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3度目の 『あの頃ペニー・レインと』

2006-02-19 | cinema & drama


Cameron Crowe監督の自伝的映画 『あの頃ペニー・レインと』(原題 : Almost Famous) は、音楽好きなら殆んどの人が観ているだろう。
そして、私の大好きな映画のひとつ。TSUTAYAの旧作レンタル半額期間ということもあり、久しぶりにこの作品を観た。今回で3度目。
実際にUSの有名音楽誌Rolling Stoneのライターだった監督自身の体験を元にしたこの作品は、青春音楽映画の傑作。
そしてこの邦題は、主人公の少年ウィリアムの淡い恋心を的確に表現している。
時は70年代。音楽好きの姉からもらったロックのレコードを聴いて、ロックの虜になった15歳の少年ウィリアムは、音楽雑誌 “Cream” の伝説的なライターに自分の記事が認められ、その後大手 “Rolling Stone” 誌からオファーを受ける。
ブレイク寸前のロック・バンド、Stillwaterのツアー同行取材を任され、そこで逢ったグルーピーの中で、一際美しく輝いていたペニー・レインに恋をする。
ペニー・レインはバンドのギタリストといい仲で、叶わぬ恋。それでも彼のペニーを一途に想う恋心はピュアだった。
ペニー・レインは、グルーピーではなく “バンド・エイド” だと主張するウィリアム。
そしてそれは、挫折や屈辱を味わった彼の旅が終っても、いつまでも “あの頃” のペニー・レインが彼の心の中に居続けるのだ。
ペニー・レインを演じたのは、最近では 『10日間で男を上手にフル方法』 で主演したKate Hudson。
私には、The Black CrowesのChris Robinsonの奥さんというイメージも強い。
彼女は本当にキュートで、存在感があって惹き付けられてしまう。中でも笑顔が最高にキュートだ。

正に適役で、甘くて切なくて情熱的で、どこか寂しげなペニーを好演している。
今回ペニーを演じている彼女を観ていると、去年のCrowesのステージ横上のバルコニーから見ていた本来のKateとダブッてしまった。
この作品が製作されたのと同じ2000年に結婚した彼女だが、ロック・スターを愛するという役に見事に溶け込んでいる。
そんな彼女ともうひとり、ウィリアムのお母さんを演じたFrances McDormandも、もの凄い存在感があった。
教師である厳格な母親が、自分の反対や忠告を押し切ってまで突き進む我が子の行動を厳しく批判しつつ、それでも徐々に理解し、心の中では認めているという複雑で繊細な心境を、素晴らしく表現して演じている。
また、煮詰まったウィリアムにいろいろアドヴァイスをする伝説的なライター役のPhilip Seymour Hoffmanも、いい味が出ていて欠かせないし、ウィリアムに心を開くロック・バンドのギタリスト役のBilly Crudupもなかなかいい。
そして、やはりこの映画に欠かせないのが音楽。担当したのは、監督の奥さんでもある、HeartのNancy Wilson。
Nancyは、お姉さんのAnnと共に大のLed Zeppelinのファン。その影響もあって、ウィリアムはZepを熱く語り、Zepの音楽も効果的に使われている。
ツアー・バスの中でElton Johnの 「Tiny Dancer」 をみんなで歌うシーンは、亀裂が生じていたバンドがまたひとつになった瞬間を物語っていてとてもステキだ。
そして、飛行機事故で死ぬかも知れないと悟った時のひとりひとりの暴露大会では、みんなそれぞれ勝手なことを言いまくり、笑わせてくれる。
この飛行機事故のシーンは、Lynyrd Skynyrdの飛行機事故がモデルになっているとも言われている。
その後の、“二度と飛行機ではツアーしないツアー” と書かれたツアー・バスが再び登場した時も、クスッと笑ってしまう。
日本公開時のキャッチ・コピー、“君がいるから、すべてがキラキラまぶしい15歳” というのがそのまんまの、甘酸っぱい青春の思い出をロックと共に爽快に描き、オープニングの手書きのクレジットも粋で、何度も観たくなる作品だ。

★☆★music on this movie (select)★☆★
「America」 Simon & Garfunkel
「Sparks」 The Who
「It Wouldn't Have Made Any Difference」 Todd Rundgren
「Feel Flows」 The Beach Boys
「Every Picture Tells A Story」 Rod Stewart
「One Way Out」 The Allman Brothers Band
「Simple Man」 Lynyrd Skynyrd
「That's The Way」 Led Zeppelin
「Tiny Dancer」 Elton John
「ucky Trumble」 Nancy Wilson
「I'm Waiting For The Man」 David Bowie
「The Wind」 Cat Stevens
「Something In The Air」 Thunderclap Newman

