徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

ツインのカルテット !?

双発機の躍進は世の流れなのでしょうか。

青さんでは随分前から米州線には777を導入していましたが、赤さんも先日、LAX, ORD が777となり、既に導入済みの JFK, SFO と加え、週28往復が777での運航となりました。
午後の北太平洋上空では米州4都市からの赤さん777が夕陽を追いかけ西に向かいます。

西海岸からですと、日々設定される KZOA TDA Track で、Jet の向い風や悪天域を避けての戻りとなり、大圏ルートでも、あまり北にあがることなく、北上したとしても ANC の南あたりまでで、その後は、NOPAC Route の R580, A590 などに乗って南西に下りてくるルートになります。

西海岸からの大圏ルートとなるアリューシャン列島付近は、『アリューシャン低気圧』とか『低気圧の墓場』といった言葉があるように、冬場は悪天候に見舞われることが多く、あまりにもひどい時には、Jet Core を南に避けて、北緯35度近辺を、ひたすら西に向かう大周りを強いられることになります。

東海岸(含むシカゴ)からの戻りは、カナダ上空を北西に進み、アラスカは状況に応じて FAI (Fairbanks) 付近まで北上、その後は、お天気とも相談して NOPAC Route か、それよりも北側のロシア空域に設けられたルートをとり、カムチャッカ半島を横断、オホーツク海上空を南下して、北海道の紋別,旭川を経るルートで帰ってきます。

当然ながら、冬場の北極近くを通るので、機外は極寒であり、燃料凍結にも気を配らなければなりませんし、下界が悪天の場合には、ETOPS 運航における Enroute Alternate にも影響が出てくるので、気を遣うことだらけでありましょう。

同じ北の極寒でも、シベリア上空は、冬場は割と安定してくるので、米州よりも欧州の方が…。

本日着の JFK からの戻り、アラスカ州アンカレッジ付近から先、赤さんは NOPAC R220 で下りてきているようですが、青さんは、カムチャッカを横切りオホーツク海上空の ANIMO point から FUKUOKA FIR に入り、旭川~千歳~大子を経て成田に戻るルートでプランされているようです。

[青さん]
  GAYEL J95 STOMP J63 SYR YYB YYU NCA24 GABRO NCA24 GAL J122 OME ERNIK B240 PAKLI B337 ANIMO B337 AWE V7 CHE Y10 GOC R211 KASMI

[赤さん]
  GAYEL J95 STOMP J63 SYR 4630N 08000W 5400N 09000W URMUD NCA19 KITAV NCA19 GAL J512 ENM NAYLD R220 NUBDA R220 NANAC OTR10 ARIES

[あめりかんさん]
  GAYEL J95 STOMP J63 SYR TULEG YYB YYU NCA25 EBGUT NCA25 YVQ NCA24 GAL J122 OME R338 NATES R220 NANAC OTR10 ARIES ARIESN

[でるたさん]
  GAYEL J95 STOMP J63 SYR YCF YYB J490 YTS YYU NCA24 YVQ FAI J120 MCG NOSHO R220 NEONN R220 NIKLL R220 NOGAL R220 NUBDA R220 IXE SWAMP R211 COMET WHARFN

四社とも、機材はどれも 777 です。


おまけ
無事に着いて何よりでした。

Comment ( 5 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Twin・・・ (speedbird)
2009-11-02 21:09:11
ども~、PAX様ご無沙汰しております。
>四社とも、機材はどれも 777 です。
ですね~、今や時代は双発機の時代です。やっぱり経済性に優れてますからね。
そういえば先日の報道で赤字になって大騒動の○社について、
>いまだにB747を使う○社。旧式B747の運航は赤字拡大の要因!
てなのがありました。激しい怒りを通りこおして、あきらめの感情が出てきました。
B747が近代航空輸送の礎を築いたのは周知の事実。
そして機種変更をするにも地上設備の変更があるため相当の投資が必要。それらをふまえてB747が就航している訳なんですが・・・。わからない人には永遠にわかっていただけない(笑)。
B747に向かってこういう表現はなんだかな~、です。

でもこういうことを言ってる時点で”おやじ”なんでしょうか(爆)。

明日は冷えるようです、お体ご自愛下さい。
 
 
 
こんばんわ! (OHD)
2009-11-03 01:24:26
PAXさん!

ああ! Speedbirdさん お久しぶりです。

確かに 最近 NRTに行っても60%~70%は Twinですね。。。。

B4天国だった NRT 今じゃ B4を見ることも少なくなってきました。。。

青さんの冬スケ すでに2機で回して 1機は チャーター&スタンバイにしているようですね。。
3機しか残ってないんですね。。。

寂しい限りです。
 
 
 
進化し続ける 747 (PAX)
2009-11-03 18:47:31
Speedbirdさん、OHDさん:

こんばんは。
冷えましたねぇ。身体の芯から暖めたいところですが、PEが間近なので自粛モードです。

> B747に向かってこういう表現はなんだかな~、です。
> でもこういうことを言ってる時点で”おやじ”なんでしょうか(爆)。

小生、最近は“おやじ”ではなく“ジジイ”です。

> 3機しか残ってないんですね。。。
> 寂しい限りです。

えっ!そうだったんですか? 最近、ますますそのあたりの事情に疎くなっているので、全然知りませんでした。
そりゃぁ、乗員部も大変なことでしょうね。

このところ、某陰具さんでは、Dream から目を遠ざけているのか、747-8 の宣伝を多めに打っているようです。

747、-400, -8 と確実に進化し続けていますよね。
737と同様、長きにわたってロングセラーとなると思っているのですがね。

以前、Picorinoさんがコメントして下さったと記憶しているのですが、Lufthansa が -8 を大量発注しているところに、ドイツの堅実さとか質実剛健といったものを私も強く感じています。
 
 
 
ダブルスタンダード (Picorino)
2009-11-05 10:33:01
PAX様お久しぶりです。お元気のようでなによりです。

ところで、「双発が経済的」について、横から一言。

離陸時のエンジン故障において求められる要件が、双発とそれ以上で異なるということは一般にはあまり知られていません。そこで「経済性」という言葉が大手を振って歩いているようです。
エンジン一発停止で要求されている上昇勾配が、双発では四発より小さいですね。これはダブルスタンダードです。

それに、出発飛行場が離陸はできるが着陸できない気象状態で出発するときとか、大洋越えとかシベリア越えなどで
エンジンが一発故障したときの心細さ、凄いでしょうね。
残りが一発ということと、まだ三発あることの違いは大きいです(もちろん、確率論はわかっていても)。

でも、それをわからない人には永遠にわかっていただけない。
 
 
 
激しく同意! (PAX)
2009-11-05 20:45:20
Picorino さん:
ご無沙汰いたしております。
お説、ご尤もで激しく同意いたします。

欧州や北米大陸内で双発飛ばすのと、Long Haulに双発投入するのとでは訳が違うと思っています。
物事すべてそうですが、単一の側面ではなく、総合的に見なければなりません。…と、思います。

ツインであるだけでもプレッシャーなのに、Max Payload で Full rate, Full Length でのプレッシャーたるや凄いことでしょう。
技術の進歩は多くの恩恵をもたらしてます。素晴らしいです。でも、100% rely on は危険だと思っています。
最新技術を如何に活かすかも知恵次第....といったところでしょうか。
 
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