徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

ダイヤのお話

 公共交通機関は時刻表どおりに運航されることを期待して、ちょっとの遅れでも気になったり、話題になったりするのは国民性なのでしょうか。

航空機(国内線)はまだ利用者の目が寛容な方ですが、ビジネスで利用するお客様は遅延が20~30分ともなると気になるようです。

もともと航空ダイヤは偏西風という季節要因を受けることから、冬ダイヤ・夏ダイヤとそれらの間の移行期間というように、年に4回程度は見直しが入ります。
主として所要時間を季節により変更する訳ですが、中には一日の間でも時間帯によって空港・航空路の混雑を織り込んで所要時間を調整している航空会社・路線もあります。

航空会社は“定時出発率”にこだわります。このポイントが几帳面な我が国の国民性にマッチしているのでしょうね。
経営者は“定時性”とか“定時出発率”で競合他社に負けるな、と現場に檄を飛ばします(プレッシャーを与える)。

国内線はその殆どが飛行時間が短いですから、一機が日に日本国内を朝から夜まで飛び回ります。朝一番の便は定刻に出たとしても、ダイヤ設定にゆとりが無いと遅れがどんどん蓄積し、ひどいときには昼頃には既に定刻に出発することが不可能な事態に陥ります。
が、経営や営業サイドからの“定時性”“定時出発”は運航の現場に『タイム・プレッシャー』となって押し付けられていますから、現場は遅れを挽回すべく日常的にギリギリの運航を強いられます。これは間違いなく運航の安全を脅かす一つの要因となります。

JR西日本では「スピード競争」から退いて「ゆとりダイヤ」を打ち出したようですね。もっと早く気付いていれば未曾有の大惨事は避けられたのではと残念でなりません。が、それを教訓とした姿勢は評価してもよいのではないでしょうか。

年間に相当数のフライトを経験していると、路線ごとにおおよそ適当と思われる飛行時間とブロック・タイムが解かってきます。
隔月・毎月、時刻表を眺め、シップパターン(一つの機材が一日どのように飛び回るのか)を追っていると、「どう考えたってこの時間には着かないでしょう」と思われるものが幾つか見つけることができます。

勿論、各航空会社は自社の全ての運航便に対して運航実績値を持っています。

それらの貴重な蓄積がダイヤ設定に活かされているか、というと甚だ疑問でなりません。

今回の4月のダイヤ編成にあたっても、考慮されたのは“(搭乗率に基づく)収益性”とか“競合他社の動向”であり、所要時間の見直しまでなされたかどうか....。

時刻表上の所要時間は短いけれど、出発時刻を守れないこともしばしばで、滅多に定刻に着いたためしのない●社。
時刻表上の所要時間は長く、その所要時間も便の出発時間帯によりバラバラで覚えるのも一苦労だけれど、ほとんどの便がその時刻表通りに運航される○社。

あなたなら●と○のどちらを選びますか?


競合意識し4月ダイヤ編成 航空3社、国交省に申請 (共同通信) - goo ニュース
 日本航空グループ、全日本空輸、スカイマークエアラインズの航空3社は30日、国土交通省に4月の国内線ダイヤなどをそれぞれ申請した。スカイマークエアラインズが羽田-徳島線などから撤退し羽田-札幌線を開設するのに伴い、日航が徳島線を増便、全日空は札幌線で増便するとともに新割引運賃を導入、競合他社を強く意識したダイヤ改正となった。

日航は現行1日4往復の羽田-徳島線を6往復に増便し、撤退するスカイマーク分の需要を取り込む。半面、競争が激化する羽田-札幌線は2往復減便。採算悪化の羽田-富山線は廃止し、収益重視のダイヤに組み替える。羽田と高松、高知、宮崎を結ぶ各路線は1日1便ずつ増やし利便性を高める。

2006年 1月30日 (月) 20:47

JR西のダイヤ改正、脱線事故受け所要時間にゆとり (朝日新聞) - goo ニュース
 JR西日本は30日、3月18日から改定する京阪神地区の主要路線(アーバンネットワーク)のダイヤを発表した。昨年4月に起きたJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、余裕のないダイヤ編成が危険な運転につながりかねないと批判を受けたため、主要線区の所要時間を延ばしてゆとりをもたせている。これに伴い、同ネットワークの運転本数は1日約140本減り、輸送量も約1%減となる。ダイヤの全面的な「マイナス改定」は87年の同社発足後初めて。

 同社は日常的に遅れが目立つ路線を中心に、停車時間や駅間の運転時間を見直した。

 ラッシュ時に平均30秒~1分程度の遅れが出ていた京都、神戸線(東海道線)の新快速の平均所要時間は、三ノ宮―大阪間がラッシュ時に1分29秒増の23分48秒、「19分台」が売り物だった昼間も1分遅くなり20分50秒となる。京都―大阪間もラッシュ時29分41秒、昼間28分20秒と、それぞれ1分前後延びる。最高時速130キロは変更しない。

 宝塚線は、運転を再開した昨年6月19日から、先行して快速の所要時間を見直していたが、宝塚―尼崎間の快速の所要時間はさらに20秒程度増える。ほかの路線も1~3分程度延ばす。

 宝塚、神戸、東西の各線が乗り入れる尼崎駅(兵庫県尼崎市)の乗り換え時間も5~40秒増やした。

2006年 1月31日 (火) 01:23
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amazon.com からお届けもの

 2006年も間もなく12分の1が経過しようとしています。

年が明けて、amazon.com をプラプラしていて何冊か発注、相も変わらず衝動買いです、していたのですが、そろそろ届き始めました。

昨年さぼったので、FAR/AIM は新調しなければと思い、クリック。他にも何冊か芋づる式にクリック・クリック・クリック。敵の作戦にまんまとひっかかってしまいました。

