し、その結果、一発ダウンした場合など、双発機では殊に心穏やかではない状態になってしまいます。

それからすると、今回の Bird Strike は差し迫ったものでは無かったと言えましょう。

AIRDOも、どうせ当該便の折り返し運用となる15日のADO28便(新千歳21時25分発)を欠航させることになったのでしょうし、Captain Report だってあがってきたのでしょうから、そこで Bird Strike があったことは公表すべきでしたね。

発表が遅れたばかりに、
 “同社は「乗客の安全に問題がなかったため15日は公表しなかった」”
とか
 “「機材繰りや乗客への対応に追われた」”
などとマスコミが攻撃対象としかねないようなコメントをしなければならなくなってしまう。

機材修理に伴う欠航は痛いかもしれませんが、部位が部位だけにしっかりと修理して下さい。


鳥衝突でボーイング機に穴 右主翼に30センチ (共同通信) - goo ニュース
北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌市)は16日、羽田発新千歳空港行きのボーイング767が15日夜、着陸直前に鳥と衝突、右主翼に約30センチ四方の穴が開いたと発表した。乗客にけがはなかったという。

この影響で同じ機体を利用する羽田-新千歳空港を結ぶ計15便が欠航した。

同社によると、15日午後8時45分ごろ、羽田発新千歳空港行きの便の右主翼に鳥数羽がぶつかった。右主翼や右エンジンカバーにはへこみなどが数カ所あった。右主翼には鳥の羽と血痕が付いていた。

同社によると、降下途中の高度約600メートル付近で鳥と衝突したらしい。着陸直前は数百キロのスピードが出ており、鳥と衝突した場合、衝撃で穴が開くことは十分考えられるという。

2006年 5月16日 (火) 23:05
鳥衝突で機体に穴 主翼に30センチ (共同通信) - goo ニュース
北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌市)は16日夜、羽田発札幌行きのボーイング767が15日夜、着陸直前に鳥と衝突、右主翼に約30センチ四方の穴が開いたと発表した。乗客にけがはなかった。

この影響で同じ機体を利用する羽田-札幌を結ぶ計15便(15日から17日)が欠航、約3200人に影響が出た。発表が遅れた理由について、同社は「乗客の安全に問題がなかったため15日は公表しなかった」としている。

同社によると、15日午後8時45分ごろ、機体の右主翼に鳥数羽がぶつかったという。右主翼や右エンジンカバーにはへこみなどが数カ所あった。穴は右主翼のエンジン付け根付近に生じていた。

2006年 5月17日 (水) 00:05
エア・ドゥ機に鳥衝突、主翼に30センチの穴 (読売新聞) - goo ニュース
北海道・新千歳空港に15日夜、着陸しようとした北海道国際航空(エア・ドゥ)の羽田発25便(ボーイング767―300型機)に鳥が衝突、同便の右主翼に約30センチ四方の穴が開き、右側エンジンなどが損傷したことがわかった。
 同便はそのまま着陸し、乗客らにけがはなかった。

 同社は「高度600メートルで、4、5羽の鳥がぶつかった」としている。

 このトラブルの影響で、同社では機体修理のため、15~16日の東京―新千歳間の計7便を欠航。17日も同区間の8便を欠航とすることを決めた。

2006年 5月17日 (水) 01:47
エア・ドゥ機、主翼損傷 羽田発新千歳 鳥と衝突、7便欠航 (北海道新聞)
【千歳】北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌)は十六日、羽田空港から十五日午後八時四十八分に新千歳空港に到着したボーイング767の右主翼外板に、鳥が衝突したことが原因とみられる三十センチ四方の穴が見つかったと発表した。乗客、乗員にけがはなかった。同社は整備のため、新千歳と羽田を結ぶ十五、十六両日の計七便を欠航させたほか、十七日の八便を含め計十五便を欠航させる。これにより、予約客計約三千二百人の足に影響が出た。十八日以降の運航については未定。

 エア・ドゥによると、アルミ製の右主翼のエンジン付け根近くが大きくへこみ、約三十センチ四方の穴がめくれるように開いていた。翼には野鳥の羽と血痕が付着し、エンジンカバーにもこすったような傷があった。損傷は着陸後の整備で確認した。

