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列車で周る英国の旅 Day2 ①

2009-12-18 | travelog


【Keaneで始まり、ハリー・ポッターに触れる】 28/11/09 : ロンドン

今まで何度か来ているロンドンだが、まともな観光をしたのは前回滞在の時。じゃあ今まで何をしていたんだ?ってことだが、そもそも目的はライヴで、昼間はもっぱらレコ屋巡りに費やしていたっけ・・・。
あとはカムデンなどのマーケットで古着を漁り、大英博物館とタワー・ブリッジとハイド・パークに行ったくらいだった。
最近の旅行は、もっぱら観光に精を出しているので、今回はベタでもいいからちゃんと観光しちゃおうと目論み、朝早くから行動。でもこの時期のロンドンは、完全に明るくなるのは8時頃。まだ真っ暗な中、起きた時に降っていた雨も、出かける時には殆んど止んでいて、ところどころに青空が見え始めてきた。
友人宅の近くからダブルデッカー(2階建てバス)に乗り込む。今、ロンドンも地下鉄とバスが共通のOyster Card(オイスター・カード)というSuicaやICOCAのようなICカードがあり、何回乗っても1日乗り放題のトラベル・カードの料金を上回らないというのが利点。
バスに乗っている間、みるみる内に晴れてきた。そしてイズリントンという区域で下車。
 ダブルデッカーの2階から

さて、いったいここに何があるのか? タウン・ホール前でバスを降りて反対側に渡ったところにその建物はあった。
「Hope & Anchor」(ホープ&アンカー)というパブ。実はここ、Keane(キーン)が1998年に初めてライヴしたところなのだ。
早朝なので当然お店は開いていないが、ガラス越しに中を覗くと、こじんまりしたステージが奥の方に見えた。ここでKeaneがプレイしたのかぁ・・・Tomたちもきっとこの辺を歩いたんだろうな・・・、なんてミーハーなことを思いながら周辺を行ったり来たり。
 

再びバスに乗って、セント・ポール大聖堂へ。ここは、チャールズ皇太子と故ダイアナ妃の挙式が行なわれたところだ。
中は一応撮影禁止なのだが、撮っていた人は注意されていなかったので、私も少し撮ってしまった。ドームの下の椅子に座った時に、膝にカメラを置いて控え目に、もちろんノーフラッシュで。
聖パウロの生涯が描かれたドームは素晴らしく、ぼーっとしばし見上げていた。聖堂内を一周した後、257段の階段を上ってドームの上の塔の付け根の部分まで行き、ロンドン市内を一望してきた。
途中の 「ささやきの回廊」 までの階段はとても滑らかで段差が低く作られていたので、上るのがとても楽だったが、そこから展望台までの階段は、結構急でしかもめちゃくちゃ狭かった。大人ひとりがやっとというくらいの幅で、太っちょさんはムリかも・・・。
「ささやきの回廊」 から見渡すドームと大聖堂は壮大で、ベンチに座ってしばらくその空間を見渡しながらひと息付いた。
「ささやきの回廊」 とは、ドームの反対側にいる人の話し声が後ろの壁から聞えてくるという、壁の凹凸面を音が反射して伝わってくる現象の空間。
展望台からは、お馴染みのタワー・ブリッジや大観覧車ロンドン・アイ、ミレニアム・ブリッジやテイト・モダン、ガーキン(ピクルスに使用するキュウリのこと)という愛称が付いた30セント・メリー・アクスという変わった形のビルも見渡すことができた。
展望台を下りて、地下の納骨所に行った。納骨所はなんだかとても新しくて綺麗だった。ここには、大聖堂を設計したクリストファー・レン、チャーチル元首相らが眠っている。
地下のショップに立ち寄り、入った時はあまり人がいなかった大聖堂も、出る頃は入口にかなりの列が出来ていた。
 聖パウロの生涯が描かれたドーム
 左奥にロンドン・アイが見える
 右端の尖ったビルが “ガーキン”
 ミレニアム・ブリッジを渡った右側の塔がテイト・モダン  