『School Of Rock』

2005-11-29 | cinema & drama


映画 『School Of Rock』 のDVDを観た。いやぁ、なかなか面白かった。ずっと観たくて、でもいつもレンタル中でなかなか借りることが出来なかったが、やっと観ることができた。
冷静に観てしまうと有り得ない話だが、そこは映画、純粋に楽しめる内容だった。特にロック好きにはスカッと気持ちいいノリで観ていられるだろう。
全篇に流れる70年代前後の代表的なロックの名曲の数々に、“おぉ~っ!” という感じだし、随所に散りばめられたオタク的要素なんかもクスッと笑えてしまう。
主演Jack Blackのお肉ぷよぷよのおデブっぷりにはちょっと引いたが、驚くべきは子供たち。よく集めたな~と言った感じだ。特にドラムス、ギター、コーラス隊、マネージャー役の子たちはハマり役。
AC/DCの 「It's A Long Way TO The Top」 なんかをいとも簡単そうにプレイする。演技指導は全くなかったが、その代わり楽器の練習が厳しかったそうだ。
Deep Purpleの 「Smoke On The Water」 や、Led Zeppelinの 「Immgrant Song」 や、AC/DCの 「Back In Black」 なんかが流れてくると、思わずニヤけてしまう。

ストーリーは、その破天荒なプレイが原因でバンドをクビにされた主人公(Jack Black)が、ひょんなことから名門小学校の教師となり、規律厳しい校則や両親の躾に縛られている子供たちに、“ロックの精神” をたたき込むという、一見無謀とも思える痛快コメディ。
バンド・バトルに出演させることを子供たちには “研究” と嘘をついて、授業はもっぱらロック。
例えば宿題と言って各自にCDを渡すのだが、これがまた渋いものばかり。Brondieだったり、Pink Floydだったり、Yes、Rush、ジミヘンなんかも。授業内容も、ロックの歴史や理論。ソウルやサイケからパンク、ヘヴィメタまで、黒板にビッシリとその歴史が書かれていた。
そしてギター担当の子にはジミヘンやAngus Youngのプレイ、ドラムス担当の子には、The WhoのKeith Moonのプレイのビデオを見せるのだ。こんな授業、私も是非受けてみたい。さぞかし楽しいことだろう。
クライマックスのバンド・バトルでの演奏シーンでは、大人顔負けのプレイをする子供たち。そしてJack Blackの衣装は半ズボンの制服姿で、モロAngus Young。

★劇中に流れる数々のロック・ナンバー
「Smoke On The Water」 Deep Purple
「Immgrant Song」 Led Zeppelin
「Back In Black」 AC/DC
「Stay Free」 Clash
「Touch Me」 The Doors
「Substitute」 The Who
「The Wait」 Metallica
「Sunshine Of Your Love」 Cream
「Ride Into The Sun」 The Velvet Underground
「Moonage Daydream」 David Bowie
「Highway To Hell」 AC/DC
「Roadrunner」 Jonathan Richman
「Ballrooms Of Mars」 T-Rex
「It's A Long Way TO The Top」 AC/DC

子供たちのバンド “School Of Rock” が演奏するオリジナル曲 「School Of Rock」 と AC/DCの 「It's A Long Way TO The Top」 のカヴァーをプロデュースしたのは、The Black Crowesでお馴染みのGeorge Drakoulias。
そしてサントラでは、NYのガレージ・バンド、The Mooney Suzukiがバックを務めている。
ロック・ファンなら文句なしで楽しめる作品である。

