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日本一の斬られ役、福本清三さんが映画初主演!

2014年07月11日 | 芸能
日本一の斬られ役、福本清三さんが映画初主演を果たした。 
タイトルは「太秦ライムライト」。
そこから漂う、そこはかとない哀愁が堪りません。

時代劇の斬られ役といったら、まずこの人が思い出される。
「5万回斬られた男」の異名を持つ福本清三(71才)。

初めて主役を演じる映画「太秦(うずまさ)ライムライト」(落合賢監督)が、
今月12日から全国公開される。



演じるのは自分自身をモデルにしたような斬られ役俳優。

チャプリンの「ライムライト」をモチーフとして、
時代劇への思いが込められた作品との事。

共演は松方弘樹、小林稔侍、萬田久子ら。
「切られ役・福本」の為とも思える出演。

福本さん自身、チャップリンの影響は大きいそうで、
コメディ映画で転ぶチャップリンの演技を見て
「凄い研究と練習を重ねた“転び”だ」と衝撃を受け
「時代劇で斬り合う演技をする自分は、もっと研究しなければならない!」と
福本さんは「切られ方、倒れ方」を徹底的に研究したんだそうです。

その結果、素浪人・用心棒など、あらゆる役で切られのスペシャリストとなり
現代劇でも刺されたり、撃たれたりのヤられっぷりで知られる存在となった。

もう、福本さんは大部屋俳優の憧れの存在なんですってね。
名も無き切られ役でも「どこかで誰かが見ていてくれる」と一生懸命に
演じていたら、ついにスポットライトが当たった・・・と。

そもそも、今回の主演映画以前でも「ラストサムライ」でハリウッド映画に
出演されてるのね。
しかも寡黙でセリフが無いとはいえ、名前のある立派な役。

それ以前にはコーヒー「Boss」のCMで、まさに切られ役として
名優トミー・リー・ジョーンズと共演している。

これが感動的だったよねぇ。
最高のCMでしたよ・・・。



「ラストサムライ」でトム・クルーズと共演してる福本さんだが
「切られたシーンではどれが印象深いですか?」と尋ねられても
「全部」「すべて全力で切られに行った。順番なんてつけられません」と
京都弁で語られるのでした。

素敵だなぁ。
年齢重ねて痩せて、頬がこけて、肋が浮いても、
それが腕の立つ用心棒の風情になってるのよね。

酒に溺れた不摂生の結果、そうなってしまった雰囲気が漂うのよね。

もう嘱託となられてる福本さんだが、
暫くはスポットライトの余韻を楽しんで欲しいですねぇ。