徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

仕事納め後の “ INCURSION ”

 仕事納めも何とか乗り越え、すっかりお休みモード突入予定であったのですが、歳末大サービスということで。

とある投稿に以下のコメントが寄せられました。

滑走路侵入は直訳だと思いますが、運用面では滑走路誤進入と解釈してもよろしいのでしょうか。
コメントをいただいた記事の投稿内容が、質問内容とは関係していないので、ここで簡単に上のご質問への回答を。(毎度のことながら回答にはならないと思いますが)。

ご質問は、
 Runway Incursion ->( 直訳 )-> 滑走路侵入 ->( 運用上の解釈としては )-> 滑走路誤進入?
とのことだと理解しました。

日本語は難しいですね。奥が深いです。

私見ですが、“滑走路誤進入”は Runway Incursion の一つだと考えます。

ICAO の定義では、

As defined by ICAO, a runway incursion is “any occurrence at an aerodrome involving the incorrect presence of an aircraft, vehicle or person on the protected area of a surface designated for the landing and take-off of aircraft.”

となっています。
[参考文献: ICAO Journal Vol.62 No.1 JANUARY/FEBRUARY 2007 ]

昨日届いた AIM-J 2008 年前期版には、

【 RUNWAY INCURSION 】:離着陸に使用されている滑走路に、航空機,車両等が不適切に進入することをいう。この事態は重大な事故につながる可能性がある。

と記されています。

AIM-J では、“ 進入”ではなくて、“不適切な 進入”と解釈しているようです。

「誤」と「不適切」の違いは何だ、ということになりますが、小生、国語学者ではありませんし、これでも理系の端くれでございまして、国語力の無さは自他共に認めるところで、正解は皆目見当がつきません。

以下は、小生が抱いている雰囲気によるものですが、

 「誤」 - 悪気はないのに、不注意から間違って進入してしまった
 「不適切」 - 背景にある心情・意図には無関係で事実として許可無く進入した

と解釈しています。

この解釈は、ICAO の定義にある「 any occurrence at an aerodrome involving the incorrect ~ 」に近いと自分ひとり勝手に思っているのですが如何でしょうか。

正直言って、Runway Incursion は Runway Incursion で、ドンピシャの日本語訳は無い、が本音です。本来進入してはならないのに進入したのですから、それは(安全性を)脅かし、『侵した』ことと考えておりますので、小生は“侵入”との文字を使った(使っている)次第です。

AIM-J では “航空機,車両等”ですが、ICAO の定義では “ person ”も含まれています。

また、AIM-J では “滑走路に” ですが、ICAO の文面をみると “ the protected area of ~ ”となっています。

航空機 が、管制からの許可がないまま滑走路に誤進入するのは、間違いなく Runway Incursion です。許可なく滑走路を横断してしまうのも Ruway Incursion です。

が、Runway Incursion の対象は 航空機 だけではありません。

いつのことだったか失念してしまいましたが、航空会社の管理下にある が、『海が見たくなった』といって羽田のC滑走路を横断したことがありました。あれも、立派な Runway Incursion です。

また、ILS Critical Area 内に、空港管理の車両が無許可で入り込み、ILS Localizer / Glide Slope の電波を擾乱させたなら、それもまた立派な Runway Incursion ですし、今の季節柄、可能性として考えられるのは、滑走路除雪 や friction 測定のために、許可なく滑走路に入ったり、ILS Critical Area 内で待機するのも Runway Incursion となります。

このようなことから、RUNWAY INCURSION == 滑走路誤進入 とは言い切れない、というのが私見です。

やはり、冒頭で述べたように回答とは程遠い発散具合となってしまいました。悪しからずご了承ください。

日本語は難しいですね....。

では、良いお年を!