80年代は映画も輝いていた

2005-11-18 | cinema & drama


TVで 『バック・トゥ・ザ・フューチャー PartⅢ』 をやっていた。TV東京の “木曜洋画劇場” の枠で何週かごとにPartⅠから放送していたが、結局全部観た。
もう数えきれないくらい何度も観ているくせに、また観て楽しんだ。本当に一体何度観たことか・・・。でも何度観ても飽きない。
小さい頃からアメリカのTVドラマが好きだった私は、『ファミリー・タイズ / Family Ties』 を観てMichael J. Foxが大好きになり、それ以来彼が出演する映画やTVドラマは欠かさず観てきた。
いちばん好きな彼の作品は、映画では『摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に / The Secret Of My Success』、TVドラマでは 『Spin City』だが、このB.T.T.F.シリーズも欠かせない。
このシリーズ3部作は最高の娯楽映画、エンターテインメントの傑作だと、今でも思う。
PartⅠが公開されたのが1985年。その時は続編があるとは思わなかったが、1989年に公開されたPartⅡでは最後に “To Be Coutinue...” とスクリーンに文字が出て、PartⅢのワン・シーンまで流れた。
そしてPartⅢの公開が翌1990年。ラストでデロリアンがこっぱ微塵になったのを観て “あぁ・・・もうこれで本当に最後なんだ・・・” と思ったものだった。そしてエンド・ロール前に出た “THE END” の文字。完結篇だった。
惜しいと言えば惜しかったが、締めくくりにふさわしい構成だったので納得した。
そして、初回公開から20年目の今年、『Back To The Future 20th Anniversary Box』 というDVDがもうすぐ発売される。
“デロリアン・ナンバープレート完全復刻版” や “撮影で実際に使われた 「ドクからマーティへの手紙」 のレプリカ” など、その他たくさんの特典が付くようだ。
まあ私は単品でDVDを既に持っているので買わないが、B.T.T.F.ファンには嬉しい企画だろう。

『Back To The Future 20th Anniversary Box』11月25日発売

PartⅠでは1985年から1955年へタイム・スリップ。PartⅡでは2015年の未来へ行き、PartⅢでは1885年の西部開拓時代に遡る。
PartⅡではPartⅠが、PartⅢではPartⅠとⅡがそれぞれリンクしていて、そしてそのシーンがとてもよく出来ていて、めちゃくちゃ面白い。
私がいちばん好きなシーンは、PartⅠで1955年の過去に行ったMichael J. Fox扮するマーティが、高校の卒業プロム・パーティのステージでChuck Berryの 「Johnny B. Good」 を演奏した時、そのパーティに呼ばれていたバンドのメンバーが、従兄弟のChuck Berryに電話するというシーン。
マーティがプレイする 「Johnny B. Good」 を “すごい曲だ、これならイケる” と言って電話でChuck Berryに聴かせ、それが後の 「Johnny B. Good」 の誕生秘話というわけなのだ。
そして、その従兄弟がMarvin Gayeという、その完璧なまでの筋書きには、もうブラボーと言うしかない。

マーティが 「Johnny B. Good」 をプレイするシーン

当時一緒に観に行った友達は洋楽に関心がなかったので、そのシーンで私が感動したことを伝えても理解してもらえなかったのが寂しかったことを覚えている。
他にも、過去に行ったマーティが着ていたCalvin Kleinのロゴ入りTシャツを見た若きマーティの母親が、Calvin Kleinというのがマーティの名前だと思ったり、ダウン・ベストを救命胴衣と思ったり、西部開拓時代にはカウ・ボーイ・スタイルに扮したマーティは自らをクリント・イーストウッドと名乗ったりという、その絶妙なセンスに脱帽だ。
そして音楽。全シリーズのテーマ・ソングは、Huey Lewis and The Newsの 「Power Of Love」 で、全世界で大ヒットした。
劇中の音楽は、PartⅠではタイム・スリップした50'sの音楽がオン・パレードだし、PartⅡの2015年のシーンでは、“80's Cafe” という店でMichael Jacksonなどが懐メロとして流れていた。

80年代の映画はこの『B.T.T.F.』 を始め、『スタンド・バイ・ミー』、『セント・エルモス・ファイアー』、『インディー・ジョーンズ』 シリーズ、『グーニーズ』、『フラッシュダンス』、『ストリート・オブ・ファイヤー』、『バグダッド・カフェ』 などなどなどなど・・・大好きな作品ばかり。
それぞれ、『B.T.T.F.』 ならHuey Lewis、『スタンド・バイ・ミー』 はもちろんBen E. King、『セント・エルモス・ファイアー』 はJohn Parr、『グーニーズ』 はCyndi Lauper、『フラッシュダンス』 はIrene Cara、『ストリート・オブ・ファイヤー』 はDan Hartman、『バグダッド・カフェ』 はテーマ曲の 「Calling You」・・・と全て作品と音楽がリンクして記憶に刻まれている。

