「買いだめ」とかテレビでは報道されているが、山形でガソリンスタンドに列を作っている人の大部分は「買いだめ」なんかじゃない。
田舎でも、鉄道が廃止されたり効率化される中で、否応なく「車社会」にされてしまった。車がなければ、鉄道もバスも不便な中で、基本的な生活が成り立たなくなってしまっている! (この陰でほくそ笑んできたのは誰?)
89歳のお袋は、ここから往復50キロくらい離れた病院に入院している。医者からは「肺に水が溜まっていて、体が弱り、何時亡くなっても不思議じゃない」と宣告されている。
だが、しかし、お袋の見舞いに行けない、ガソリンが無いから!!
先週、見舞いに行ったら、ガソリンががたっと減った。保険代理店という仕事柄、大きな事故があったら駆けつけなければならないし、お袋の万一の時も「ガソリンが無い」などと言ってられない。
お袋の最後に立ち会うこともできないとしたら・・・? 世話になった息子として何と詫びたらいいのか?
地震に弱い車大国!
ガソリンの行列には、多くの人の必死な思いがあるのでは、と思った。
自動車保険のことでお客さんと話していたら、こんなことを言われた。
「86才のおばの葬式だったのよ。酸素吸入してたんだけど、地震の時の停電で弱ってしまった。小さな酸素ボンベはあったんだけど…ね。弱って、プリンを咽喉に詰まらせて亡くなってしまった。割に元気だったのにねえ。」
直接、地震で亡くなったとは言えないかもしれないが、巨大地震は、被災地をはじめ多くの地域に、巨大な爪痕を残しつつある。
隣の西川町のお客さん(70代)は、早朝の午前4時ころ、ガソリンスタンドに並ぼうとして、同じく並ぼうとしていた人の車に追突してしまった。
これから深刻な問題として表面化してくることの一つが、派遣やパートの人たちが賃金をカットされないかという問題。「原材料が入らないので臨時休業に」、「ガソリン不足のために出社できないから」など、仕事を休まざるを得ないという問題はあちこちで起きている。
「金が入らない」「困った」との声は、すでに聞こえ始めている。
これは、山形の地元企業では背負いきれない問題かもしれない。かといって、放置できる問題でもないのではないか。
国として何とか統一的な対策を考えることが必要になるかも。
みんなで生き抜くための、自分たちのささやかな節約法などについて少々・・・。
① 車はできるだけ乗らないのはもちろん、乗る時もエアコンを切る。
② 灯油も残り少ないので、ファンヒーターを止めて、石油ストーブに。古い型の上が鉄板で熱くなるタイプが、押入れの奥に大事にとってあった。暖房になるし、一昨日は豆を煮るのに最適だった。ただし、換気に注意!
③ お風呂は、夫婦でばらばらに、とくに私は夜中に入っていたが、できるだけ続けて入り、お湯を沸かす無駄を防ぐ。髭剃りも、今まではお湯で安全剃刀で剃っていたが、灯油を使わないために電気カミソリを使うことにした。でも、剃り味は安全剃刀が一番だなあ。
④ 自動車保険の継続手続きなどは、車を使わないために、当面はできるだけ電話での手続きにしてもらっている。
⑤ これは以前からだが、事務所のトイレには「音姫様」なるものを取り付け、音を消すための水を使わないようにしている。
・・・などなど。
これは、被災地から離れた山形での地震の記録第二号。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます