怒れる中年

あなたは怒ることを忘れていませんか?  ①なんで借金しなければ勉強できないの! ②働きたいのに預ける保育園が無い、えっ!

直下型地震の脅威・・・荒砥沢ダムの山崩れの凄さ!

2011年11月28日 | 地震でダムは大丈夫?

11月23日、荒砥沢ダムに行ってきました。前回は小雨模様で展望台に登れず、ダムの中へは「立ち入り禁止」だったので、肝心の山の崩壊を、この目で見ることができませんでした。

   

今回は、状況も分かってきたので、事前に現地の管理事務所に「現地見学」を申し込み、別に、民有地の展望台も申し込み、私の他に、60代、20代の友人二人の計3人で向かいました。

20代のKさんは「うちは活断層の上に家があるんだ」「だから、うちの所は坂になってるでしょ、あそこが活断層なんですよ」・・・と、のっけからどっきりする話をしだして、ガゼン真剣な現地見学になりました。

        

とりあえず、当日撮った写真を何枚か。

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日本で最大規模の直下型地震痕と、日本で2番目の地震痕、この二つとも荒砥沢ダムのすぐ上部にありました。

ダム上流の山崩れは、長さ約1300m、幅約800m、最大落差約148mの日本最大規模の大規模地滑りでした。推定崩壊土量は6700万?と言われています。

崩壊土砂の一部約422万?がダム敷地内に流入し、ダム湖面下に約150万?の土砂が流入し、ダム内の津波は高さ6mを越えたと推定されています。

  

ダムの総貯水容量は1413万?ですから、まともに土石の崩落を受けていれば、ダムはひとたまりもなかったでしょう。自然の猛威の凄さです。(詳しくは、宮城県栗原地方ダム総合事務所のホームページや資料を参照して下さい)

    

みなさんが、自分の足と眼で確かめに行き、「自分のところは大丈夫か?」と調べることを、ぜひ、お勧めします。自然の脅威を、口で伝えることはできませんから。

    

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それにしても、荒砥沢ダムのある栗駒山は遠い。往復6時間、ちょっと疲れますね。でも、いい勉強になりました。

一番びっくりしたのは、荒砥沢ダムは寒河江ダムと同じ「ロックフィルダム」ということで、コンクリートで固めたダムではなく、土石を積み上げた「地震に強い柔構造のダム」と思っていましたが、いやいや、とんでもありませんでした。

荒砥沢ダムが、「なぜロックフィルダムなのか?」という質問に、「地盤が固い岩盤になっていない。たとえば豆腐の上にコンクリートは乗せられない、そういうことですよ」と。

だから、「コンクリートダムを造れるが、より丈夫なようにロックフィルダムにした」というのではなく、「弱い地盤だからコンクリートダムを造れず、ロックフィルダムにした」と理解しなくてはならなかったのです。

             

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荒砥沢ダムの堤防です。本当に崩壊しなくてよかった!

          

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これはダム周辺の土石です。粘土の塊のようで、蹴飛ばすとヒビが入ってしまいます。「なるほど、豆腐か?」と思ってしまいました。

             

これらは、まだまだ一部の写真ということで、「山の裏側がもっと酷い」「だけど、今は入れない」ということでした。来年の春には、ぜひとも入ってみようと決意したところです。

   

山の展望台に登っての写真。友人のOさんとKさん、ちょっとお疲れかも。Kさんは睡眠不足を無理して参加してくれた。

こうして、一人二人・・・と、一緒に現地に足を運ぶ仲間ができるのは嬉しい。心強いものです。

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白岩義民にまなぶ会ニュース NO.10

2011年11月28日 | 白岩義民

いよいよ白岩一揆の核心に迫っていきます。12月の次回勉強会は、幕府への直訴の前後をまなびます。

あわせて、前回勉強会の白岩城の城址見学の報告です。

「siraiwagiminnews10.doc」をダウンロード

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吉村昭著 『三陸海岸 大津波』を読む

2011年11月16日 | 東日本大震災…山形から

2004年3月に初版が発行されている。あの東日本大震災と猛烈な津波被害の後でも、ちっとも古くない。そして、多くの教訓に富んでいる。

徹底的に足で取材し、地元の人たちの体験や声を拾い集めまわったその執念は、きっと読む人の心をとらえるに違いない。

著者は関東大震災についても書いている。東日本大震災のあと、両方の本を読んで、大いに触発されたが、特に心を打たれたのは、この『三陸海岸 大津波』だった。

    

文中に、昭和8年の大津波の後、岩手県田老村の田老尋常高等小学校生徒たちが書いた作文が転載されている。

     

「   つなみ        尋三  大沢 ウメ

がたがたがたと大きくゆり(揺れ)だしたじしんがやみますと、おかあさんが私に『こんなじしんがゆると、火事ができるもんだ』といって話して居りますと、まもなく『つなみだ、つなみだ』と、さけぶこえがきこえてきました。