大聖堂を出でミレニアム・ブリッジを途中まで渡って引き返し、「COSTA」 というカフェに寄ってラテを買って、ギルド・ホールの広場のベンチで休憩。
紅茶の国も、今やカフェが大人気。5年前に来た時もスタバの多さに驚いたが、今はスタバだけでなくたくさんのカフェがあちこちにあった。
ラテと一緒に買ったミンスパイが美味しくて、この先何かにつけてCOSTAのミンス・パイを食すことになるのだった。
ミンスパイとは、英国でクリスマスの時期になると食べる小さなパイで、中身は砂糖&ブランデー漬けのドライフルーツ。ブランデーは、ラム・レーズンのアイスクリームもダメな、全くお酒がNGな私でも平気な程度。
 COSTAのミンスパイ

この辺りは、シティと呼ばれるロンドン発祥の地で、あちこちにシティの紋章が。
 シティのゴミ箱    シティのポール
 シティの学校   シティのストリート・サイン    

その後、バンク界隈を散策。マンションハウスやイングランド銀行、旧王立証券取引所、ロンドン大火記念塔などを見て周ってリーデンホール・マーケットへ行ったが、土曜日だったのでマーケットはお休みだった。
ここは、映画 『ハリーポッターと賢者の石』 でハリーがハグリットと歩いたマーケットで、 マグルのロンドンとダイアゴン横丁を繋ぐパブ 「漏れ鍋」 の入口に使われた場所がある。
 リーデンホール・マーケット
 「漏れ鍋」 の入口に使われたお店、現在は眼鏡屋さん

バンクまで戻ってバスに乗り、ウェストミンスター寺院に行く予定にしていたのだが、バスから見ると入口が長蛇の列だったので、後にしようと決めてそのままヴィクトリア方面に向かい、ウェストミンスター大聖堂に行った。
同じウェストミンスターでも、こっちの大聖堂はカトリック教会。ちなみにウェストミンスター寺院はイギリス国教会の教会。
時計塔がもの凄く高く聳えるビザンチン様式の赤レンガの外観と、中の煌びやかなモザイクの装飾が印象的だったが、ミサ中だったので入口の拝廊より前には行けず。
 ウェストミンスター大聖堂

そこから歩いて目指すは、英国君主の象徴バッキンガム宮殿。バッキンガム・ゲイトという通りを歩いて行くと、やがてはためくユニオンジャックが見えてきて、宮殿の正面広場やヴィクトリア女王記念碑の周りにはたくさんの人がいた。
しかし、特別豪華というほどでもない宮殿で、オーストリアやフランスの宮殿に比べると、私にはちょっと綺麗という程度のただのビルにしか見えない(タイトル写真)。
ユニオンジャックによって、威厳があるような気はしたが・・・。でも、王室の紋章が入った門は豪華だった。
 王室の紋章が輝く門
 賑わうヴィクトリア女王記念碑周辺、遠くにはロンドン・アイが見える(右側)

セント・ジェームズ・パークを抜けて、ホース・ガード・パレード広場まで行ったのだが、本当にロンドンは公園が充実している。しかもものすごく広い。可愛いリスがチョロチョロ走り回り、カルガモやアヒルは池から上がって草を食べていた。(奴らって草食?)


パーラメント通りまで歩いて行き、バンケットハウスに行く途中、首相官邸のあるダウニング通りの前を通った。通りの入口には門があり、警備員が数人立っていたが、歩道が遮られるほど人が群がって中を見ていたので、何かあるのかしら?と思う。気にはなったがブラウン首相には特別興味がないので通過。
バンケットハウスの外観だけ見て、後回しにしていたウェストミンスター寺院に行ったのだが、時既に遅し、閉まっていた。土曜日は14:30までだった。付属しているセント・マーガレット教会にいたっては、13:30まで。15時までかなと思いつつも、予定ではもっと早い時間に行くつもりだったので、閉まる時間をチェックしていなかった。しかもここ、観光客の必見スポットとされているのに、日曜日はクローズなのだ。
仕方ないのでウェストミンスター宮殿方面に歩き、ビッグ・ベンを見上げながらウェストミンスター・ブリッジを渡って、ダリ美術館のカフェで休憩。
ダリ美術館の前には、溶けた時計のオブジェがあり、カフェはダリの写真がいっぱい。チョコレート・ケーキは、歩き疲れた体に丁度いい糖分を与えてくれた。


美術館に入る時間はなかったのでカフェでゆっくりした後、ロンドン・アイの下を通ってWaterloo(ウォータールー)駅へ。そしてこの日初めてのTubeに乗り、Charing Cross(チャリング・クロス)駅までふた駅移動した。


★「Day2 ②」 につづく。