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仕事納め

 本年の最終出頭日は明日28日なのですが、既に気分はすっかり“仕事納め”であります。

公私共にいろいろとあった2007年でしたが、残り五日間となりました。カウントダウン。

バタバタしていたためか、一日一日はそこそこ長く感じる(且つ苦痛?)のですが、一年間を振り返ると『あれま』と思う間に過ぎてしまった感があります。

“人生対数軸”が自論の小生としては、この歳の一目盛(一年分)は若かりし頃の目盛では0.何某(?ヶ月分)であることを痛感しています。

さて、年末年始はどのように過ごすか、この一年を象徴するように“怠惰”にゴロゴロするか、心機一転、New Year Resplution を前倒しするか....。

年末年始の繁忙期、公共交通機関をはじめ、お仕事をされる方々にはご苦労様です。近年は別の意味でも季節感が無くなったと言えるのでしょうか、年中無休のお店も多くなっているので、元旦も営業、あるいは休んでも1月1日だけ、が此処彼処にあるので、昔のように「正月に備えて~」の気分も希薄になってしまいましたね。

あれれ、29日にお座敷がかかり、2便が入ると、初日の出を見れない....!?。

2008年が良き年となりますように。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。


新年の営業開始日は未定です、悪しからず。


【21:45 追記】

郵便物の山をかきわけたら、JAPA から封書が届いておりました。

AIM-J 2008 年前期版に加え、JAPA の「50周年。」記念誌も。

“冬休みの友”が届きましたです、ハイ。
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ささやかなクリスマス飾り - 2007年版

 我が家の財務大臣対策としてクリスマス前に本投稿をして財務大臣をヨイショすることがこの不景気下ではきわめて重要でして。

2005年2006年 とこれまでに2回、ブログ開設後は欠かさず投稿してきた“ささやかなクリスマス飾り”シリーズの第3弾であります。

何せ猫の額ほども無い玄関のスペースを利用しての飾りつけですから、毎年、基本パターンは変わらないのですが、財務大臣殿がちょこちょことアレンジを変えては毎年12月にクリスマスの雰囲気を醸し出してくれております。



特にどうということはない飾りつけですが、12月になって急に寒さが厳しくなり、寒空の下、鼻水を垂らしながら気忙しく帰宅してこの光景を眼にすると、どことなくホッとすると言うか、温もりを感じるのであります。

とは言え、漠然と眺めていたのでは、予算折衝時の切り札を得ることができませんから、どこかに“新たな設備投資”がなされていないか目を皿のようにして発見に努める訳でして、あれっ、これは初お目見えではないか?



と思ったら、これは去年、既に登場済みのアイテムでありました。

危ない、危ない、切り札どころか墓穴を掘るところだった。

ありゃ、このペアのサンタさん、去年いたっけ??

今年はサンタさんがクリスマス・プレゼントを届けてくれるかなぁ?

靴下を吊るして待つことといたしましょう。

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冬至、か....

 きょうは冬至(日本時間: 15:08 に太陽黄経が 270 度となり冬至を迎えた;ちなみに来年は 21 日 21:04 だから、冬至の正にその時刻に“柚子湯”に浸かる方も多い筈)。

似非柚子湯に浸かりふと頭をよぎったこと。

“ Takeoff (「離陸する」)”の Callout は、有限滑走路長内での“ Reject ”と隣り合わせになること。

“ V1 - Vr - Rotate ( - Rotation ) (「決心速度」-「引起し速度」-「引起し」)”の Callout は、搭載した有限燃料が枯渇する前に、何処かに無事に降りなければならない状態になること。

航空機による移動が非日常でななくなった今日、何気なく、半ば Routine Work のように行われている離着陸。

でも、Cockpit では、Airmanship に満ちたプロフェッショナルが、後ろの( B747 の場合は“下の”も使われているらしい)お客様や搭載貨物を無事に目的地にお連れ(お届け)すべくく、全力を尽くしている。勿論、Cockpit Crew だけでは飛行機は飛ばない。

きょうも、世界中で数多くの“離陸”が平然と行われ、その数と同じだけの“着陸”が、これまた平然と行われていることだろう....。

プロフェッショナルの仕事に心から感謝!

今年も残すところあと一週間。一昔、否、三昔?前に南周り欧州パターンに出掛けたとすると、帰国する頃には2008年か........


