・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

色は動きで見える

2014年07月13日 | つぶやきの壺焼

「墨色は墨の粒子の動きでうまれる」と書家双雲が言っています。
墨の粒子の動きの瞬間が固定されたものを見て、それから動きを感じ取ると色感になる、これは余計な説明です。
双雲のこういう言葉に、「どういう意味ですか」と、なぜQ症候群患者からQ発信が出たとき、よせばよいのにA返信をしてあげようと思い始めると、余計な説明をひねり出したくなるのです。

ひねり出すと言えば、ガラス工芸にもその工程のある部分で、その動きがありそうです。
久しぶりに横浜で会合があり、開会前に持って出かけた余裕の1時間ほどで、高島屋の美術工芸サロンに行き、ガラス工芸作品を見ることができました。

~流れゆくままに~ 須藤珠美 ガラス展

こんな色まで着けられるのかと思うほど、さまざまな色合いのカラス器の中に、黒一色で描かれたレース模様が動くのを見つけました。
器を回転台に乗せてくるくる回す、子供だましのような見せ方をしているのではありません。
しっかり踏ん張った固定の台に載っているのに、レースが風に吹かれて静かに動いているように見えるのです。
真黒の模様が、薄い色にさえ見えそうな、墨書の粒子の動きとはまた違ったものが感じられるのでした。

駅で見られる電車の動きに似た錯覚だろうと、余計な説明は考えないことにしておきましょう。

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