都道補助73号線の事業化による拡幅でなくなった赤羽西口通り(旧岩槻街道)沿いの建物。
出桁造り町屋S邸
所在地:北区赤羽西2−2
構造・階数:木造2F
備考 :2011〜2013.6に解体
Photo 2011.1.19
鋭角になった角地に建っていた出桁造り町屋S邸。
1階北側端に緑色のタイル張りの台のような部分があったことから考えると、もとはなんらかのお店だったようだ。1階の扉も中央部以外は昔からの木製のがっちりした引き違い戸だった。奥行きはさほどないが、軒高も高く立派な出桁造りの町屋。
Photo 2011.1.19
変形した敷地に建つため、妻部分がかなり変則的になっているのが非常に印象的だった。交差点から埼京線沿いに入っていく細い道があるため、建物は後方が斜めになっている。木造家屋はたいがい梁が建物を横断しているが、斜めになった部分では梁はどうなっていたのだろう。
Photo 2011.1.19
横から見ると、かなりスリムで背の高い建物のように見えてしまう。長方形の一つの角を切り欠いたような五角形をした平面型だった。この建物、南側側面と背面の大半が下見板張りになっており、昔ながらの木造家屋の雰囲気を色濃く出していて、特異な形態で角地で印象的な姿を見せていることもあり、残してほしい建物だった。
しかし、2016年に訪れたらやはり道路拡幅によって解体され、この場所は更地になっていた。Google SVで確認してみると、クリーニング長部同様、2013年6月時点で既に建物は除却されている。従ってこの建物も2011年1月〜2013年6月までの間に解体されたものと思われる。
Tokyo Lost Architecture
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