私は、きくさんと一しょにはせておやまへ上りますと、すぐ波が山の下まできました。だんだんさむい夜があけてあたりがあかるくなりましたので、下を見下しますと死んだ人が居りました。

私は、私のおとうさんもたしかに死んだだろうと思いますと、なみだが出てまいりました。

下へおりていって死んだ人を見ましたら、私のお友だちでした。

私は、その死んだ人に手をかけて、

『みきさん』

と声をかけますと、口から、あわが出てきました。」

      

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これらを読んで、衝撃のあまり、声もでない。

これら人間の叫びを記録し、後世に伝えてくれている著者に脱帽です。

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「平成20年岩手・宮城内陸地震」と荒砥澤ダム

2011年11月14日 | 地震でダムは大丈夫?

11月6日、岩手・宮城県境の栗駒山の麓、荒砥澤ダムに行ってきました。なぜ、行ったか? 地震とダム、これは深刻で身近なテーマだと思ったからです。

        

    地震によってダムが崩壊する?

これまで、こんな恐ろしいことは想像もしていませんでした。

ですが、しかし、本当にあるのです。

2011年3月11日の東日本大震災でも、福島県須賀川市の藤沼ダムが決壊し、下流の50世帯ほどが流され、8人が亡くなったり行方不明になったのです。これはダムの決壊箇所です。

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不思議なことにマスコミはほとんど取り上げていません。

        

     荒砥澤ダムの危機

最近、ダムが最も危険にさらされたのは2008年6月14日の「岩手・宮城内陸地震」に違いありません。以下の写真は荒砥澤ダムの巨大な堤体。これが崩壊したら?

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宮城県栗原地方ダム総合事務所の資料によれば、「この地震により、荒砥澤ダム貯水池左岸上流で、長さ約1,300m、幅約800m、最大落差約148mの大規模地すべりが発生し、山が動いた。・・・」

このような直下型地震に直撃されれば、ダムはひとたまりもないでしょう。

      

    「荒砥澤キャ二オン」     

地元の人たちは、アメリカのグランドキャ二オンになぞらえて、この被災地を「荒砥澤キャ二オン」と呼び、観光スポットにしようとの動きもあるようです。

なにか切ないものを感じてしまうのは私だけでしょうか。

次の写真は、地元の「さくらの湯」のチラシです。

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やったー! フェルメールを買ったよー

2011年11月04日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、11月3日は、年に1回の日帰り社員旅行(たった数人の有限会社)でした。

              

「金を使うなら被災地で」と、宮城県石巻に行きました。その帰りに宮城県立美術館に寄って「フェルメールからのラブレター展」を見てきました。

フェルメールの絵は3点でしたが、《手紙を書く女と召使い》がいいなあと感じました。

何年も前から「事務所に絵を飾りたいねえ」と話しあってきてたのに、どんなふうに買えばいいのか分からないし、通販では騙されたらと心配だし、そんなにお金は出せないし・・・と、ずうっと決まらずに来ていました。

突然、「よし、ここで買おう」「失敗して変なコピーになったらなったで、仕方ないや」と、急に腹が決まりました。「今日買わなかったら、いつまでも買えない」と思ってしまったのです。フェルメールの魔力かもしれません。

       

《真珠の耳飾りの少女》の額を49,800円(!)で買いました。もちろん複製ですし、版画です。これが高いのか、安いのか? まったく分かりません。でも、社員みんなで「これがいいねえ」となったのです。

実際に絵が来るのは約3週間後だそうです。

本当に来るのか?

今日見た見本と同じものが送られてくるのか?

心配が一杯です。

でも、不思議なことに、大金を使ったのに、「とうとう買ったー」とすがすがしいのです。

不安だけど、楽しみ一杯なんです。あまりに嬉しくて、つい、ブログに書いてしまいました。もう真夜中の4時近いのに。

届いたら事務所に飾りますので、遠慮なく見に来てくださいよ。

    

絵がきました。この絵です。宮城美術館で見た見本と同じでした。

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どうですか、いい絵だと思うんですけど。事務所の壁ですけど、絵を飾ろうと、ずーっと開けてたスペースなんです。普通は、保険の代理店というとポスターやグラフで一杯なんでしょうけど、うちはそういうものがほとんど無いんです。

   

この絵を毎日見てるんですが、飽きがきません。やっぱりフェルメールは絵が上手なんだなあと思います。

朝、この絵を見ると、なにかすっきりして仕事の意欲が湧きます。夜遅く見ると、あんまり本物ぽいんでぞくっとする時もあります。

一度、事務所に絵を見に来てください。あるお客さんが「買い得でしたね」と言ってました。(12月10日追記)

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