きょうの外為相場を見ると、USDのTTSが118.14円です。
この程度だと、amazon.co.jp で買っても大差無いかなぁ....。

FAR/AIM 2006 が $10.85、Instrument Procedures Handbook が $19.77。
amazon.co.jp ではそれぞれ 1,630-(税込)と 3,061-(税込)ですから、換算レートは1ドル150円以上ではあるのですが、US からの場合 Shipping & Handling がかかりますから、それも考慮に入れなければなりません。
今回のそれは、$10.85 ですから、2冊で考えると合計 $43.10 (約5100円)になります。
方や amazon.co.jp は1500円以上送料無料ですから、2冊合計で約4700円 .... な~んだ、逆転されているではないですか。

でも他にも珍しい(楽しそうな)ものを買っているので良しとしましょう。

手にした「Instrument Procedures Handbook : FAA-H-8261-1 (FAA Handbook series)」ですが、IFR: Instrument Flight Rule (計器飛行方式)について、簡素にまとまっていて reference として役立ちそうです。中はカラフルな図が多く解かりやすいし....これなら英語力不足を補ってくれそうです。

暫し枕元に積まれることでしょう。

FAR/AIM 2006 (Far/Aim)

Federal Aviation Administration

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Instrument Procedures Handbook 2004: FAA-H-8261-1 (Faa Handbook Series)

Federal Aviation Administration

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やっぱりね、でも時間がかかりすぎ

 トラブル続きのボンバルディアですが、一部ではあるにせよ、やっと原因らしきものが見えてきました。

引用記事によると、全日空とボンバルディア社が共同プロジェクトチームを発足させたのは昨年の春のことらしいですね。
そんなに早くプロジェクトチームを発足させ、原因調査を始めていながら、油圧配管の接合不良からエア混入との“製造不良”を認めたのが、今年のこととは時間がかかりすぎてはいませんか?

今回のボンバルディア社の発表で、ある種のトラブルについてはその原因との因果関係が説明つきますが、Q400では他にも電気系統や与圧系統に爆弾を抱えていますので未だ安心とは言えません。

むしろ、「他の原因究明もこんなに悠長にやられるのか」と不安がつのります。

どうもボンバルディア社の認めた“製造不良”とは、その特定の機材に限定してるようにとれなくもないのですが、油圧配管接合部からの空気混入であれば、接合不良の程度・不良箇所の数に個体差があり、トラブルとして表れるまでに飛行サイクルのばらつきがある、悪い言葉ですが解り易く例えるなら導入した機体にあたりはずれがある、とも言えます。
DHC-8 Q400 SAS Commuter
これでは、Q400を運航している他の航空会社も穏やかではないでしょう。

ボンバルディア社は、どのような原因で接合不良が発生したのか、それはいつ頃からで、それに該当する機体製造番号はどれなのか、緊急回避的措置としてどのような点検を何サイクルを目処に実施すればよいのか、等など、お客様である航空会社に早急に示すべきでしょう。

ボンバルディアでは、製造ラインにおける接合不良が発生し得る問題を既に解決済みなのでしょうか。
部品サプライアも含め、製造ラインの品質管理( QC: Quority Control )やモニタリングに問題は無いのでしょうね。
完成検査体制に不備は無いでしょうね。これでもか、と言える Check Flight を行っているのでしょうね。

しっかり頼みますよ、きょう、いまこの時刻にもQ400は世界のどこかを飛んでいるのですから。

なおDHC-8( Dash 8 )には、40席クラスのQ100,Q200,50席クラスのQ300,70席クラスのQ400と大きく四つのシリーズがあります。
引用記事に“同じタイプの機体は世界で約八百機が運航”とありますが、これは4種類の Dash 8 全ての機体数でしょう。

引用記事の書き方だと、そうやらQ400に限った問題では無さそうにも思えます。

だとすると結構大問題ですよ。

それにしても、全日空さんもボンバルディア・エアロスペースさんも日々お忙しいのは解りますが、ちと時間がかかりすぎではありませんか。

時間をかける 多面的で徹底した完璧な調査、ですよ(少なくとも私はそう思います)。


全日空小型機 油圧系統に製造ミス (産経新聞) - goo ニュース
車輪格納トラブル 接合部から空気混入

 全日空の小型旅客機ボンバルディアDHC8-Q400(最大七十四席)が昨年、車輪が格納できなくなり出発空港に引き返すトラブルを繰り返し起こしたのは、脚を動かすための油圧系統に製造段階でのミスがあり、空気の混入が原因だったことが二十八日、分かった。同じタイプの機体は世界で約八百機が運航、または運航予定で各国の航空会社に影響を与えそうだ。

 トラブルを繰り返したのは全日空に納入された第一号機。同社とボンバルディア社(カナダ)が合同で設置したプロジェクトチームが調査していた。

 他の同型機にも電気系統などが原因のトラブルが多く、今後、プロジェクトチームがさらに調べ、原因究明を図る方針。

 問題の第一号機は昨年二月(大阪-松山)に主脚が、同年十月(大阪-高知)にはすべての車輪が、それぞれ出発直後に格納できなくなり、大阪空港に引き返した。いずれも油圧系統に混入した空気の影響で、油圧ポンプが故障したことが原因だった。

 昨年春に発足したプロジェクトチームが十一月、油圧系統の配管から油を抜いて調べたところ、配管の接合部約二十カ所のすき間から空気が入る状態になっているのが見つかった。

 ボンバルディア社は、このうち一カ所をカナダの本社に持ち帰って分析。今年に入って製造段階のミスだと分かった。

 全日空は「今後のローカル路線の主力になる機種であり、きちんと調べてトラブルをなくしたい」と話している。

2006年 1月28日 (土) 16:16
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NTSBからの一通のメール

