保守への覚醒 さんより転載です。
☆辛坊氏を救出した海自飛行艇のスゴさ 水陸両用の「US−2」
大荒れの太平洋で辛坊氏らを救出したのは、世界最高峰の性能を誇る水陸両用の国産救難飛行艇「US−2」だった。
「US−2」は新明和工業(兵庫県)が開発し、海上自衛隊に7機配備されている。航続距離が4500キロと広範囲におよび離陸に滑走路も不要なことから、小笠原諸島の救急患者搬送などでも活躍。最大の特徴は波高約3メートルの荒海でも低速度で離着水できることだ。
今回は波高4メートルだったが、関係者は「US−2とパイロットの技術の高さが合わさった成果」と語る。「US−2」をめぐっては5月の日印首脳会談でインド輸出を両国で検討することで合意。また、南西諸島の自治体などから沖縄への配備を求める声もあがっている。
今回の大救出劇が輸出、配備増への追い風となるか。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130622/dms1306221455007-n1.htm
「US−2」は離着水が可能な水陸両用機だ。同種の水陸両用機はカナダやロシアも製造しているが、日本の 「US−2」は約4500キロの航続距離(カナダ機は約2400キロ、ロシア機は約3300キロ)を持ち、波高3メートル(今回の辛坊氏救出は波高4メー トル)の外洋でも着水(カナダ機、ロシア機とも1メートル強)できる。
「US−2」は、海難事故や災害時の救難活動だけでなく、着水後15トンの水をくみ上げて飛び立つ一連の動きを数秒間でこなすことができるため、大規模火災での消火活動にも役立つ高性能機だ。
安倍首相は、政権発足直後から海上自衛隊の「US−2」をインドに輸出する手続きに着手している。
同機は航続距離が長いうえ、波の高い海でも着水できる世界一の性能を持ち、各国が羨望のまなざしで見てきた。日本にとっては、輸出による生産増で製造コストを下げられるだけでなく、インドとの関係強化などで、海洋覇権を狙う中国を牽制する狙いもあるからだ。
「F35」の組み立て参加決定に続く、「US−2」のインドなどへの輸出は、武器輸出3原則の大幅な見直しを意味すると同時に、安倍首相が進める「安全保障ダイヤモンド構想」の進展にも大きく貢献する第1歩である。
世界一の性能を誇る海自の救難飛行艇「US−2」に関しては、タイやインドネシアなども強い関心を示している。これら各国と技術交流や共同訓練などを活発化できれば、シーレーンの安定化はもとより、南シナ海・東シナ海で覇権主義を見せ付ける中国に対する強い牽制にもなる。
▲厚木基地に到着した水陸両用飛行艇「US−2」から降りる辛坊氏ら2人。
小型ヨットでの太平洋横断中に遭難したニュースキャスターの辛坊治郎氏(57)と岩本光弘さん(46)は21日夕、10時間もの漂流を経て海上自衛隊に救助された。
辛坊氏は救出後「救助にたくさんの人手や税金を使うことになり、反省しなければいけない」。「もう一回やりたいとは口が裂けても言えない」と厳しい表情での反省の弁に終始した。
また、救助活動時は海が荒れていたのに自衛隊が航空機を着水させたとし、「普通のパイロットだったら、あの海には降りない。僕は本当にすばらしい国に生まれたと思った」とも語った。
辛坊氏らは図らずも自らの命を救ってくれた凄腕の「US−2」による大救出劇の生き証人となった。今後、「US−2」の輸出や配備増への追い風につながるようキャスター活動を続けてもらいたいものである。