P.S.

コメントを頂戴している方には大変申し訳ございません。

今宵、アルコール摂取+柚子湯と、すっかり次の duty へ向けての rest モード突入故、本日のレスは難しいかも....。お許しください。
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ICAO が全てならざれど

 ICAO: International Civil Aviation Organization (国際民間航空機関)の本部は、カナダのモントリオールにあります。

拙宅にも、忘れかけた頃、ICAO からの出版物が届きます。年に4回(季刊)発行されている“ ICAO Journal ”という雑誌です。

本年分は全て刊行されましたが、手元に届いているのは3巻だけ、Facelift された本年最終号( Vol.62 No.4 )は未だ届いていません。

ICAO が発行している季刊誌ですから、内容は推して知るべしでありましょう。FSF: Flight Safety Foundation が発行している月刊誌“ AeroSafety World (旧 Aviation Safety World )”と共に、内容が濃くて、良い睡眠導入材教材であります。

さて、そろそろ本題に。

ICAO は、運航・管制・航法など航空全般にわたり、民間航空界においては極めて重要で権威ある組織です。

本邦も ICAO が定めた所謂 ICAO Convention を批准しています。ですから、ICAO Convention とその附属書に則ってルール策定や事故調査などが行われねばなりません。

残念ながら、本邦の事故調査においては、未だに ICAO Annex 13: 国際民間航空条約第13附属書に則っているとは言い難く、航空機事故が発生すると、お巡りさんがお出ましになって云々は、この愚ブログにお付き合いいただいている希少な方々にはお馴染みかと思います。

前回に引き続き、カナダのトロント、ピアソン国際空港で2005年8月に発生した、Air France の事故報告書からひとつご紹介します。

当該事故は、悪天候下、ピアソン国際空港に着陸した Air France 358 便( Airbus A340-313 )が、Short Final で Wind Shear に遭遇、PF はそれを回避すべく Power を入れて機を制御( 323 ft AGL で PF は Autopilot を Disengage、その2秒後に Autothrust も Disengage した;その直後、風が急に Tail にまわり機が沈んだため、PF は N1 42% から 82% になるまで Thrust をすすめている)しましたが、Threshold 通過段階で GS: Glide Slope よりも 40 ft 高く(それに対する PNF からの callout ( GS Deviation or Too High )も無かった)、それに伴い接地ものびました。

当該機が着陸に使用した滑走路は CYYZ Runway 24L で、滑走路長は2743m[幅61m]です。が、着陸の場合はこの全長を使える訳ではなく、On Glide Slope で接地帯に Touchdown したとして、そこから滑走路終端までの距離は2363mとなります。

Glide Slope よりも 40 feet 高い進入だったこと、気象条件が悪かった(接地前には視界が相当に悪くなった)ことなどから、当該機が接地した地点は、Runway 24L Threshold から約1150m過ぎた地点でした。主脚が接地したことで Spoiler が展開しましたが、その段階で、残された滑走路長は約1400mでした。


《参考》 Air France の OM: Operation Manual による CYYZ の必要着陸距離

Full Flap Landing - No Wind - VREF + 5
Autobrake SettingDryWet
Low2185 m2196 m
Medium1652 m1777 m

Full Flap Landing - 10-Knoot Tailwind - VREF + 5
Autobrake SettingDryWet
Low2644 m2657 m
Medium1999 m2150 m
※Wet とは、滑走路表面上の水幕が 3mm 未満

※当該機の着陸時、滑走路表面の水幕は 6 ~ 7 mm 程度あったと推測されており( contaminated runway の区分になる)、滑走路磁方位 237°に対する追風成分が 10 ~ 12 kt、横風成分が 16 ~ 19 kt あった

Contaminated Runway で Manual Braking の場合の必要着陸距離は↓
WindNo ReversersUsing Four Reversers
02670 m2403 m
5 kt tailwind3071 m2764 m
10 kt tailwind3471 m3124 m