 機長は滑走路の北約十四キロ、高度約六百メートルの地点で「違和感を感じた」と説明しているといい、同機が着陸する寸前、野鳥五、六羽がぶつかったとみられる。着陸直前は数百キロのスピードが出ており、鳥と衝突した場合、穴が開くことは考えられるという。新千歳空港では昨年度、三十二件の鳥の衝突(バードストライク)があった。

 同社は発表が損傷発見の翌日になったことについて「機材繰りや乗客への対応に追われた」などと説明している。国土交通省航空局は「今回は重大インシデント(事故につながる恐れのあるトラブル)には該当しない」としている。

 新千歳空港では、十六日夜も整備士らがライトで手元を照らしながら夜通しで修理を続けた。

2006/05/17 07:10
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Boeing747 (ジャンボ)の最小回転半径は…

 これが(あの図体のでかさを考えると)意外と小回りがきくのです。前輪が70°も横向いて、Body Gear もそれにあわせて15°もアシストしてくれるのですから。

では何mなのか?残念ながら“ドンピシャ”に何mとは言えません。種々の要素によりある程度のバラツキが出てしまいます。この投稿での値はあくまでも(ある程度確からしい)一つの参考値としてお読み下さい。
Boeing747 TURNING RADII
さて、右の図は、Boeing 社 747-400 Airplane Characteristics for Airport Planning Revision D, December 2002 に掲載されているグラフなのですが、

 ・低速(秒速 2.1 ~ 7.6 m )
 ・左右のブレーキの利かせ方を変えない(内側のブレーキを踏むと回転半径には有利になるが、主脚のタイヤがロックしタイヤが片減りしてよろしくない)
 ・舗装面は乾燥したコンクリート

の条件下で、最大舵角70°のときの値は11m~15mと読み取れます。

このばらつきの要因ですが、
 ●航空機の重量と重心位置
 ●パイロットの技量
とのことです。

では、22~30mの幅があれば、ジャンボは180度のUターンが出来るのか、というと実際のところはもう少し必用なようです。
CLEARANCE RADII MODEL 747-400, -400 COMBI, -400 FREIGHTER, -400ER, -400ER FREIGHTER
何故なら、先程のグラフから得られた値は機体の中心線と回転中心との距離( DISTANCE BETWEEN AIRPLANE CENTERLINE AND TURN CENTER )であり、翼の下に出ている脚 Wing Gear と機体中心との距離は考慮していません。

それを考慮したのが左に示した図表です。

先日の 三面図 を見てもわかるように、全幅が65m近くもある Boeing747-400、Wing Gear 中心間の距離が11mもあるのです。
それにわずかかもしれませんが、タイヤの幅も加わります。

表の最上段の値、機体中心線と回転中心の値が15mの場合(つまりは、最大舵角70°のときのワースト値)を追ってみると、右端のZの値は
 50.5m
(BODY GEAR STEERIING を用いた場合)

これだけの幅の舗装面があれば、ジャンボは脱輪することなくUターン出来るのです。

日本の主要空港の滑走路幅は60mあります。
Boeing747-400 Steering Tiller
よって地上走行技術に長けたパイロットがステアリングを操り、慎重に慎重に行なえば、ジャンボは滑走路内でUターンが出来るのです。

羽田の旧B滑走路のように、一段階幅が狭い滑走路は、その幅が45mとなりますので、残念ながらUターンを試みても脱輪してしまいます。

が、「何だ50mちょっとの幅でUターンできるとは、ジャンボの大きさはそんなものか…」と侮ること無かれ。

主翼先端のウィング・チップの回転半径は50.4m、ぐるりと回れば100mを超えるのですから、やはりデカイ!

(ちなみに日本専用モデルであるウィング・チップを装着しない -400 DOMESTIC の主翼先端の回転半径は48.2m、ぐるりと回っても100mは超えません;180°ターンに必用な舗装面幅は50.5mで変わらず)

この値を知っているからと言って、箪笥の肥しにもなりませんが、CAの方はお客様との話のネタに使えるかな....。
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まだ暢気だねぇ

 鶴社(そろそろ赤社と呼び名を変えるかな)と青社の危機管理意識の温度差、それも地上ゲート係員のお粗末さが露呈しましたな。PE〔身体検査〕が間近なのだから、あまり血圧上げる要因となるようなことはしないで頂きたい。