 28日深夜、NTSB: National Transportation Safety Board (米国の国家運輸安全委員会)から一通のメールが届いていました。

タイトルは、"NTSB URGES FAA TO PROHIBIT AIRLINES FROM USING THRUST REVERSER CREDIT IN DETERMINING RUNWAY STOPPING DISTANCES"
現地時間の1月27日に発表された Press Release です。

サウスウエスト1248便が、昨年12月8日19時15分頃(現地時間)、雪降るシカゴのミッドウェー空港でオーバーラン事故に遭遇したことは、まだ記憶に新しいことでしょう。

当該事故については、当ブログでも、『 シカゴ ミッドウェー空港でサウスウエスト航空機がオーバーラン 』と『 シカゴ ミッドウェー空港オーバーラン事故続報 』の2回にわたり取り上げましたし、ブログ Cassiopeia Sweet Days の『 サウスウエスト航空創立以来の悪夢? 』と、ブログ 五月原清隆のブログハラスメント の『 [航空ニュース]サウスウェスト航空がシカゴ・ミッドウェイ空港でオーバーラン 』からトラックバックもいただきました。

この事故について調査していた NTSB が、上記したような勧告 - 着陸滑走路長の計算においてエンジンの逆噴射使用(これにより制動効果が若干向上する)を前提とすることを禁止すべき - を FAA: Federal Aviation Administration (米国連邦航空局)に対して行いました。

この緊急勧告の背景にあるのは、サウスウエスト1248便の事故調査です。

それによると、Southwest Airlines 1248 (Boeing 737-7H4 N471WN) の運航乗務員は、Chicago Midway 空港への進入に際し、OPC: On-board laptop Performance Computer により、当時の気象状況・滑走路状態に基づいた必用着陸滑走路長の計算を行いました。
その結果は、滑走路状態が "WET-FAIR" での停止後の残滑走路長が 560 feet で、"WET-POOR" でのそれは 30 feet というものでした。が、いずれも滑走路内で完全停止できると算出したわけです。

この計算の前提として、エンジンの Thrust Reverser (日本で一般的に用いられている言葉だと逆噴射;正しい訳ではないのですが…)が接地とともに deploy (Thrust Reverser が展開)することになっています。

ところが、FDR: Flight Data Recorder の解析によると、Thrust Reverser が Deploy したのは、接地後18秒後で、その時点での滑走路の残りは約 1000 feet しか無かった、とのことです。

FAA では、ディスパッチ(出発前に運航管理者とブリーフィングを行い飛行計画を吟味し機長・運航管理者の双方が当該飛行計画に同意する)における必用着陸滑走路長の計算に Thrust Reverser の使用を認めていません。
しかしながら、巡航中に行う必用着陸滑走路長の計算においては、機種限定で Thrust Reverser の使用を認めているのです。例えば、Boeing 737 の場合 -700 series はOKですが -300 series はNGです。

1248便においても、Thrust Reverser を使用せずに必用着陸滑走路長を計算した場合、OPC がはじき出した値は Chicago Midway Runway 31C への着陸は“不可”というものでした。

NTSB では、『結果的に Thrust Reverser の Deploy が遅れたというひとつの事象が不安全要素を招き事故に至った』と述べています。

勧告では、全ての滑走路において Thrust Reverser をあてにした着陸滑走路長計算を禁止していますが、実際それが影響するのは、滑走路状態が悪い場合であろうとも述べています。

調査過程でのこのような分析により、米国連邦航空局に対して『エンジンのリーバース・スラストを見込んだ着陸滑走路長の計算を禁止する』という緊急の勧告を行ったのです。
Therefore, the Board is recommending that the FAA:

Immediately prohibit all 14 Code of Federal Regulations Part 121 operators from using the reverse thrust credit in landing performance calculations. (A-06-16) (Urgent)
勧告書の原文を読んでみたいという方( PDF で公開されています)、こちら→ NTSB Safety Recommendation (A-06-16) です。
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相変わらずお粗末!

 またオヤジさんがご登場です。事故調に恨みがあるわけでもないし、目の敵にしているわけでも無いのですが、相変わらずお粗末で内容に乏しいですなぁ。情けなくなります。

それもこれも全て

航空機事故調査委員会が国土交通省航空局の“内部部局”

だからであり、米国 NTSB: National Transportation Safety Board のように FAA: Federal Aviation Administration とは一線を画す組織体系になっていないからなのです。

“内部部局”に位置付けられている組織の面々が、その上部組織を批判したり、上部組織からの通達や方向性に背くようなことを、歯に衣着せぬ表現で言えるほど、この国はオープンではないし、また国民性からしても、それを現状の組織体系のまま求めるのは無理なのかもしれません。

本日発表された重大インシデント調査報告書および事故調査報告書共に、これから一語一語じっくりと読ませていただきますが、失礼ではありますが今回に関しては(も?)過度の期待はいたしておりません。

“インシデントで初めて、再発防止に向けた建議を出した”とありますが、

5 建 議

 滑走路や誘導路の運用制限に係る情報(閉鎖情報)は飛行場運用の根幹をなすものであり、管制機関はその情報を常時的確に把握しておく必要がある。現状では、管制機関は公示されている航空情報を独自にかつ人力により収集し、業務に就く前のブリーフィングで管制官全員に周知を図っている。人を介しての情報の収集、周知、通知には限界があることに留意し、滑走路運用制限等に係る有効な航空情報をデータ処理装置を介して管制室内の表示装置に自動表示するシステムの整備について検討する必要がある。

で満足しますか?現場の皆さん。
滑稽でしょ。Human Factor や Fail-Safe、Risk Management に関しての突っ込んだ調査や研究が全く無い。