接地がのびて、滑走路状態も激しい雨で Wet でしたから、このような状況下では Thrust Reverse を制動補助として用いると思われますが、当該機が Reverse Thrust に入ったのは接地( 2001:53 UTC )から13秒後( 2002:06 UTC )で、その段階での残滑走路長は約670m、指示大気速度 IAS はまだ 118 kt もありました。

「接地から Reverse Thrust が入るまで13秒もかかっている」との考えもありましょうが、私見としては、当該機の Cockpit Crew は置かれた立場で最善を尽くしたと思っています。

性急な Thrust Reverse への操作は得てして他の弊害を招く場合もあり、接地後、間髪を入れず Thrust Reverse へ入れる操作が技量的に優れているとは私は思いません。
※シカゴの Midway 空港での Southwest 機オーバーラン事故でも、Reverse Thrust が効き始めるまでには、接地からかなり時間が経ていますが、Crew は接地後、直ちに Reverse に入れようと Thrust Lever を操作していました。が、Thrust Lever が Reverse position に入らなかったのです。( Reverse Thrust は、Thrust IDLE で on ground の状態でないと引けない。引ける状態にないときに引こうとすると、インターロックがかかり、(Reverse) Thrust Lever が動かなくなる。)

報告書でも、接地後の Cockpit Crew の操作に関しては、判明した事実を記しているのみで、解析、結論、リスクと認定された事項の何れにも言及されていません。

報告書では、悪天候下での進入と Dicision Making (着陸か Go Around か)、着陸滑走距離の計算方法、 Situation Awareness など、悪天候下での運航・運航支援体制について議論がなされていますが、接地からオーバーランに至るまでの Cockpit Crew の操作については、論点にしていません。

[私見:このあたりに“航空先進国”であることが覗えます。当該機の Cockpit Crew に対して「なんで云々」との見方をしていません。操縦技量はそれはそれでとても大切なことです。が、ライセンスの有資格者が、充分な rest をとって許容される duty time で飛行しているのですから、個々人の問題ではないのです。悪天候下の運航に対して、適切な基準が OM: Operation Manual に記されているか、悪天候下の着陸に際し、リスク要因を考慮した必要着陸滑走路長の計算は妥当なもので欠けている要素はないのか、といったことを重要視して、同様の事故の再発防止を考えているのです。]

報告書では、空港設備、ことに滑走路延長上の所謂 Safety Zone についても言及しています。

オーバーランに備えて、適切な安全地帯を備えることは、ICAO でも基準を設け、Safety Zone 確保の重要性を訴えています。

ICAO では、滑走路の延長上に 240m×滑走路幅の倍 を RESA: Runway End Safety Area として設けるよう、ICAO Annex 14 に記しています。実際は、滑走路終端から60mの Stopway(本邦でいうところの過走帯と同一の定義ではない)も含めることになるので、滑走路終端から 300m×滑走路幅の倍 の RESA を勧告しているといえます。

CYYZ Runway 24L は ICAO の RESA を満たしていませんでした。

オーバーランの危険性と、そのリスクへの対応策の一つとして、Safety Zone が重要であることが報告書には言及されています。

“たら”“れば”はご法度ですが、CYYZ Runway 24L 終端の先に ICAO が定める RESA を満足する Safety Zone が確保されていれば、12名の重傷者も出さず、機体が炎上することも防げたのかもしれません。

全くの偶然なのかもしれません。が、炎上した当該機の残骸は、RESA の境界線に位置しています。

下の写真でオレンジ色の線で囲まれた C の領域が ICAO が推奨するところの RESA に相当します。


© Minister of Public Works and Government Services Canada 2007


ICAO の言うことが全て正しく、recommendation 類についても、必ずそうすべきだ、とは思いません。

が、民間航空の歴史と共に歩み、数々の事故、インシデントのデータを分析・研究を重ね、それらを論拠として導き出された奴らの説には、どこか唸らせされるものがあると感じるのは私の贔屓目でしょうか。
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手荷物は持たないで下さい