当該シフトについていた日本航空の係員、青島空港で業務を委託されていた現地職員、および日本航空空港支店の全員は
 CONDITIONS OF CARRIAGE(INTERNATIONAL PASSENGERS AND BAGGAGE)
を隅から隅まで読んでレビューすべし。

搭乗券を交換して、ウハウハ&気分はパラダイスで搭乗したお方と全日空に搭乗拒否されたお方よ、
 「CONDITIONS OF CARRIAGE(INTERNATIONAL PASSENGERS AND BAGGAGE)、所謂“国際運送約款(旅客および手荷物)”」では

●第3条A項5号

 航空券は譲渡できません。
  (中略)
 当該運送を受ける権利を有する人の認諾のいかんにかかわらず、航空券が当該権利者以外の人により現に使用された場合には、会社は、当該不法使用に起因する不法使用者の死傷又は不法使用者の手荷物その他の携帯品の紛失、滅失、毀損若しくは延着に対し責任を負いません。

●第9条A項(運送の拒否等)7号

 航空券を提示する人が、自らを航空券の「旅客氏名」欄に記載されている人であると立証できない場合。この場合、会社は当該航空券を保管することができます。

ということが国際条約で決まっておりますですの。

よって、全日空に搭乗拒否されたお方は当然の措置を受けたまでであり、他人の搭乗券で日本航空に搭乗し、暢気な会社に“保安上問題ないと判断”されたお方も、万一搭乗便が事故を起こし、死傷するようなことが発生しても、日本航空からは一切の保証は受けられませんですのよ。

あと一ヶ月ちょっとで株主総会、S町氏も退いてくれると期待していたのに、こんな状態で大丈夫ですかね。

大体、退陣するCEOに入社式で訓示なんてさせている“暢気さ”が、こういう締りの無いお粗末なミスを誘発してしまうのですよ。
辞める奴が訓示したり、国会に出て行ったりしているから、現場も気が引き締まらないし、読売オンラインの記事にあったような、
日航では「別の便が欠航し、対応に追われていた。今後は搭乗前の確認事項を徹底し、再発防止に努めたい」としている。
と言った全く反省の色も危機感も感じられないコメントしか出てこないのですよ。

K子、S町によって腐食が急速に進んだ体質はそう簡単には改善しないということかなぁ....。

カーゴ畑出身のS町さま、747-446F を自由に使っていいから、さっさと荷物まとめて何処かへ行って下さいまし。出来ればオフライン・ステーションが良いから、貨物カンパニーさん、ANCから先、OAL-DHを手配してあげて下さいな。

あぁ、これじゃぁ今度のPEはひっかかるぞ。良くて「要経過観察」、悪くすれば「乗務停止」だぁ~。


名簿と別人が航空機搭乗 日航が旅券チェック怠る (共同通信) - goo ニュース
中国・青島空港で4月、成田行きの日航機が搭乗者名簿の記載と別の人を乗せていたことが15日、分かった。搭乗ゲートで行うパスポートのチェックを怠り、乗客同士が搭乗券を交換したのに気付かなかった。

航空各社はテロや国際犯罪防止のため、搭乗手続き時の本人確認に加え、日本行きの全便でパスポートと搭乗券を照合する決まりになっており、国土交通省は日航に再発防止を指示した。

日航によると、4月16日、同社784便に搭乗予定だった日本人女性と、ほぼ同時刻に青島空港を出発する成田行きの全日空便に乗る予定だった日本人男性が搭乗手続き後、搭乗券を交換して入れ替わった。

全日空は搭乗ゲートでパスポートと搭乗券を照合し、別人と判明したため搭乗を拒否したが、日航は気付かないまま出発。全日空側の情報で、機内で男性から事情を聴いた上で搭乗者名簿を訂正した。

2006年 5月15日 (月) 22:04
他人の搭乗券でJAL便に乗る 国交省が再発防止指示 (朝日新聞) - goo ニュース
中国・青島発成田行きの日本航空便に先月16日、搭乗券を知人と交換した日本の男性客が乗り帰国していたことがわかった。テロ対策のため、航空各社は搭乗ゲートでパスポートと搭乗券で本人かどうかを確認しているが、この男性は日航のチェックをすりぬけていた。国土交通省は日航に、本人確認の徹底と再発防止を指示した。

 男性は全日空便の航空券を持っていたが青島の空港で搭乗手続き後、仲間と同じ便で帰国したいと考え、日航便に搭乗する日本の知人と出発ロビーで搭乗券を交換した。

 知人の方は全日空の搭乗ゲートで、搭乗券の名義と別人であることが分かり、搭乗を拒否された。しかし、全日空から連絡を受けた日航は、男性の身元を機内で確認したうえで保安上問題ないと判断したという。

2006年 5月16日 (火) 08:28
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Boeing747 (ジャンボ)の最小回転半径は?