一方の事故調査報告書も相変わらずで、背表紙に書かれた

本報告書の調査は、エス・ジー・シー佐賀航空株式会社所属JA44RH他3件の航空事故に関し、航空・鉄道事故調査委員会設置法及び国際民間航空条約第13附属書に従い、航空・鉄道事故調査委員会により、航空事故の原因を究明し、事故の防止に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない


は、航空機所有者名・登録番号・その他の件数の部分だけを置き換えれば良いようなテンプレートになっているだけなのでしょう。

ICAO Annex 13 をちゃんと読んだことあるのかねぇ。

せめて、その件だけでも、“そもそも事故調査とは何たるか”を自問自答する意味でも、手書きで書いてみなさい。


日航機乱気流事故は「不適切な操縦」 事故調報告 (朝日新聞) - goo ニュース
 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は27日、日本航空機の02年10月の乱気流事故など航空事故4件、事故につながりかねない航空重大インシデント2件の調査報告書を公表した。日航の事故は機長の不適切な操縦が被害を拡大したと判断。羽田空港の管制官が閉鎖中の滑走路に着陸を指示した件ではインシデントで初めて、再発防止に向けた建議を出した。

 日航の事故は、福岡発羽田行きが静岡県浜松市上空で乱気流に巻き込まれて乱高下し、乗客と客室乗務員計4人が重傷、29人が軽傷を負った。

 調査委は、事故の直接の原因は乱気流で、予測は難しかったとした。しかし、当時、乱気流の影響で速度が上がる中、機長が操縦桿(かん)を押しながら自動操縦装置を解除するなどしたため、機首の上下動が増幅された可能性が高いと判断した。同機は空気抵抗が少ない高い高度を飛行しており、日航は、こうした操作は機体のバランスを大きく失うとして禁じていた。

 一方、けがをした乗客の大半はシートベルトを締めておらず、調査委は「シートベルトをしていれば被害は防げた」と指摘した。

 昨年4月の羽田空港の管制官によるトラブルは、工事で滑走路が閉鎖されるとの情報を管制官が定められた手法で入手せずに業務に就いたことが原因と断定。建議は、重要な情報を管制室内に自動表示するシステムの検討を国交省に求めた。また、国際民間航空機関が再発防止策として提唱している管制室内音声記録装置の整備も求めた。

 また04年12月、エス・ジー・シー佐賀航空の小型ヘリコプターが佐賀県の有明海に墜落し、乗員3人が死亡した事故は、闇夜で地上の目印もない中、針路を変えようと急旋回したため、機長が上下左右の感覚を失う「空間識失調」に陥り、機体を制御できなくなったと断定した。

2006年 1月27日 (金) 13:16
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JAL1922/15JAN ATB 続・続報

 昨今、トラブルメーカーとしてボンバルディアと共に Cockpit Crew うけがよろしくない PW4000 シリーズですが、先日(1月15日)の沖縄那覇発羽田行 JAL1922 便がATB(空中引き返し)した件の補足です。

機体は、JA771J (Boeing777-246) だったようです。
当該機材のエンジンは PW4077 です。
JA771 の導入は2003年12月以前ですから、当該機のエンジンは PW4000 のタービン・ブレード硫化腐食問題の対象ではあるのですが、当該エンジンは1月10日にリ・エンジンされているようです。

ATBの状況ですが、那覇の Runway 36 から離陸し( Rwy 36 からの離陸は嘉手納基地の進入経路の下をくぐるため、離陸後 1500ft の restriction がつくあまり気分が良くないもの)、上昇中、 5000ft 付近で EICAS: Engine Indication and Crew Alert System 画面に No.2 Engine Oil Quantity Low を示すメッセージが出ました(この時点では、Engine Oil はわずかに(規定量の1/4程度)残量があった)。
その後、8000ft で一旦 level off (水平飛行)した時点で、Engine Oil 残量はゼロとなり、EICAS の "ENG OIL PRESS R" message により、右エンジン( No.2 Engine )の油圧低下が示されました。

その後、当該事象のチェックリストを実施、No.2 Engine を Shutdown し那覇空港に戻った次第です。

*オイルフィルター配管継ぎ目のOリングが破断していた

ことは既に JAL1992/15JAN OKAHND ATB 続報 で述べたとおりですが、新たな事実として、

*当該箇所は3本のボルトで固定されているのだが、そのうちの2本が緩んでいた

*当該エンジンは1月10日に取り付けが行なわれ、取り付け後の運転サイクルは12サイクルであった

ことが判りました。

どうも、今回のOリング破断は Pratt & Whitney 社が認めた硫化腐食問題とは別のようです。

それにしても、ここ最近の PW4000 のトラブル発生頻度は極めて高いと言わざるを得ません。“硫化腐食問題”でタービンブレードを交換、して安心できる状況では無いように思えます。

点検・整備のマニュアルに不適切な部分があるのかもしれません。そのような要素も全て含め、徹底した調査・検証をお願いしたいですね。

エンジンの信頼性が格段に向上したことは疑う余地がありません。

が、いくら高信頼性のエンジンを搭載していても、双発機である限り、片肺になった時点で即 Emergency であるということに変わりはありません。
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微妙な高度で揺れに遭遇したのが残念です

 お怪我をされた客室乗務員の方にお見舞いを申し上げます。

Cockpit からは“全員着席”の指示は出ていなかったのでしょうか。

900m( 3000ft )とは微妙な高度でしたね。
当該便の混み具合や機内の状況が解からないので、何とも言えませんが、一般的には着席していておかしくない高度であり、STAR または Radar Vector されて降下して、進入体勢に入らんとするくらいの高度です。

Cockpit サイドからすれば、天候が良くても、10000ft 過ぎたら Cabin Crew も座って欲しいところでしょうが、サービスの進み具合やお客様のベルト装着状況の確認などで、実際難しいことも理解できます。
勿論、揺れが予想される場合には、出発前のブリーフィング時にその旨の注意喚起がありますし、上空でも Cabin Interphone を用いて、Crew 間のコミュニケーションをまめに行い、早目のベルト点灯、全員着席となります。

