パスカル・ロフェ指揮群馬交響楽団の第599回定期演奏会が、6月15日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴いてきました。
チラシ表
(出 演)
指揮:パスカル・ロフェ
ピアノ:アレクセイ・ボロディン
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)
パスカル・ロフェさんは、パリ国立高等音楽院卒業、1988年のブザンソン指揮者コンクール第2位。2014~22年までフランス国立ロワール管音楽監督、2022年からクロアチア放送響音楽監督。フランス放送フィルやフランス国立ロワール管と録音したCD多数。アレクセイ・ボロディンさんは、1977年レニングラード生まれ、モスクワ音楽院でヴィルサラーゼに師事、2003年ゲザ・アンダ国際コンクール優勝。以後、ロンドン響、BBC響、N響などと共演、CD多数。詳しくは、下記をご覧ください。
(曲 目)
デュティユー / メタポール
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
第1楽章 アンダンテ~アレグロ
第2楽章 アンダンティーノ
第3楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ
(アンコール アレクセイ・ボロディン(p))
ショパン/エチュード 作品25 「エオリアンハープ」
アレクセイ・ヴォロディン/エチュード
〈休憩〉
ストラヴィンスキー / バレエ音楽「ペトルーシュカ」 (1947年版)
第1場 謝肉祭の日
第2場 ペトルーシュカの部屋
第3場 ムーア人の部屋
第4場 謝肉祭の日の夕方
(感 想)
パスカル・ロフェさんは、現代音楽を多く指揮していて、今回の曲目も現代作品が並びました。デュティユー(仏, 1916~2013年)の「メタボール」は、指揮者のジョージ・セルの委嘱で作曲されたもの。5つの曲で構成され、第2曲の弦楽合奏が、響きがきれいで印象に残りました。
プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番は、有名曲ですが、僕は初めて聴きました。冒頭のクラリネット独奏の旋律など抒情的な部分がある反面、第3楽章では、強烈なリズムと音響が炸裂していました。ピアノ独奏のアレクセイ・ボロディンさんの技巧が冴えていて、細部まで明瞭でした。
「ペトルーシュカ」は、バレエ音楽だけに、プログラムノートを読み、その場面を想像しながら聴きました。今回演奏された3曲全て色彩感が豊かで、金管や木管楽器の活躍が目立ちましたが、ペトルーシュカにおけるトランペットの太田恭史さんの演奏が、音色、フレーズと良いように感じました。
(演奏写真 群響facebookからお借りしました。)
パスカル・ロフェ(指揮)
アレクセイ・ボロディン(p)
群馬交響楽団
群響ダルマを持ったボロディンさんとロフェさん。
(出演者のプロフィール)
【群馬交響楽団】
住所:群馬県高崎市栄町9-1 高崎芸術劇場3階
電話:027-322-4316
ホームページ:群馬交響楽団 (gunkyo.com)
【本公演に関連して予め聴いたCD】
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番。マルタ・アルゲリッチ(p)、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル(1967年録音)。アルゲリッチももちろん良いのですが、ベルリンフィルの木管楽器陣の素晴らしさは、目を見張るばかりです。2011年にDSDマスターされたSACD専用盤(2018年発売)で、聴いています。