肌寒い小雨降る中、 Fountains of Wayneの東京初日公演に行ってきた。
明日と明後日の追加公演はSold Outと聞いていたが、初日の今日も当日券の発売は見当たらなかったのでSould Outだったのかも。
それでも比較的ゆったりとした感じの混み具合で、じっくりとFOWのポップ・ワールドを堪能することができた。
開演前に流れていたBGMの選曲が良く、もうすぐ始まるかなと思った頃にCheap Trickの 「Dream Police」 やQueenの 「Don't Stop Me Now」 などが流れ、気持ちを高揚させてくれ、10分押しで始まった。
= これから見に行く方は、セットリストなどネタバレがあるので注意! =
SEが流れ、メンバーとキーボードの5人が登場。
赤色ベースのタータン・チェックのシャツに身を包んだChrisとは対照的に、黒で統一のシックなAdam、そしてこの人Jody・・・やはり彼は私の期待を裏切らなかった。(笑)
私は彼のファッションがとても彼らしくて好きなのだが、黒のスカーフをさり気なく・・・でもキザっぽく巻き、胸元が大きく開いたシャツに紫のパンツ! 似合いすぎ・・・。
後ろに控えるヒゲを綺麗に剃ったBrianは真っ赤なTシャツで、今回のアルバムのシンボルでもあるダーツのターゲット◎がペイントされたバスドラが光っていた。
オープニング曲は 「Red Dragon Tattoo」。軽快なリズムに心も躍る。
続く 「Maureen」 が終り、Chrisが “みんなにお酒の歌を贈るよ” と言って歌い出したのは 「Mexican Wine」。
優しく包み込むようなChrisのVo.に重なるようにAdamの声が美しくハーモニーを奏で、間奏ではJodyのギターが泣く。うーん、やっぱりいい曲だ。
曲が終る毎にChrisは “アリガト” と丁寧に挨拶していたが、“また東京に戻って来れて嬉しい” と、ここで始めてAdamが喋る。
Mr.ビーンを何十倍も男前にしたAdamは、次の曲でChrisがタンバリンを叩くことを説明。
顔中の汗を拭い、右手にタンバリンを持ったChrisがスタンバって流れてきたのは 「Someone To Love」。サビの “When it's late, and it's hot~” のノリがとても気持ち良く、そのまま “ah, ah~, ah, ah~ah・・・yeah, yeah” のコーラスもバッチリ。
“古い曲をやるよ” と言って始まったのは、1stアルバムから 「Leave The Biker」。
リズミカルなギターのカッティングがカッコいい。
Chrisがアコギに持ち替えて、ニュージャージーの話を少しし、「Hackensack」 をしっとりと聴かせてくれた。そう、HackensackとはNew Jersey州のとある町のこと。
クルーのお兄さんがふたり、ギロとカバサを持ってJodyの横に登場し、Brianはボンゴを叩き、私たちはハンド・クラッピングで参加した 「Hey Julie」 はとっても楽しくて、みんな始終笑顔。
“アメリカのホテルは良くない。東京のホテルはいいけどね・・・” という話で次の曲が何なのかがわかり、それが大好きな曲なのでちょっと興奮してきた私。
それは、イントロのキーボードのメロディを聴いた途端に、弾むような幸せな気持ちにしてくれた 「Hotel Majestic」。
「Denise」 の “sha la la la~” とハンド・クラッピングでテンションを上げ、そのまま突入した 「Stacy's Mam」。
歌い出しでChrisが歌詞をトチッてしまってホンの一瞬テロテロになったが、すぐに取り戻し、いちばん盛り上がったこの曲はやっぱりキラー・チューン。ピタッと止まる最後も気持ち良かった。
パワー・コードでぐいぐい引っ張って行ってくれる、私が1stアルバムでいちばん好きな 「Radiation Vibe」 では、Jodyお得意の足上げも披露。
そして爽やかなノリのいい 「It Must Be Summer」 で本編終了。
アンコールで登場したChrisはシャツを脱いで、The Beatlesの “Yellow Submarine” のTシャツ姿。
“アメリカではカントリー・ミュージックがとても売れるので、僕たちもカントリー・ミュージックを作ってみた” と笑いを誘い、「Fire In The Canyon」。
3曲やった後、再び登場。最新アルバムのタイトル曲 「Traffic And Weather」 をミステリアスに聴かせ、アルバムと同じSEで始まった 「Bought For A Song」 で終った。
最近のセット・リストを見てもやってないので期待はしていなかったが、ニュー・アルバムの中でいちばん好きな 「This Better Be Good」 が聴けなかったのは、やはり残念だった。
でも、それ以外は好きな曲全部聴けたので、とっても満足。
完成度の高い落ち着いたライヴで、最初から最後までとても気持ち良く、幸せな気分にしてくれる、とてもいいライヴだった。
アンコール含め、1時間30分と短かったが、コンパクトながら充実した内容だったし、やはりダブル・アンコールは嬉しかった。
曲の素晴らしさとハーモニーの気持ち良さ、演奏の上手さはやはりベテランの貫禄と言えよう。
のせるところは思いっきりのせ、聴かせるところはじっくり聴かせるという、大人のライヴだった。
私を含め、きっとみんな、幸せな気分で家路に着いたことと思う。
ただひとつ、後ろにいた女の子のかざす手がやたらとぶつかってきて、しかもハンパない大声で歌うので、美しいハーモニーが聴こえなかったりしてウザかった。
“アナタの歌を聴きに来てるんじゃないよ~” と、何度言いたかったことか・・・。
気持ちはわかるけど、せめて周りに聴こえないくらいの声か、クチパクにしてほしい・・・。
★setlist★
・Red Dragon Tattoo
・Maureen
・Mexican Wine
・Someone To Love
・Yolanda Hayes
・Leave The Biker
・Hackensack
・Troubled Times
・Hey Julie
・Strapped For Cash
・Hotel Majestic
・Denise
・Stacy's Mom
・Radiation Vibe
・It Must Be Summer
~encore pt.1~
・Fire In The Canyon
・Sick Day
・No Better Place
~encore pt.2~
・Traffic And Weather
・Joe Rey
・Bought For A Song