管理栄養士Atsukoの日々

 コーチングを用いた栄養・食事相談が得意です。
 専門:透析を含む腎疾患・糖尿病・生活習慣病・栄養教育

チェダーチーズと低血圧

2007-11-29 00:23:05 | 糖尿病
先日、糖尿病を持つ透析患者さまより
こんな質問がありました。

「チェダーチーズが起立性低血圧によいと効いたので、
食べたいのだが、よいだろうか?」

管理栄養士全員が???で早速インターネットで検索しました。

ナント、低血圧の対処法の1つとして、
「チェダーチーズ50gを毎日摂るとよい」と書かれており、
それを知ってみんなでびっくりしてしまいした。

食品の長所のみを取り上げて書くとこのようになるのだと思います。

でもよく調べてみると、
「低血圧を引き起こす基礎疾患がない人は実行してみては?」と書かれてあり、
また、「根拠はない」と書いてある文章もありました。

ある特定の食品の長所を過剰に強調して
取り上げていたテレビ番組が以前ありましたが、
特定の食品を摂り過ぎると逆にその食品の短所が前に出てきて、
体によくない作用を引き起こす場合もあります。

栄養相談の場で、テレビの番組で取り上げられた食品を過剰に摂取し、
体調を悪くした方にたくさん出会いました。

今回のご質問をされた透析の患者さまには
起立性低血圧は、糖尿病からの合併症で引き起こされていること、
またチェダーチーズ50gには
リンが250mg(1日の許容量の約1/3に相当)が含まれていることを説明し、
摂取は好ましくないことを伝えました。

本当に、チェダーチーズが低血圧に効くのであれば、
今頃「薬剤」として認可が下りているはずなのです。

「食品」が「食品」の扱いのままであるということは、
「薬剤」のように多くの人に有効な効果をもたらすものではないという事です。
(厚労省から認可が下りている機能食品は別です)

その部分を踏まえて、考えていただければと思います。

ですから、食品の長所を生かすために、
いろいろな食品をまんべんなく摂ることが
一番大切なのではないかと思います。







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