難しいのは、そこそこ天候が良く、悪天予報も出ていなくて、enroute もスムーズに来た場合です。
経験(悪い意味では“慣れ”)に基づいて、どうしても着席が遅れ気味になってしまうのですよね。
加えて、大人しいPICだったりすると....。

“後部ギャレー”とのことですから、お怪我をされたCAの方はサービス・カートの収納など、後片付けも最終段階だったのだと思います。

「たら・れば」は無意味ですが、もう少し早くサービスが終了して片付けも終えて着席していれば、怪我を防げたかもしれません。

CAT(晴天乱気流)だったのか、雲に入って揺れたのかも定かでありませんが、“突然の揺れ”と記事にはかいてありますから、CATだった可能性が高いですね。

私見ですが、3000ft ならば座っていてショルダー・ハーネスまでしていて欲しかったです。

お怪我をされたCAの方の一日も早い快復を願っております。


全日空機で客室乗務員骨折 着陸直前に揺れ、転倒 (共同通信) - goo ニュース
 松山空港に着陸するため降下中だった羽田発の全日空ボーイング767(乗客279人、乗員8人)で22日、突然の揺れのため客室乗務員の女性(25)が転倒し骨折していたことが23日、分かった。

ほかの乗客や乗員にけがはなかった。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は同日、航空事故として2人を担当調査官に指名した。

全日空によると、同機は着陸約5分前の22日午後1時54分ごろ、高度約900メートルで突然、縦横に大きく揺れ、機内後部のギャレー(調理室)にいた客室乗務員の女性2人が折り重なるように転倒した。

このうち1人が腰を強く打っており、23日に病院で診察を受け「腰椎(ようつい)の一部を骨折しており、1週間程度の安静が必要」と診断された。

2006年 1月23日 (月) 22:06
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どうした DHC-8 Q400

 “同社が原因を調べている”というフレーズを何度聞かされていることか。

Bombardier Aerospace (ボンバルディア・エアロスペース)社は問題を把握し適切な対応をしているのでしょうか。
日本エアコミューターもエアーセントラルも、ちゃんと航空機製造元に状況を報告しているのでしょうね。

DHC-8: De Havilland Canada Dash 8 は、もともとカナダのデハビランド・カナダ社が開発した機体です。DHC社(化粧品ではありませんよ)は、ボーイング社の子会社でしたが、1992年に Bombardier Aerospace 社が買収、低騒音型の新しいエンジンを搭載してQシリーズ(Qは Quiet の頭文字)として生産を続けています。

Bombardier Aerospace 社にしてみれば、機体構造設計は我社が行ったものでない、と思っているのかも知れませんが、それは無責任と言うもの。航空機を生産・デリバーしているメーカとして恥ずかしくない姿勢をとっていただきたいですね。

航空会社にしてみれば、航空機を導入し運航するには相当の費用負担を要し、そう簡単にコロコロと機種変更はできない事情はありますが、こう頻繁にトラブルが発生し、その点検整備に“想定外”のリソースを食われるようであれば、Q400に見切りをつけて、SAAB や Fokker に乗り換えることを考えてもよいのではないでしょうか。


ボンバルディア機、また車輪トラブル…空港に引き返す (読売新聞) - goo ニュース
 22日午前11時35分ごろ、大阪(伊丹)空港を離陸直後の松山行きエアーセントラルのANA1633便(ボンバルディアDHC8―402型機、乗客・乗員57人)で、3つあるすべての車輪が格納できず、同便は大阪空港に引き返し、約15分後に着陸した。

 乗客にけがはなく、約1時間後に別の機体で松山に向かった。同社が原因を調べている。

 カナダ・ボンバルディア社製の同型機では、昨年6月に潤滑油が霧状に噴き出して機内に充満する事故が起きたのをはじめ、車輪や計器などの不具合が頻発しており、今月19日にも、大阪発松本行き日本エアコミューター機が離陸後、車輪を格納した際に消えるはずのランプが点灯したままになる計器異常が発生したばかり。

2006年 1月22日 (日) 13:38
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続・雪です

 結構降っています。雪に弱い東京を露呈しつつあるかもしれません。

こんな日に限って野暮用があって出掛けていたのですが、流石に交通量も少なくノロノロと安全運転[ちゃんとスタッドレス・タイヤ履いてますよ]していても煽ってくる後続車もありませんでした。

羽田の METAR でも気温1℃ですが、車の外気温計の値は0℃を表示し、路面凍結警告灯が点灯しどおしでした(タイトル画像)。

羽田の現在天気もずっと SN (雪)。VIS (卓越視程)も一時的に800mまで下がり、Ceiling (雲低高度)も400フィートでは、CAT I を持っていないフレッシュ機長さんには厳しい気象条件ですね。