 “安全のしおり”にも、離陸前の Safety Demonstration でも、『緊急脱出時には手荷物を持たないで』と指示されている筈なのですが....。

そもそも、Evacuation (緊急脱出)とは、命を助ける正に“緊急”の手段であり、身の回りの物を持って急いで怪我せず逃げること、ではありません

今年の夏、沖縄那覇空港で中華航空機が Spot In 直後に Evacuation となり、お客様が全員脱出して間もなく、機体が炎に包まれた事故は記憶に新しいことでしょう。

あれが正しく Evacuation なのですが、あのとき、Slide を滑り降りるお客様は身体一つで脱出されていたか、は残念ながら記憶が曖昧です。

もしかして、年末恒例の「今年を振り返るニュース」で取り上げられることがあれば、もう一度、じっくり映像を観てみようと思っています。

己の身がそのような立場になったなら、本当にそのように行動できるのか、イメージ・トレーニングは怠らずに続けるつもりです。

 手荷物は持たないで下さい

 手荷物を持ってはいけません

これ、緊急脱出時の鉄則です。

昨日の投稿でも少し触れましたが、2005年8月にカナダはトロントのピアソン国際空港で発生した、Air France 358 便( Airbus A340-313 )の着陸後のオーバラン~炎上事故の事故調査報告書が先日公表されました。

報告書は、約140頁。異国語との格闘でありましたが、ざっと斜め読み?しました。(小生の「斜め読み」とは知っている単語を拾ってつなげる程度なので、内容把握に程遠いことは推して知るべし)

運航(操縦)、空港設備、気象、など、あの事故当時の状況が明らかになり、なるほど、と思うことが幾つもあるのですが、報告書本文の最後に書かれていた Safety Action - 本邦の報告書で言うところの“建議”に相当するのでしょうか - の中のひとつの項目も重要と思い、ここで取り上げた次第です。

 4.2.5 Carry-on Baggage

として、事故機から脱出した乗客の多くが手荷物を持って脱出したことを取り上げ、手荷物を持っての脱出が“安全”に対する著しいリスクであることを指摘しています。

「手荷物を持っての脱出は、迅速かつ整然とした脱出の妨げとなり、脱出スライドの破損を引き起こしたり、怪我の可能性増大につながる」

として、乗客への(緊急脱出時には手荷物を持たないことを明確に指示する)Safety Briefing を求めています。

下手な誤訳は誤解につながり、報告書の趣旨を損ねますので、当該部分の原文を以下に引用します。良いこと書いてありますよ。

4.2.5 Carry-on Baggage

During the emergency evacuation of AFR358, many passengers took their carry-on baggage with them. In view of the requirement to egress rapidly, this action presented a significant risk to safety. The consequences could include impeding an orderly and timely evacuation, damaging an evacuation slide, and increasing the potential for injury.

Although not required by regulation, Air France safety information cards used on AFR358 included a pictorial that informed the reader that taking carry-on baggage during an evacuation was prohibited. Additionally, in accordance with Air France emergency procedures, during the evacuation, the cabin crew directed passengers to leave their carry-on baggage on board the aircraft.

The effectiveness of these measures is limited, in that existing data suggest that less than half of passengers read safety information cards. Similarly, in the case of AFR358, directing passengers during the evacuation to leave their carry-on baggage behind was less than effective because about half the passengers surveyed indicated that they had attempted to bring their carry-on baggage with them.

Any measure that would assist in raising the passengers' awareness about the hazards of attempting to bring carry-on baggage with them during an emergency evacuation would serve to mitigate the risks. Research has shown that informing passengers during emergency (safety) briefings of the prohibition of evacuating with carry-on items during an emergency would complement existing measures designed to increase the efficiency and effectiveness of an emergency evacuation.

Therefore, the Board recommends that:
The Department of Transport require that passenger safety briefings include clear direction to leave all carry-on baggage behind during an evacuation.
A07-07

© Minister of Public Works and Government Services Canada 2007
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解毒中 ??

