カレー好きの仲間と共に、とっても美味しいカレー屋さんに行ってきました。 それがこのお店、『Cafe Orchestra』。その名から察することが出来るとおり、純粋なカレー屋さんではなく、カフェとバーの中間的なお店で、珈琲も飲めれば美味しい小皿料理を肴にビールやワインも飲むことができ、さらに〆にはカレーを食べることもできるという、カレー好きにとってはたまらないお店です。 せっかく気の合う仲間と一緒ですから、いきなりカレーをオーダー、なんて野暮なことはせず、まずはトルコの代表的なサラダである「羊飼いのサラダ」をオーダー。自家製ドレッシングで和えられたトマトやキュウリ、パプリカ、赤玉ネギにヨーグルトがかけられ、ディルが散らされた酸味爽やかなサラダ。カレーと相性の良さそうなサラダですが、ビールと相性が良くてカレーをオーダーする前に平らげてしまいました(笑)。 次に頼んだのが、「ポークビンダール」。20世紀までポルトガル領だったことで事の食のタブーが少ないインド・ゴア地方の伝統料理で、ポークをビネガーとガーリックで煮込んだ酸味が効いたカレーです。大ぶりのポークの角切り肉がトロトロに煮込んであるのですが、コッテリとしたポークの後味を爽やかなな酸味がキレよく洗い流してくれてなかなかに絶妙。お酒の肴としても優秀です。これは少し残しておいて、後でライスが来たときにかけて食べることにしましょう。 ひとしきり酔いが回ったらいよいよカレーをオーダーすることにします。 カレーはチキンカレーに、サグチキンカレー、キーママタル、チャナマサラの4種。これに先にポークビンダルーも入れれば5種類になります。いずれのカレーにも強く惹かれるものがあるのですが、初訪店ということもあり、ここは基本と思われるチキンカレーをオーダーすることにしました。ちなみに友人Aは同じチキンカレー、友人Bはキーママタルをオーダーしました。 待つことしばしでカレー到着。 おお、ライスの上にはパパドが載っています。「これはなかなかいいビジュアル……」と思いながら眺めていたら、手に持っていたフォークをライスの上に落としてしまい、せっかくのパパドを割ってしまいました(泣)。本当はもっと綺麗な円形なんですよ。念のため。 さっそくいただくことにしましょう。パパドを砕いてライスの上にまぶし、鮮やかな色のチキンカレーをかけて一口―― すんごく美味しい! ほどよく酸味が効いたサラサラとしたタイプのカレーで、スパイスの風味がしっかりと立っています。奇を衒ったところがなく、実直にチキンカレーとしての美味しさを追求したかのようなカレー。お店で供されるカレーに採点するなどおこがましい真似は好きではありませんが、自分的には満点に近いカレーですね。まさにチキンカレーの理想像です。 ライスは長粒米ではないものの、ちゃんとサフランを使って炊きあげられていますし、ボリュームもちょうどいい感じ。最近食べたチキンカレーの中では、間違いなくNo.1の味です。 一方、友人Bの「キーママタル」はどんなもんなのかと言えば、これまた個性があってとっても美味しいカレーでした。鶏挽肉とグリーンピースのカレーなのですが、散らされたカスリメティがいいアクセントとなっていてとても香ばしい。自分が食べているチキンカレーも相当に美味しいですが、こちらも負けじと美味しく、甲乙付けられません。こうなるとサグチキンやチャナマサラの方も間違いなく美味しいでしょう。嗚呼、もう少し胃袋の容量が大きければ残り2つのカレーを試せるのに、という嘆きが出るほど美味しいカレーでした。 カレーの美味しさもさることながら、お店の雰囲気もいいですし、お酒の肴となる料理も美味しい。そして昔ながらの人情商店街の外れにひっそりと佇む店構えも風情があっていい。本当に素敵なお店ですね。これからも贔屓にさせてもらいます。ごちそうさまでした。 |
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