RJTT 210700Z 33011KT 1000 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN FEW004 BKN006 BKN008 01/00 Q1009
RJTT 210647Z 33011KT 1700 -SN FEW004 BKN006 BKN009 01/00 Q1009 RMK 1ST004 5ST006 7ST009 A2981
RJTT 210641Z 33012KT 2000 -SN FEW004 BKN006 BKN009 01/00 Q1009 RMK 1ST004 5ST006 7ST009 A2981
RJTT 210630Z 33012KT 2300 -SN FEW004 SCT006 BKN009 01/00 Q1009 RMK 1ST004 3ST006 7ST009 A2981
RJTT 210614Z 33011KT 2000 -SN SCT005 BKN009 01/00 Q1009 RMK 3ST005 7ST009 A2981
RJTT 210600Z 34014KT 1700 -SN FEW004 SCT006 BKN009 01/01 Q1009 RMK 1ST004 3ST006 7ST009 A2980
RJTT 210545Z 35013KT 1800 -SN FEW004 SCT006 BKN009 01/01 Q1009 RMK 1ST004 3ST006 7ST009 A2980
RJTT 210530Z 35013KT 2000 -SN FEW004 BKN008 BKN012 01/01 Q1009 RMK 1ST004 5ST008 7ST012 A2980
RJTT 210500Z 34013KT 2300 -SN FEW004 SCT006 BKN009 01/01 Q1009 RMK 1ST004 3ST006 7ST009 A2981
RJTT 210450Z 34012KT 3000 -SN FEW005 SCT007 BKN010 01/01 Q1010 RMK 1ST005 4ST007 7SC010 A2983
RJTT 210440Z 35013KT 2400 -SN FEW004 BKN007 BKN010 01/01 Q1010 RMK 1ST004 5ST007 7SC010 A2983
RJTT 210430Z 35013KT 1800 -SN FEW004 BKN007 BKN012 01/01 Q1010 RMK 1ST004 5ST007 7SC012 A2983
RJTT 210420Z 35014KT 2000 -SN FEW004 SCT007 BKN008 01/00 Q1010 RMK 1ST004 3ST007 7ST008 A2984
RJTT 210413Z 35015KT 1800 -SN FEW003 BKN007 BKN010 01/01 Q1010 RMK 1ST003 5ST007 7SC010 A2984 MOD TURB 11000FT 10NM S HANEDA BY B737 AT 0400
RJTT 210400Z 35013KT 1600 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN FEW003 SCT005 BKN010 01/01 Q1010
RJTT 210349Z 35013KT 1600 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN FEW003 BKN005 BKN010 02/01 Q1010 RMK 1ST003 5ST005 7SC010 A2985
RJTT 210330Z 34013KT 1400 R34L/P1800N R22/1800N R34R/P1800N -SN FEW003 BKN005 BKN015 01/01 Q1011
RJTT 210322Z 35013KT 1200 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN FEW003 BKN005 BKN015 01/01 Q1011 RMK 1ST003 5ST005 7SC015 A2987
RJTT 210318Z 35013KT 1400 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN FEW003 BKN005 BKN015 01/01 Q1011 RMK 1ST003 5ST005 7SC015 A2987
RJTT 210300Z 35013KT 1600 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN FEW003 BKN005 BKN008 01/01 Q1012
RJTT 210230Z 36014KT 1400 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN FEW004 BKN006 01/01 Q1012
RJTT 210222Z 36014KT 1200 R34L/P1800N R22/1800U R34R/P1800D SN FEW004 BKN006 01/01 Q1013 RMK 2ST004 7ST006 A2992
RJTT 210215Z 36014KT 0800 R34L/P1800N R22/1800D R34R/P1800N SN FEW004 BKN006 01/01 Q1013 RMK 2ST004 7ST006 A2992 P/FR
RJTT 210211Z 36013KT 1000 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN BR SCT004 BKN006 01/01 Q1013 RMK 3ST004 7ST006 A2992 P/FR
RJTT 210208Z 36013KT 1200 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN BR SCT004 BKN006 01/01 Q1013 RMK 3ST004 7ST006 A2992 P/FR
RJTT 210200Z 35012KT 1500 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN BR SCT004 BKN006 01/01 Q1013
RJTT 210130Z 35013KT 1500 R34L/P1800N R22/1800D R34R/P1800N -SN BR SCT004 BKN006 01/01 Q1014
RJTT 210116Z 36014KT 1200 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN BR SCT004 BKN007 01/01 Q1015 RMK 3ST004 7ST007 A2997
RJTT 210100Z 36014KT 1400 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN BR FEW004 BKN007 01/01 Q1015
RJTT 210030Z 01014KT 1600 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN BR FEW004 BKN006 01/01 Q1015 RMK 2ST004 7ST006 A2999 MOD TURB BLW 15000FT WESTN HOLD PATERN BY A306 AT 0011
RJTT 210011Z 36014KT 1500 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN BR FEW004 BKN006 01/01 Q1015 RMK 2ST004 7ST006 A2999 MOD TURB 19000FT 5NM SW WESTN BY B763 AT 0008
RJTT 210000Z 35014KT 1200 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N SN BR FEW004 BKN006 01/01 Q1015

低気圧が八丈島付近を通過し東進している頃でしょうか、WESTN で HOLDING (空中待機)させられてる A300-600R や WESTN の手前では Boeing767-300 から“並程度の乱気流”の報告も含まれてますね。

受験生の皆さん、試験会場からの帰り道に滑らないように(明日もあるのに縁起が悪い)気を付けて下さい。

この状況だと、明朝の路面凍結が心配です。


都心で今冬初の積雪6センチ 転倒などで21人けが (共同通信) - goo ニュース
 低気圧や前線の影響で日本列島は21日未明から、関東、東海の太平洋側で雪が降り始め、平野部では積雪が観測された。東京都心では正午に6センチの積雪を記録。都心で雪が積もったのはこの冬初めてで、首都圏では2001年以来の大雪となった。

雪の影響で東京、横浜の計21人が転倒などでけがをしたほか、JR東海道新幹線が遅れ、羽田空港発着便に欠航が相次いだ。

気象庁によると、正午の積雪は、水戸8センチ、横浜9センチ、千葉3センチ。横浜や千葉も今冬初の積雪。

低気圧は21日の日中に関東の沖をゆっくり進む見込みで、降雪は昼前後にピークを迎え、同日夜まで降る見通し。静岡、山梨、関東南部、茨城の多い所で、平地が3-5センチ、山沿いで10-20センチの降雪量が予想されている。

2006年 1月21日 (土) 13:40
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直行便、でも3時間