 このところ「成田空港の誘導路のはなし」や「羽田空港B滑走路の高速離脱誘導路供用開始のはなし」など、地を這う話題が続いていますので、そのついでと言っては何ですが、飛行機の最小回転半径はどの位なのでしょうか。

題材としては大型機の代名詞とも言える Boeing747-400 を取り上げてみましょう。

残念ながら大阪伊丹へは定期便乗り入れができなくなり、旅客便としては双発機に活躍の場を徐々に譲りつつある 747 ですが、やはり“ジャンボ”の存在感は現時点では他を圧倒するものがあります。
(※ A380 が就航し始めるとその勢力図も様変わりするのかもしれませんが.... )

さて、Boeing747-400 の三面図は以下の通りです。
(出典:Boeing 社 747-400 Airplane Characteristics for Airport Planning Revision D, December 2002 )

GENERAL DIMENSIONS MODEL 747-400, -400 COMBI, -400ER


 全長: 70.67 m
 全幅: 64.44 m (燃料満載時は 64.92 m :翼がしなるため)
 ホイールベース: 25.60 m
  (Nose Gear ~ Body Gear, Wing Gear 中心間距離)
 オーバーハング: 7.75 m

これだけ大きい機体を、しかもパイロットの目線位置は地上から 8.66 m もの高さにあり、着座位置より約 26 m 先までは死角となり地表面が見えない状態で、誘導路中心線に沿って走行させ、滑走路中心線にピタリとアラインさせるだけでも凄い技術です。

さて、このでかい図体のジャンボくんを180度方向転換させるには、どれだけの舗装面(タイヤの軌跡が描く最小必要幅)、及び障害物の無い空間(胴体や翼をふくめて方向転換できる)が必要だと思いますか?
NOSE GEAR/BODY GEAR
ちなみに、Boeing 747-400 の Nose Gear は最大70°まできることが出来(これまた凄い舵角ですよね)、胴体に装着された Body Gear も Nose Gear の舵角に応じて方向を変える機構を備えており[ Body Gear Steering と言います]、その機構を有効にすると、Nose Gear の舵角が20°を超えた場合、Nose Gear の舵角に応じて Body Gear も最大で13°まで向きを変えます。
(変える向きは、Nose Gear と逆の方向で、自動車の四輪操舵では低速時に用いられる手法ですね)

この Body Gear Steering 機構を有効にして、目一杯舵をきった場合、はたしてどの位で回れると思いますか?

----- 本日はここまで -----
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Lの次はM - 羽田B滑走路高速離脱誘導路供用開始間近

 昨年の10月13日からB滑走路( Rwy 04/22 )を2ヶ月弱閉鎖して突貫工事をしていた、羽田空港 Rwy 22 の高速離脱誘導路(HIGH SPEED TAXIWAY;ICAO Term では RAPID EXIT TAXIWAY (RET) )がいよいよ供用開始となります。

これで、Landing Runway 22 の場合でも、着陸した機は約60ノット(時速約110キロ)で誘導路に入れるようになりますから、着陸機が滑走路から迅速に離脱することで滑走路占有時間が短くなり、着陸滑走路としてB滑走路を使用してもそれなりの Traffic を捌けるようになることでしょう。

新設された“高速離脱誘導路”は B5 及び B4 Taxiway で旧 B4 Taxiway は B5B Taxiway と名前が変更になります。

これらの“高速離脱誘導路”に併せて、M Taxiway も供用開始となり、第一ターミナルへ向かう到着機は(B滑走路に並行する) L Taxiway を使うよりショートカットが可能になります。

B滑走路の“高速離脱誘導路”と共に、Rwy 34L にも、現在の A7, A9 との間にもう一本の“高速離脱誘導路”が設けられ、離脱するポイントが一箇所増えます。

