堕ちた天使 さんより転載です
首相らに失望-江口参院議員インタビュー
野田佳彦首相や前原誠司民主党政調会長、玄葉光一郎外相ら松下政経塾出身の国会議員は少なくない。同塾は1979年、パナソニック(旧松下電器産業)創業者、故松下幸之助氏が設立。松下氏の元秘書で「松下哲学」に詳しい江口克彦参院議員(みんなの党最高顧問)に、首相ら同塾出身議員に対する評価を聞いた。
-松下政経塾出身者をどう見ているか。
私は参院議員当選後、政経塾の人たちを核に政界再編の話し合いを内々にしたいと思った。民主党の人も自民党の人も、松下幸之助の政治理念を身に付け、一つの共通項があると思っていた。しかし、今の政経塾出身議員に松下の哲学、理念は全くないことが分かった。政経塾の「看板」だけで中身はない。人と人の結びつきもない。誰もが党の中で自分を売り込み、出世しようと考えている程度で、私は失望した。
-野田、前原両氏は民主党代表選で争ったが。
野田氏も前原氏も「私」にとらわれている。松下は「私」にとらわれず、こだわらず、偏らない、つまり「私心がない」ことを大事にした。彼らの一つ一つの活動は、松下が期待した政治家像とは真逆だ。松下が望んだのは、哲学と政治理念をしっかり持った上での政治で、何よりも国民のことを第一に考えなければならない。首相は消費増税ばかりで、政治哲学と国家ビジョンがないのが最大の欠陥。そもそも「人間観」がない。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題でも、沖縄の人が怒り、日本全体の大きな問題になっているのに、首相は就任後ずっと沖縄に行かなかった。いかに国民を意識していないか。国の最高指導者として、彼は失格だと思う。消費増税、環太平洋連携協定(TPP)、普天間、社会保障改革など、野党や国民から批判があったとしても、真正面からぶつかる勇気が必要だ。首相は真正面から答えず、質問をはぐらかして逃げるばかりで、姑息(こそく)なやり方が目立つ。
時事ドットコム