 乗り継ぎの必要がない直行便は確かに利便性があり、双方の政治を考えればそれ自体は画期的なことなのでしょうが、台北-上海が3時間とはちとかかり過ぎですね。

政治上の理由でU字型に迂回させられているのだそうです。春節(中国の旧正月)期間中限定なのですから、上海FIRと台北FIRとで調整して特別に Direct Route (直行経路)を認可しても良さそうなものですが、政治とはそこまでは単純ではないのでしょう。

航空路 W8 であれば、台北から中国大陸までは103海里(約190km)、飛行時間にすれば(離陸上昇を含めても)30分程度でしょう。 W6 でも台湾からアモイまでは128海里(約240km)しかありません。

が、いずれのルートも SHANGHAI ZSHA FIR | TAIPEI RCTP FIR 間を直接 Hand Over しなければなりません。

U字型(V字型?)に、A1 - ELATO - MAGOG - A470 と File すれば、間に HONG KONG VHHH FIR が緩衝材として入ることになるので、無難な選択となるのでしょうね。

その昔、本邦から中国線が開設された頃は、中国と韓国との間に国交が無く、韓国の上空を通過できませんでした。
従って、北京に向かうにも、一旦、上海へ向かってその後北上するルートを飛ばざるを得ず、遠回りを強いられていました。
今や韓国上空を通過、G597 の AGAVO まで最短経路で行けるのですから。


春節直行便 中台で運航 上海へ第1便出発 (西日本新聞) - goo ニュース
 【台北20日遠矢浩司】台湾と中国の航空会社が春節(旧正月、一月二十九日)休暇の帰省客を運ぶ直行チャーター便の第一便が二十日午前八時(日本時間午前九時)、台北国際空港を離陸し上海へ向かった。

 春節のチャーター便は二〇〇三年、〇五年に続く三回目で、昨年は初めて直行便となり中国機が台湾に乗り入れた。今年は発着点に中国のアモイが加わり、乗客の対象も中国駐在のビジネスマンと家族から、観光客などすべての台湾住民に拡大された。二月七日までの期間中、台湾の台北、高雄と、中国の北京、上海、広州、アモイの間を七十二便が運航する。

 台北からの第一便は、中華航空のエアバス機でビジネスマンや観光客ら満席の三百十三人が乗り込んだ。台湾から一度南下し香港付近を通過、約三時間で上海に到着する。

2006年 1月20日 (金) 14:29
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雪です

 これも一種の“特異日”と言えるのかもしれません。

センター試験(小生の世代だと「共通一次」の方が馴染みがあり;実態はそれ以前なのですが)の日は、普段雪とは無縁の地域でも降雪の確率が多いのではないでしょうか。

今年も当方の住処は未明からの雪で、既に積雪数センチです。

FLT入ってなくて良かったぁ。これでは Show Up までに一苦労でしょう。

羽田も雪です。

METAR RJTT 202300Z 35014KT 1000 R34L/P1800N R22/P1800U R34R/P1800N SN BR SCT005 BKN007 01/01 Q1016=
METAR RJTT 202230Z 35013KT 1300 R34L/P1800N R22/P1800N R34R/P1800N -SN BR FEW005 BKN007 BKN020 01/01 Q1016 RMK 2ST005 6ST007 7SC020 A3001=

あすの日本を担う受験生の皆さん、滑らないで下さいね。
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気が付けば一年

 このブログに最初の投稿をしたのは2005年1月17日でした。

気が付けば、きょうで一年経過しました。
草稿途中で投稿までいたらなかったものもありますが、「記事一覧」に表示されているタイトル数は400に達しました。

稚拙な文章で、愚痴ったり、文句言ったり、怒ったり、時にはアカデミックを装ったりと、まあ、内容希薄なブログでお恥ずかしい限りですが、コメントを寄せてくださったり、トラックバックしてくださったり、と皆様の応援(?)のお陰で、生来の三日坊主を何とか克服できたのだと思います。

“一寸先は闇”、いつまで続くかは解りませんが、マイペースでの継続を目指したいと思います。

いつまで経っても不躾で支離滅裂な相変わらずの内容でありましょうが、気が向いたら覗いて下さいまし。
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JAL1992/15JAN OKAHND ATB 続報

 昨日のトラブル( Oil Leak )、昨年の JAL3042/14AUG SPKNRT (Boeing777-289 JA010D, PW4074) に類似しているようですね。

JAL3042 の事例は、成田へ着陸後の地上滑走中にエンジンオイル残量低下の表示が出て No.1 Engine を Shutdown して Spot In しており、オイル流失の原因はエンジン内部のオイルチューブ亀裂からの漏れと判明しました。

このときは、当該エンジンのボアスコープ検査で High Pressure Turbine 2段目の blade が2枚欠損していることと、Turbine blade cooling 孔内部の硫化腐食も発見されています。

類似性があれば、リ・エンジンにより解決するでしょうから、ある意味で安心なのですが、今回の“オイルフィルターとオイル管の接続部分のゴム製パッキンが切れ”が、別の要因によりゴム製パッキンの劣化を招いていたのだとすると、それは新たな問題とも言えます。

とにかく、PW4000 シリーズについては、安易に原因究明を急ぐことなく、『まだ何か他にもあるのでは?』との良い意味での疑惑をもって徹底的に調べてもらいたいと思います。


那覇空港に引き返した日航機、原因はオイル漏れ (読売新聞) - Yahoo! ニュース
 15日に那覇空港を離陸直後、エンジン異常を起こして空港に引き返した日本航空の羽田行き1922便(ボーイング777―200型機)について、同社が16日に現地で点検した結果、エンジン用のオイルフィルターとオイル管の接続部分のゴム製パッキンが切れ、オイル漏れを起こしていたことがわかった。

 同社羽田整備事業部がさらに原因を調べている。

1月16日19時45分更新
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Prepaid SIM at HKG ... SmarTone Vodafone