今の A8 は A9 となり、その手前に新設された“高速離脱誘導路” A8 となります。A9 は A9B と名称変更になります。

閉鎖して工事開始する時の投稿
 「 工事を知らせる黄色い紙
内の図面と下に示す図面を比較すると、新たな誘導路が一目瞭然ですね。

RJTT Rwy 22, 34L High Speed Taxiway 供用間間近


この誘導路の供用開始は、6月6日午前0時〔日本時間〕からの予定です。

【追記:2006年05月31日 03:50 I】 ※重要:誤記訂正
 供用開始日
 (誤) 6月6日午前0時〔日本時間〕
 (正) 月6日午前0時〔日本時間〕

JUL を JUN と見間違えているようでは、集中力が欠如していたのか、老眼が進行したのか....。
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NARITA TAXIING TRAINING COURSE !?

 世界中の空港には Traffic も多く、滑走路や誘導路が複雑な空港が少なくありませんが、日本の表玄関を自負しているであろう成田空港の誘導路もなかなかのものです。

第二ターミナルがオープンした頃は未だB滑走路は供用前であり、現在のA滑走路1本で離着陸を捌いていたのですが、A滑走路と第二ターミナル・エリアを結ぶ誘導路は一本しかない部分があり、当然のことながら、その部分は片道交互通行でした。流石に随分前に解消され、またB滑走路供用されてからもA滑走路と第二ターミナル・エリア間の誘導路も随分と整備されつつあります。

コックピットでは、着陸の前に Landing Briefing が実施され、着陸方式・進入復行・着陸後の滑走路からの離脱、その後のスポットまでの地上走行経路などについて打ち合わせます。
成田を基地(ホームグラウンド)としている日本の航空会社は、自ずと成田を利用する機会も多く、あの迷路のような誘導路にも慣れているのでしょうが、外国の航空会社の運航乗務員で、たまにしか成田に飛来しないパイロットはそれなりに事前学習をした上で、指示された経路を間違えないように慎重に誘導路を走行することになるでしょう。

成田とてけっして Traffic の少ない空港ではありませんので、万が一、誘導路を間違えて Taxiway Go Around するようなことがあれば、管制官とランプ・コントローラが描いている Traffic Flow を大きく崩すことになり、他の航空機にも迷惑をかけてしまいます。

Boeing 747 や Boeing777-300 など大きな機体になれば誘導路の中心線を正確にトレースして地上滑走するのも技が必用です。
誘導路の中心付近には誘導路中心灯が埋め込まれており、センターラインを正確にトレースすると、Nose Gear のどちらかのタイヤがそれを踏むので、ゴトン・ゴトンと振動が伝わってきます。

グレート・キャプテンと称される機長様は、総じて一癖二癖ある方が多く(大変失礼)、このゴトン・ゴトンを嫌って、Nose Gear をセンターラインから少しばかりずらして、二本のタイヤの間に誘導路中心灯をもってくるように Taxiing する神業をやってのける方もおられるようです。
RJTT Taxiway Sign
然程複雑でない誘導路であれば、誘導路脇に備えられた標識を参照すれば事足りるのですが(←は羽田空港のもの;これでもちょっと混乱するには十分だと思いますが....)、成田の場合、そのような標識で識別できるレベルを超えており、勿論標識は備えられているのですが、誘導路面にもペイントが施されています。
そのようにでもしなければ、さながら「脳年齢チェック」されているようでありましょう。
RJAA Surface Painted Direction Sign

これだけ複雑になっていると、地上滑走の経路をいちいち無線で指示してそれを復唱していたのでは、クリアランス・デリバリーより一回の交信時間が長くかかってしまいますので、成田空港では滑走路別、到着・出発別に主要地上走行経路にルート番号が予め割り当てられており、管制指示は原則としてそれを用います。

一例として、第二ターミナルから出発しA滑走路を南へ向けて離陸するには、ROUTE 6 が定義されています。

ROUTE 6: E3 GATEWAY, G, R, S4, C, K, P, P5, AND A TAXIWAY

といった具合です。

また、CAT II, CAT III Rwy 16R が運用されている場合は当然視程が悪い訳なので、滑走路からの離脱経路から、第一ターミナル・第二ターミナルのランプ・エリアに通じる GATEWAY までの経路が一意に決められており、出発経路についても同様に経路が定められています。

成田の場合(海外の混雑した空港でもそうですが)、着陸した後もスポットにブロック・インするまで気が抜けないのでした。
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