★今も難病パーキンソン病と闘って懸命に生きているMichael。彼の前向きな姿勢に感動を覚え、不治の病とは言え、心から回復を祈っている。

たまにはベタな話題で。

2005-10-23 | cinema & drama


やっぱり面白い!
先週今週と二週に渡って、 『踊る大捜査線 THE MOVIE』 シリーズの1と2がTVで放送された。
1はもう何度か放送されていたが、2は今回が初放送。
とは言っても両作品共劇場で観ているので、展開や結末は全部わかっているのだが、やはり何度観てもこのシリーズは面白い。
邦画の中では、最高の娯楽映画だと思う。大袈裟な演出や遊び心も、嫌味なく楽しめる。
“事件は現場で起きている” 等々、名セリフも流行り、国民的作品となったこのシリーズは、TVドラマの頃から大好きだ。
2 「レインボーブリッジを封鎖せよ!」 で、すみれ(深津絵里)が撃たれたあと、病院の集中治療室の外で和久さん(いかりや長介)が泣くシーンは、何度観てもジーンとくる。
そう、このシリーズは、主役以外の周りの役者たちがこれまた最強。なので、更にサイド・ストーリーにも目が離せない。
今年公開された、真下正義(ユースケ・サンタマリア)と室井慎二(柳葉敏郎)のレジェンド・シリーズは劇場で観ていないので、DVDになるのが待ち遠しい。
青島(織田裕二)抜きで、どこまで面白い内容になっているか、楽しみだ。
果たしてTHE MOVIEシリーズ第3弾はあるのだろうか??

『シンデレラマン』

2005-10-06 | cinema & drama


『シンデレラマン』 を観て来た。ラッセル・クロウ主演の話題の映画。
前評判があまりにもいい作品は、実際はそれほどでもないというのが、これまでの大抵の感想で、『チャーリーとチョコレート工場』 のどっちを観るか迷ったが、格闘ものが好きな友人の意見もあって、やはり最初に決めた 『シンデレラマン』 にした。
時は大恐慌の頃、舞台はニューヨーク&ニュージャージー。ひとりのボクサーの実話を描いたサクセス・ストーリー。
ボクサーとして、かつて強靭で華やかな戦歴を持っていたジム・ブラドックは、全盛期も過ぎ、とあることからボクサーとしてのライセンスも剥奪されてしまい、だんだんと堕落して行く。
大恐慌という時代背景も合わさって、仕事も日雇い。仕事がない日も続き、その日暮らしもままならないほどの貧困な生活に落ちぶれて行く。
だが彼は、妻と三人の子供を心から愛し、お金がないことに当たる妻に対してもその愛情は変わることなく、お金になるチャンスを掴むべく必死で生きて行く。
その姿が人間として、男としてとてもカッコ良く、惹かれた。
どんなことがあっても諦めず、常に前を向いて生きて行く姿。どん底に落ちても、人間として決して堕落しない。
彼を支える妻の芯の強さ、天真爛漫に父親を慕う子供たち。
きっと彼のひたむきに生きる姿勢の支えとなっていたのが、この素晴らしい家族がいたからだろう。
アメリカ映画によくあるサクセス・ストーリーだったし、最後の試合のシーンは結果が読めるとは言え、やはり固唾を飲んで手に汗握りながら観ていた。
失業者が続出する大恐慌時代に生きる人々に、彼は大きな夢と希望を与えたのであろう。

大感動・・・とまでは行かなかったが、なかなか味のある、いい話だった。
号泣・・・とまでは行かなかったが、ところどころやはり涙ぐんで観ていた。
ボクシングの試合のシーンは、少し迫力に欠けていたような気がするが、ラッセル・クロウの迫真の演技は見ものだった。
ただ、ちょっと体がプヨプヨしていたのが気になった(笑)。
しかし、『ロッキー』 と違ってブランクがあるのに、さほどトレーニングもせずに試合に臨むというくだり・・・。
映画とは言え、ちょっとムリがあるのでは・・・。その部分は省略ということなのか・・・?
特別ググーッと来るものはなかったものの、久しぶりに温かい人間ドラマを観た。

『24-TWENTY FOUR SeasonⅢ』 始まる!

2005-09-30 | cinema & drama


新しくカテゴリーを追加。
音楽中心のこのブログだが、映画も好きだし、映画と音楽って切っても切れない繋がりもあるし・・・という訳で、映画についてのカテゴリーを追加。
正確には映画ではなくドラマなのだが、今日から 『24-TWENTY FOUR SeasonⅢ』 がテレビで始まる。
あー、また寝不足の毎日が続く・・・(笑)。
レンタルして観ればいいことなのだが、つい機会を逃がしていたので、待ちに待った第3シーズンの放送だ。
この “リアルタイム・ドラマ” は、本当にギリギリのところでいろんな展開があって、手に汗握る、一瞬たりとも目が離せない作品だ。
青春ものをやっていた頃のKiefer Sutherlandはあまり好きではなかったが、Jack演じるKieferがこんなに渋くなったのを観ると、いい役者に成長したな~と思う。
おっと、もう間もなくだ。でも私はまたKimにイライラするのだろうな・・・。