目立つのは 足もと
鏡なしに 自分でも
見ることが できます
塀というものが ないとき
そこは 通行自由でした
自由は ときどきはみ出します
はみ出しは 入り込みのかたちになり
空き家まで 出入り自由になりかねません
とりあえず 通り抜けを防げばよので
塀らしいもので 間に合わせておきました
壁画家にとって 空き地の塀は格好のアトリエ
塀は敷地の傾斜に倣って 階段状になっているが
描かれた絵は 水平を保っている
描いた人は 言うだろう
あたりまえさ 塀のための絵ではなく
絵のために 塀を借りたのだから
リサイクルの見本のような 塀です
タテのものを ヨコにすると
違うことに 役立ちます
ヨコにしたら 用途が増えるようです
向こう側が 土砂ならば
塀ではなく 擁壁になります
塀か壁か もう一つありました
見かけは塀で 実は壁
_____ 中のものが傷まない封筒 よくできています
_____ 梱包状態という言葉を 少しひろげて見れば
_____ こんなにべたべたと のりづけはいらないでしょう
_____ その前に どうしてこんな袋の皮を
_____ 剥がして 捨てなければならないのか
_____ 日本中の皆さんが つまらないところに時間を使っているような
_____ そんな気がしています
_____ 知恵を余らせると 時間がムダになります
_____ 足りないのではなく 働かせずに
_____ 余らせるから ムダができるのです
屋上屋 ということばがあります
これは 塀上塀です
Hey Joe hey! ご機嫌ですね
いいえまだ 酔っていません
塀に塀を 重ね
継ぎ足していくと
新しい形が できあがります
画像操作ではなく 実写です
積み上げも 文化の習癖です
ことによると という気もしましたが
知る由は ありません
我が輩は シャボテンである
名前など あるはずがない
なぜここにいるのか とんと見当がつかぬ
昼間から 赤い顔をしているのは
まだいくらかは 目立とうという
心のはしくれの あらわれ
笑うなよ
青い顔をして ただ立っているより
まあましかなと 思うから
それを責めるのは 野暮天だから