怒れる中年

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工業、商業は農業の支援を ・・・ 総選挙後に思う “日本の行方” ②

2009年10月19日 | 社会・経済

 最近の政治やマスコミの論調に思う、ちょっとおかしんじゃないかい、と。

 農業への「戸別所得補償制度」の導入を契機に、さまざまな意見が出されるのはいいことに違いありません。しかし、私が思うことはちょっと違います。

 「農業が可哀そうだから支援を」などと思うのではありません。

 本来的に、農業と工業は違う性質の産業ではないでしょうか?

 農業と工業・商業を同次元で議論することはできないのではないでしょうか?

 工業の生産性向上と同質に農業の生産性向上を図ることはできないはずです。そのことが暴露されるのは、冷夏や台風などの天変地異の時です。

 いかに農業が自然に左右されているかが明らかになります。

 何か農業の法人化や大規模化を図ることで、農業に夢が広がるかのように語られています。工業で、無人化された大規模工場によって生産性の飛躍的なアップが達成されたように、農業でも、それが可能だと言わんばかりに。

 それは、もし可能になったとすれば、農業という名称は同じでも、違うもの、「農業的工業」、「農業的工業生産物」ではないでしょうか。

   

 自然と切っても切れない関係にある農業は、工業と同じスピードで生産を増大させることはできないでしょう。

 だから、

 “工業や商業は、農業を支援しなければならない” “都市は農村を援助しなければならない”

 そうでなければ社会の調和ある発展は難しいと思います。

 9月11日の「山形新聞」に興味ある記事が載っていました。山形県の「知恵袋委員会」の初会合で、お年寄りから次のような発言があったというのです。

 「特産の食品加工に取り組む菅松子さんからは『農繁期の労働力対策に、都会に出た団塊の世代を週単位で里帰りさせて働いてもらう仕組みはできないか』とのアイデアも出された。」

 実際にどうするかは別として、工業が農業を、都市が農村を支援する一つの方策として、面白く読みました。

 同じようなことを考えているのでは…と。

 

 現状は、まったく逆ではないでしょうか。

 大型スーパーが農家を買いたたいていないですか!

 自動車輸出のために農業を犠牲にしていないですか?

 トヨタやイオンの社長達に命じたい、「年間に20日程度の農家の手伝いを義務化する」と。

 今や、小規模な専業農家は青息吐息です。10月9日の「農家を守るために息子家族が…」でも書きました。今夜、自動車保険の仕事で伺った農家も大変なようでした。

 親子3人の専業農家です。息子さんも、当初は農業に夢をもって働きだしたと思います。しかし、息子さんは現在39才、「働けど働けど・・・」の心境ではないでしょうか。

 工業や商業、金融業の社長達よ、あなた方が毎日食べているお米や野菜は、誰が、どのようにしてつくっているのか、考えていますか?

 都会のサラリーマン、ウーマン・・・のみなさん、あなた方も考えて下さいよ。 

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