安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

奥村晶ドリームクインテットコンサート (12月16日 上田市信州国際音楽村)

2016-12-22 20:40:29 | 演奏会・ライブ

公演日の前々日に、チラシを見て知ったライブです。信州国際音楽村は、長野県上田市にありますが、合併前の丸子町地籍なので、長野市から少し遠いし、小さなホールのようなので関心がなかったのですが、調べてみるとクラシックを主体に興味をそそる演奏会を開催していました。今後、要チェックです。

リーダーの奥村晶(tp)さんが、上田市の出身で、地元ということで特別なライブが組まれたようです。彼の演奏を聴くのは3回目ですが、リーダーライブは初めてです。また、片岡雄三(tb)さんの参加を得て、トランペットとトロンボーンの2管編成の演奏が聴けるので、ナビを頼りに演奏会場を目指しました。

   

(メンバー)

奥村晶(トランペット、フリューゲルホーン)
片岡雄三(トロンボーン)
平田文一(ピアノ)
中村健吾(ベース)
高橋徹(ドラムス)

演奏曲目は次のとおり。

(前 半)

Cedar's Blues (シダー・ウォルトン)
Una Mas (ケニー・ドーハム)
Christmas Song (メル・トーメ)
Momen't Notice (ジョン・コルトレーン)

(後 半)

1曲目はサム・ジョーンズ作曲の曲ですが、曲名がよく聞き取れませんでした。
Little Sunflower (フレディ・ハバード)
The Summer Knows (ミシェル・ルグラン)
What is This Thing Called Love (コール・ポーター)

(アンコール)
When Love is New (シダー・ウォルトン)

  

MC用のものを除いて、各楽器のPA用のマイクロフォンが皆無で驚きました。コンサート会場だと滅多にないことで、管楽器はもちろん、ピアノも生音が聴けました。二つの管楽器の音色はもちろんよいのですが、スタインウェイ製のピアノの音が自然な感じで入ってきました。

トランペットとトロンボーンの2菅楽器に相応しい、コルトレーンの「Momen's Notice」とスタンダードの「What is This Thing Called Love」には興奮させられました。アップテンポの2曲ですが、片岡さんの豪快かつメロディアスななトロンボーンと、クールでグルーヴィーな奥村さんのトランペットに加えて、平田さんのピアノが指が回っていてダイナミクスがあり、ジャズの醍醐味を感じました。

奥村さんのフリューゲルホーンは、まろやかで美しい音色です。バラードの「The Summer Knows」や「When Love is New」でたっぷりと聴くことができました。ボッサ系の「Una Mas」や季節柄の「Chiristomas Song」も演奏してくれて、僕には、嬉しいクリスマスプレゼントになりました。

平田さんの弾くピアノの調律をするため、調律師の「井出」さん(漢字はわかりませんが多分)が東京から来てくれたという紹介が後半にありました。どおりで、ピアノの音が素晴らしかったわけです。また、北陸ツァーの合間をぬって、金沢市から上田まで来てくれた片岡さんといい、丁寧な準備の上に行われたコンサートで、駆け付けた甲斐がありました。