”動植物百万種絶滅危機”というセンセ―ショナルな見出しの記事(産経新聞5月8日付首都圏版社会面)に載っていた。その脇見出しに”プラゴミ40年間に10倍”とあった。環境問題には素人に近く、放棄されたプラゴミが、日本列島各地の海岸に漂着、美観上問題になっている程度の知識だったが、オゾン層破壊のフロンや温暖化の原因の二酸化炭素同様、マイクロ.プラスティクとなって地球環境破壊の原因だと聞いて驚いた。
プラスティック製品は今やスーパーの包装紙をはじめ日常生活にかかせない。その結果、全世界で排出されるプラゴミの重さは2億9500万トン(2010年調査)といわれ、うち半分近くが海洋に放出されていると推定されている。その量は中国が1位(28%)、インドネシアが2位と(10%)言わrているが、数年前、僕はスラウェシ島マナド沖のマリンスポーツのメッカといわれるブナケン島の海岸にまでプラゴミが漂着しているのにがっかりした。
しかし、プラゴミは今や美観上の問題ではなくなってきた。死亡した鯨の胃の中にプラゴミが入っていたり、サンゴ礁がプラゴミとの接触から壊死し始めてきてる。さらにはプラゴミが長期間の漂流で紫外線などで劣化して"マイクロ”粒化して有害な化学物質を吸着しやすくなり、これが魚などの体内に入った時が心配視されている。6月の大阪C20サミット会議では、プラゴミの海洋汚染問題も主要議題に入っている。人類共通の問題だけに真剣な討議を期待したい。