 毒神の毒に侵され、ただでさえ老朽化が進んでいた稚拙なオツムが大打撃を被り....。

何とか解毒剤で、解毒が進みつつあるものの、長期間のブランクを埋めるには、まだまだのようです。

音沙汰なしのこんな愚ブログでも、カウンタの数字は日々微増しており、飽きずに懲りずに訪れて下さっていた皆様には、大変感謝いたしております。と共に、新規投稿もせず、コメントにレスポンスもせず、大変失礼をいたしました。

この先、どうなることやら解りませんが、何とか、書けるときに、無理をせず、細々と続けてみる所存であります(今日現在は)。


もう今年も残すところ2週間、またまた今年もあっという間の一年でした。

投稿をさぼっている間にも色々な出来事がありましたね。

A380 は、初号機がシンガポール航空にデリバリされた一方で、B787 は頓挫、Dreaming であります。初号機を受領予定の青さんも、北京五輪はおろか、来年受領できれば恩の字、といったところでしょうか。

Boeing は、張子で Roll Out させた 787 フィーバーから矛先を変えようと、777 の 1000 機目が最終組み立て段階でデリバリ間近!を話題にしたり、
  737: 40 years strong
と、驚異的ロングセラー機 737 シリーズが 7000 を超えるオーダーを獲得していることなどと、懸命に努力しているようです。

777 と言えば、本邦の 777 (青さん赤さん)にも EFB: Electrical Flight Bag 搭載機がデリバリされてきており、777 乗員部の方々は“差し替え地獄”から解放か!? --- 残念ながらそうはなりますまい。
最新のチャート類が Cockpit 内の LCD に表示され、地上走行中など、チャート上に自機位置が表示され、Runway Incursion などの安全性向上に寄与するのは EFB の効能の one of them でして、やはり今のご時世、もっともありがたいのは、離陸時のエンジン出力設定に assumed temp. を利用できて、よりきめ細かく適切な離陸推力を使えることではないでしょうか。
( T/O Thrust を Required Field Length を満足できる値まで低くすることができる)
無駄な燃料を食わず、CO2 も出さず、さらにはエンジンにも優しいので、整備コスト面でもメリットがあることでしょう。
( T/O Thrust が低く抑えられるので、それにより、エンジンの Service Life の延長が可能となる)

Navigation に目をやると、本邦の空にも、R-NAV, RNP の時代到来となり、RNP: Required Navigation Performance ベースの RNAV Route (Enroute, SID, STAR) がお目見えしてきておりますねぇ。
(※これまでも RNAV Route は主要幹線で設定されていましたが、それは RNP based ではありませんでした)

海外に目をやると(最近は海外の比重が高い ... オツムがいかれているのに)、FAA では、Runway Incursion の定義を ICAO のそれと同様に変更(※従来の FAA における Runway Incursion とは、active runway に対する侵入のみが対象で、その他は "surface incident" として扱っていたが、新しい FAA の定義では、ICAO 同様、Active であろうとなかろうと、許可なく滑走路に侵入・滑走路を横断すると、それは Runway Incursion となる)しました。

同じく米国では、パイロット(厳密には“ commercial pilot ”)ライセンスの年齢制限を、60歳未満から65歳未満に、と FAA が rule making していた案が認められ、60歳を過ぎても飛び続けることができるようになりました(こちらも ICAO standard と同様、60歳を超えたパイロット同士で運航することは許されない;クルー編成は60歳未満の PIC でなされなければならない)。

横文字との格闘では、事故報告書もあります。

2006年8月27日、ケンタッキー州 Lexington での Comair 5191
 [ NTSB から本年7月26日に公表 ]
2005年12月8日、イリノイ州 Chicago Midway 空港での Southwest 1248
 [ NTSB から本年10月2日に公表 ]
2005年8月2日、カナダ・オンタリオ州 Tronto CYYZ での Air France 358
 [ TSB of Canada から本年12月12日に公表 ]

と、手元に三冊( CYYZ での Air France 358 A340-313 F-GLZQ はホカホカ)積んであります。

これらからも学ぶべき事が多いので、何れ、その断片でも紹介できればと思っているのですが、いかんせん、今の状況で叶うことやら....。
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