 先日の“ HKG でのプリペイド携帯電話”ネタの続編です。

香港は携帯電話のインフラも整備されているし、携帯電話の普及率も相当なもののようです。
街中でも、MTRの車内でも若者が携帯片手に通話やメールをしています。

当然、電話会社間の競争も熾烈なようで、各キャリアとも最新携帯端末と組み合わせたお得なプランで顧客獲得に懸命です。

が、こちらは Visitor 、年単位・月単位の契約は必要ないし、そのような Postpaid 契約に必用な HKID も持っていません。Prepaid で充分です。
SmarTone Vodafone Prepaid SIM
先ず手に入れた Prepaid SIM Card は、 SmarTone Vodafone の "SmarTone IDD & Roaming SIM Card" HK$180 也です。

このキャリアを選んだのは、GSMに加えて3Gのサービスも提供しており、日本でも国際ローミング・サービスが受けられること。
更には、インターネットを利用したクレジット決済でリチャージが出来るので、その気になれば Prepaid で取得した HKG の携帯電話番号を維持し続けられること。
など、先ずは無難な選択だったと思います。

『尖沙阻 (Tsim Sha Tsui) 』で目に付いた SmarTone ショップで Prepaid SIM card と通話料金の積み足しに最も簡便な Recharge Voucher を買い、持参した NOKIA 3120 に早速セット。Activation (開通操作)をすると、うぉ、使える使える、と当たり前のことに感激してしまう稚拙な頭なのでした。
Motorola 1000
こうなると3G対応の携帯電話機もついつい欲しくなってしまうのが悪い癖でして、Throttle レバーの TOGA switch オンであります。

で、とあるショップでちと古いモデルではありますが、決して安価とは言えなかった Motorola: 摩托羅拉製の E1000 を購入してしまいました。

流石に財務大臣同行ですから、隠し通せる訳もなく、結構な尋問を受けるはめになりましたが、こちらは V1 をとっくに過ぎて驀進中故、怖いものなし !?

これでもう一台、安価なGSM携帯電話端末と Prepaid SIM card を用意すれば、HKG のローカルな番号同士で連絡が取りあえる訳です。

Airborn 後、Climb Power にセットし、少し冷静になったところで、お手頃価格の諾基亞の三頻手機( GSM 900/1800/1900 )を一台追加しました。
CHINA UNICOM Prepaid SIM card
諾基亞の手機も SmarTone Vodafone Prepaid SIM card でも良かったのですが、どうせなら土産にもなるし違うキャリアのものを…、と見つけたのが、CHINA UNICOM の GSM Prepaid SIM card 『 如意通 ("ru yi tong") 』です。

この『如意通』、香港の番号だけでなく中国本土の番号も付属していました。
こちらも滞在中、Recharge Voucher (充値)を宿泊先近くのコンビニ、サークルKで買って Recharge してきましたので、暫らくは番号が維持出来そうです。

※そんなに国外の電話番号維持してどうするの?? ご尤もで。

CHINA UNICOM Recharge Voucher

その後、無事に Local Call で相互連絡が取れるようになり、趣味趣向が異なっていても、お互いを拘束することも無く、まずまず時間を有効利用できました。
(込み入った話で通訳代わりに呼び出されることも多々ありましたが....)


SmarTone at Japan Roming VodafoneJP
さて、帰国後の SmarTone Vodafone Prepaid SIM ですが、『日本でも3G国際ローミングが受けられる』の謳い文句通り、3G対応機の電源を入れるとアンテナが立ちます。

日本では、NTT DoCoMo と Vodafone の3Gサービス・エリア内であれば通話が可能です。

って、日本の回線にかけるには、一旦香港に飛んでそこから国際電話がかかることになりますし、通話の方法も番号をダイヤルして一旦切って呼び出しを待つ、いわゆるコール・バック方式になりますので、相手が出る・出ないに関わらず数百円は必ず使うことになります。

流石にそこ(国内でローミングを利用して通話する)まで酔狂ではありません。
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何とかせねば、PW4000

 JAL1992/15JAN OKAHND (Boeing777-246) が No.2 Engine Oil loss で那覇にATBしたようです。

当該機のエンジンは本ブログでも頻繁に取り上げている米 Pratt & Whitney 社の PW4000 シリーズで、機体登録番号が未確認なので断言は出来ませんが、PW4077 ではないかと思われます。

日本航空、全日空共に2003年12月以前に製造された当該エンジンの交換を進めてはいるのですが、今や主力機として国内幹線に投入されている Boeing777、暫らくは気の抜けない状況が続きそうです。

思わず『きょうのエンジンは大丈夫』と聞いてみたくなってしまいますね。気を遣って一番大変なのは Cockpit Crew でしょう。

それにしても、離陸後間もなくのことで、すぐ(那覇に)戻れたのは幸いでした。

日本航空の運航情報によると当該便は、
  17:06 出発済み 引き返し 飛行機の整備のため、沖縄那覇空港に17:42到着済
となっています。

今回は珍しく No.2 Engine (今までのトラブルはほとんどが No.1 Engine でした)。もしかして、No.1 Engine は交換済みだったりして....。


<JAL機>トラブル、那覇空港に引き返し緊急着陸 (毎日新聞) - Yahoo! ニュース
 15日午後5時40分ごろ、那覇発羽田行き日本航空1922便(ボーイング777型機、乗員・乗客355人)がエンジントラブルのため那覇空港に引き返し緊急着陸した。乗客らにけがはなかった。
 国土交通省那覇空港事務所や日本航空によると、同5時18分に離陸。27分ごろに右エンジンのオイルがなくなったことを知らせるアラームがなったという。同社が原因を調べている。

(毎日新聞) - 1月15日21時14分更新
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